本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに:配当利回り19.62%?「超高配当」銘柄を我が家の人生設計にどう組み込むか
こんにちは、みずきです。最近、SNSでも話題になっている銘柄をチェックしてみました。それがNSグループ(株)です。見てください、この数字。
配当利回り(会社予想)がなんと19.62%!
一瞬、目を疑いました。普通の高配当株でも4%〜5%あれば十分魅力的と言われる中で、これは尋常ではない数字です。もしこの利回りが本当に継続するなら、人生設計が一変するくらいのインパクトがありますよね。
でも、私は子育て中ママ投資家として、この「甘い誘い」にすぐ飛びつくわけにはいきません。なぜなら、配当金は我が家の「家計の柱」の一部になってほしいからです。一時的なボーナスではなく、雨の日も風の日も安定して家計を支えてくれる存在じゃないと困ります。
今日は、このNSグループの超高配当が、本当に私たちの人生設計に役立つのかどうか、冷静に逆算して検証していきたいと思います。
1. シナリオ設定:「我が家の人生設計」と配当目標
まず、NSグループを検討する上での我が家の現在の状況と目標を整理します。
我が家の現在地と数年後の課題
- 我が家の現在地:娘(5歳・年長)がいて、第二子の妊娠を検討中です。夫の収入は安定していますが、出産と育児休業に入ると、私の収入は大幅に減ります。
- ○年後の家計課題:娘が小学校に入学するまで(約1年半後)に第二子が生まれると仮定します。その2年後の育休中に、生活費を圧迫せず、娘の習い事や教育関連の費用を賄いたいと考えています。
- 家計目標:小学校入学後、毎月かかる娘の習い事(英語、体操など)の費用として、月7,000円(年間84,000円)を配当金で賄うことを目標にします。
この月7,000円は、育休中に家計から持ち出しを減らすための、大切な防衛ラインです。だからこそ、その配当金は安定している必要があります。
2. 目標配当額の逆算計算:19.62%の「夢」と「現実」
我が家の目標は年間84,000円の配当金です。NSグループの公開されているデータで逆算してみましょう。
(1)「超高配当」19.62%で計算した場合(夢の計算)
必要投資額 = 目標年間配当額 ÷ 配当利回り
- 84,000円 ÷ 19.62% = 約428,134円
最低購入代金は100株で133,900円(12/30時点)なので、約3単元(300株、約40万円)を購入するだけで、目標の月7,000円を達成できてしまう計算になります。
これは本当に驚異的な数字です。もしこれが継続するなら、貯金を崩さずに、成長投資枠やジュニアNISA枠で集中的に投資するだけで、すぐに目標達成できてしまいますね。
(2)利回り検証:なぜこんなに高いのか?
ただし、ここで立ち止まって考える必要があります。利回り19.62%というのは、どう考えても特殊なケースです。通常、企業が継続的に20%近い配当を出すことはありません。
これは、おそらく「特別配当」や「記念配当」が含まれている可能性が高いです。もしくは、資産売却などによる一時的な大きな利益が計上されたため、一時的に配当金が大幅に増えている状態だと推測されます。
もし、来期以降の配当が「通常の」水準に戻るとしたら、どうなるでしょうか。
仮に、安定的に継続が見込める配当利回りを4%だと仮定し直します。
(3)「安定配当」4.0%で計算し直した場合(現実的な計算)
- 84,000円 ÷ 4.0% = 2,100,000円
どうでしょう。現実的な継続配当で目標達成を目指す場合、約210万円の投資が必要になります。43万円と210万円。この差はとても大きいですよね。この差こそが、「19.62%の配当金のうち、継続性が期待できない部分」の大きさを示しています。
つまり、NSグループを「我が家の家計の柱」にするかどうかは、この高すぎる配当が来期以降も続くのか、それとも来期には262.76円から大幅に減額されてしまうのか、という見極めに全てがかかっていると言えます。
3. 複数銘柄の比較紹介とNSグループの特性
我が家が目指す「育休中に月7,000円を家計に加える」という目標は、以下の3つの戦略で達成できます。
| 選択肢 | 銘柄特性 | 配当利回り(仮定) | 必要投資額(年間8.4万円目標) |
|---|---|---|---|
| NSグループ(今回) | 一時的な超高配当(19.62%)。業績連動性が極めて高い特殊株。 | 19.62% | 約43万円(ただし減配リスク極大) |
| 対抗案A(安定志向) | ディフェンシブ系(食品・インフラなど)。増配トレンドは緩やかだが配当維持力が高い。 | 3.5% | 約240万円 |
