本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに:高利回り5.47%のDIC(4631)は、不安定な世界経済の中でも私たちの家計を支えてくれるのか?
こんにちは、みずきです。2026年もあっという間に年末が近づいてきましたね。今年は娘(年長)の小学校入学が翌年に控えていることもあり、家計設計はかなりシビアに見直しています。
最近、高配当株を探している中で、化学・素材セクターのDIC株式会社(4631)の利回りが非常に高いことに目が留まりました。なんと、会社予想で5.47%です。PBRも0.84倍と1倍を割れていて、高配当かつ割安感もある。これは子育て世代の私たちにとって、非常に魅力的な選択肢に見えますよね。
ただ、化学・素材メーカーは世界経済の景気に左右されやすいイメージがあります。本当にこの高配当は、長期的に安定して私たちの家計に貢献してくれるのでしょうか?
今日は、DICを「我が家の人生設計」というフィルターを通して徹底的に評価していきたいと思います。
1. シナリオ設定:1年半後の「小1の壁」を配当で乗り越える
我が家がDICのような高配当銘柄を検討する背景には、明確なタイムラインと家計課題があります。
- 我が家の現在地:娘5歳(年長)。貯蓄は進んでいるものの、個別株投資はNISA枠や成長枠を優先している。
- 1年半後の家計課題:娘が小学校に入学すると、「小1の壁」がやってきます。学童と並行して、ピアノや英会話など二つの習い事を考えており、その費用が月々合計で1万円ほどになりそうです。
- 解決のために必要な配当額:月々1万円(年間12万円)のキャッシュフローを、税金を考慮せずに配当金で作り出したい。
この「小1の壁」対策の財源として、DICをポートフォリオに組み込めるか、具体的に逆算していきましょう。
2. 目標配当額の逆算計算:220万円投資で月1万円を実現
目標とする年間配当額は120,000円です。これをDICの予想配当利回り(5.47%)で割って、必要な投資元本を計算します。
目標年間配当額: 120,000円
DICの予想配当利回り: 5.47%
必要投資額の計算: 120,000円 ÷ 0.0547 ≈ 2,193,052円
つまり、ざっくり220万円弱をDICに投資できれば、娘の習い事費(月1万円)を配当金で賄える計算になります。最低購入金額は100株で約36.9万円(3,690円×100株)なので、約6単元(600株)を購入すれば到達しますね。
この「220万円」という金額は、私たち子育て世帯が1年半で貯蓄や他資産からの振り分けで用意できるかどうかのギリギリのラインだと思います。目標到達へのハードルは比較的低いと言えます。
3. 複数銘柄の比較紹介:DICの強みと弱み
利回り5.47%は非常に魅力的ですが、この高利回りが「リスクの裏返し」でないかを確認するため、ディフェンシブな安定高配当銘柄と比較して、DICの特性を把握します。
銘柄A:DIC株式会社 (4631) — 高利回り・PBR割安のグローバル素材メーカー
- 簡単な紹介:印刷インキで世界トップシェアを誇ります。顔料、合成樹脂なども手掛け、事業の多角化を進めています。
- 株価と利回り:約3,690円、利回り5.47%。
- 財務健全性:自己資本比率32.7%で、安定性の目安とされる30%を超えています。PBRは0.84倍と、株価純資産倍率が1倍割れで割安感があります。
- 配当方針と懸念点:
- 予想1株配当は200.00円。予想EPS(1株あたり利益)253.48円に対して、配当性向は約78.9%と高めです。
- この高い配当性向は、「配当を維持する意思が強い」とも取れますが、「業績が少しでも悪化すると減配リスクが高まる」という懸念点があります。
- 収益性(営業利益率、純利益率)は改善傾向にあるものの、まだ道半ばという分析です。
銘柄B:ディフェンシブ高配当株(食品・内需系など)との対比
例えば、過去にご紹介した◎(2831)はごろもフーズのようなディフェンシブ系(景気に左右されにくい)銘柄と比較すると、特性が明確になります。
- 利回り:ディフェンシブ系は概ね3.5%~4.5%程度に落ち着くことが多いです。DICの5.47%は、やはり「高配当」と呼べる水準です。
- 安定性:ディフェンシブ系は配当性向が50%前後で推移することが多く、不況下でも減配しにくい体質を持っています。
つまり、DICは「高い利回り」と「PBR割安感」という魅力的な要素を持つ反面、「配当性向の高さ」と「景気敏感性」というリスクを内包している、という位置づけになりますね。
4. 外部環境のチェック:グローバル経済の動向とDIC
DICはグローバルに展開している企業ですから、世界経済の動向は非常に重要です。2026年を迎えての世界の経済状況はどうなっているでしょうか。
興味深いニュースがありました。アメリカ市場の動向に関する記事です。
[Early gains mostly fade as Wall Street wobbles into 2026 – The Sun Chronicle]
(ウォール街が2026年にかけて不安定になり、序盤の上昇分がほぼ帳消しになる)
記事のタイトルからもわかるように、2026年初頭のウォール街は不安定な動きを見せているようです。米国経済がもし軟化すると、世界の製造業やサプライチェーンに影響が出ます。印刷インキや合成樹脂を供給するDICの業績は、このような景気の波に敏感に反応する可能性が高いです。
配当性向が約78.9%と高水準であるため、もしグローバルな需要が急激に落ち込み、収益改善の勢いが止まってしまうと、この高配当の維持は難しくなるかもしれません。高利回りの裏には、このような「グローバル景気減速リスク」が潜んでいると認識しておく必要がありますね。
5. みずきの「人生設計マッチ度」評価
リスクとリターンを整理したところで、DIC(4631)が我が家の「1年半後の月1万円配当」という目標にどれくらい適合しているか、3つの軸で評価します。
A. 配当の持続性・成長性:△(改善期待だが、高配当性向が懸念)
利回りは5.47%と非常に魅力的です。PBR1倍割れを解消する過程で、株価上昇と配当維持のプレッシャーが経営陣にかかることも期待できます。しかし、配当性向が約79%というのは、景気敏感な素材産業としては高すぎます。
収益性が改善傾向にあるのは救いですが、この改善がストップした場合、即座に減配候補になり得るため、持続性についてはディフェンシブ銘柄より劣ると判断せざるを得ません。
B. 人生設計との適合性:○(目標額到達は容易だが、安定性確保が課題)
目標とする年間12万円の配当を、220万円という現実的な投資額で実現できる点は高く評価できます。このため、目標達成「手段」としては非常に適合しています。
しかし、娘の習い事代は「毎月必ず出ていく固定費」です。もしDICが減配した場合、習い事代を別の家計から持ち出す必要が出てきます。この不安定さを許容できるかどうかが、適合性の最終的な判断基準になります。
C. 我が家のリスク許容度との整合性:△(集中投資は危険、分散コアとして活用)
我が家は第二子を検討しており、もし1~2年後に育休に入る場合、家計の現金の流れを重視します。DICの収益改善がまだ過渡期にある中で、景気変動リスクの高いこの銘柄に家計の柱となる資金を集中させるのは避けたいです。
もしポートフォリオに組み込むなら、メインの「安定配当の柱」ではなく、「PBR改善と高利回りを狙う挑戦枠」として、投資額を制限して組み込むべきだと考えます。
6. みずきの総合評価+判断:PBR改善期待枠として保有する戦略
総合的に見て、DIC(4631)は、「高い利回りに惹かれるが、ポートフォリオの安定性を考慮すると、集中投資は避けたい」という判断になります。
5.47%という利回りは魅力的ですが、配当性向の高さから、私たちの目標である「1年半後の固定費(習い事代)の安定的な補填」には、少し心許ないと感じます。
そのため、DICをもし購入するならば、以下の戦略が良いと考えます。
- 目標配当額(月1万円)の達成は、DICのみに頼らない。例えば、安定性の高い銘柄(利回り4.0%程度)とDICを組み合わせて、安定高配当銘柄70%:DIC30%のような配分にする。
- DICには「PBR1倍割れを解消する過程での株価上昇」と「収益改善による増配期待」を乗せる成長要素として期待し、配当とキャピタルゲイン(売却益)の両方を狙う立ち位置にする。
つまり、DICは「家計を支える柱」ではなく、「家計の安定化を助けつつ、将来の教育資金の種まきも兼ねる」という役割として、一部を保有するのが私たち子育て世帯にとってのリスク許容度に合っていると思います。
7. 制度活用との組み合わせ:ジュニアNISAで非課税メリットを最大限に
DICのような高配当銘柄を検討する上で、税制優遇制度は絶対に無視できません。
私たちは「娘の習い事代(月1万円)」を目的としています。娘名義でDIC株をジュニアNISAで保有すれば、配当金(200円/株)が完全に非課税になります。通常の課税口座だと約20%が源泉徴収されてしまうので、利回り5.47%がそのまま家計に入ってくるのは大きなメリットです。
DIC株100株(約36.9万円)を娘のジュニアNISA口座に入れれば、年間2万円の配当金が非課税で受け取れます。約6単元(220万円分)全てをジュニアNISA枠で購入するのは難しいですが、まずは非課税枠を優先的に埋めていくのが得策ですね。
また、もし特定口座で購入する場合も、高配当であるため、確定申告で配当控除を適用できる可能性があります。ただし、私たちの家庭は共働きで所得水準によっては配当控除の恩恵が薄れることもあるので、制度と家計のバランスを見ながら最適な判断をしたいですね。
8. 失敗・迷い・懸念も素直に述べる
正直なところ、DICの配当性向の高さはやっぱり気になります。
私は長期投資を前提としているので、購入した銘柄は「子どもが成人するまで」は保有し続けたいと思っています。しかし、もし数年後に世界経済が大きく冷え込み、DICの業績が落ち込んだ場合、減配を避けるのが難しい可能性があります。
もし娘が小学校に入学した直後に減配されたら、「あれ?習い事の月謝が足りない!」という事態になりかねません。
だからこそ、DICのように景気敏感で高配当性向の銘柄をポートフォリオに組み込む際は、「この配当金は絶対的な固定収入ではない」という認識を常に持ち、他の安定資産やキャッシュフローでバックアップを用意しておく必要があります。
DICはPBR改善への期待や収益構造の転換が進んでいる点で面白い銘柄ですが、我が家の人生設計では、まずは景気耐性の高い銘柄でコアを固め、その上でDICを「利回りを引き上げる加速装置」として少額運用するのが、今の私たちにとって最もリスクが低い選択だと考えています。
私たち子育て世代は、安定性と成長性、そして制度活用のバランスを取りながら、無理のない範囲で資産形成を進めていきたいですね!


コメント