| 対抗案B(成長・高配当) | 景気敏感だが、配当性向を維持する意識が高い企業。 | 5.0% | 約168万円 |
NSグループの基本情報(12/30終値時点)
- 株価:1,339円
- 最低投資金額:133,900円(100株)
- 配当利回り(会社予想):19.62%
- 1株配当(会社予想):262.76円
- PER(会社予想):12.23倍 / PBR(実績):2.53倍
- 自己資本比率:38.5%
- 注目ポイント:ROE(実績)22.10%と非常に高い資本効率を示しています。これは、本業で高い利益率を出しているか、または直近の利益が一時的に跳ね上がっていることを示唆しています。
NSグループの評価ポイント:配当性向の懸念
配当利回りが19.62%で、一株利益(EPS)が109.52円(会社予想)ということは、配当性向が240%以上になります(262.76円 ÷ 109.52円 ≒ 2.40)。
配当性向が240%ということは、「稼いだ利益の2倍以上を配当に回している」ということです。これは、企業が通常出す配当水準ではありません。みずきブログで安定高配当銘柄として評価するのは、配当性向が30%〜60%程度の「無理のない範囲で配当を出している企業」が基本です。
今回のNSグループの配当は、内部留保(過去の利益の蓄積)や資産売却益など、「一時的な資金」を取り崩して株主に還元している状態だと考えられます。そのため、来期以降はEPS(1株利益)に見合った水準(例えば、EPS109.52円の50%配当なら、約55円)に大きく減配される可能性が高いと予測できます。
もし来期配当が55円に減額された場合、利回りは約4.1%に落ち着きます。この4.1%という数字なら、対抗案AとBの中間くらいで、安定株としては十分魅力的です。しかし、今の19.62%を当てにして人生設計を組むのは、非常に危険だと判断せざるを得ません。
4. みずきの「人生設計マッチ度」評価
超高配当のNSグループを、我が家の厳しい「人生設計」のフィルターにかけて評価します。
A. 配当の持続性・成長性:△(やや懸念あり)
現在の配当利回り(19.62%)は一時的である可能性が極めて高いため、持続性という観点では信頼できません。来期以降、配当性向が通常の水準に戻る(大幅減配となる)と考えると、家計の安定的な収入源としては期待できないでしょう。
ただし、PER12.23倍、PBR2.53倍、ROE22.10%という指標は、一時的な利益を除いても、事業自体が高い効率性を保っていることを示唆しているかもしれません。配当が減っても、株価が成長すれば売却益は期待できます。
B. 人生設計との適合性:△(微妙)
我が家の目標は「2年後の育休中の家計サポート」です。この時期に配当を頼りにしたいのに、減配リスクが極大では、計画が崩れてしまいます。例えば、育休手当が減ったタイミングで、配当金がゼロ近くになったら、精神的にも家計的にも大きなプレッシャーになります。
もしこの銘柄を組み込むなら、「安定的な家計サポート」ではなく、「一回限りのボーナス狙い」という位置づけになります。そうなると、目標である月7,000円の継続的な習い事費用には不向きですね。
(参考:安定配当で育休中の家計を支える銘柄としては、以前紹介した◎(2831)はごろもフーズのようなディフェンシブ株が我が家のメイン戦略です。)
C. 我が家のリスク許容度との整合性:△(やや緊張感ある)
私たちは長期投資を前提としており、急激な株価変動は避けたいため、ポートフォリオの大部分を安定株で占めたいと考えています。NSグループのような、超高配当で株価変動も激しくなりがちな銘柄は、全体のポートフォリオの「コア(核)」にはできません。
もし購入するとしても、ポートフォリオ全体の5%未満の「サテライト(衛星)」枠で、もし株価が急落したり、大減配があっても生活に影響が出ない範囲に抑えるべきでしょう。
5. みずきの総合評価+判断:ボーナスとコアの使い分け
正直に言うと、NSグループの19.62%という数字は、我が家の「安定した家計の柱」としては採用できません。この数字は、短期的な市場のノイズとして扱うべきだと思います。
ただし、PER12.23倍という水準は、成長性と比較すると割高ではないため、一時的な高配当を受け取った後、配当水準が落ち着いた後の株価動向次第では、中期的な成長が期待できる可能性も残されています。
私が考えるNSグループの立ち位置
この銘柄は、「長期的な配当再投資」の対象ではなく、「一時的なキャッシュフロー」を生み出す特殊な銘柄として割り切って考えるのが妥当です。
- 戦略:高利回りのうちに購入し、特別配当を受け取った後、安定配当が確定する前に売却して、利益を安定高配当株(例:利回り3.5%)に振り替える、という短期的な戦術が考えられます。
- しかし、それはみずきのスタイルではない:この方法は、頻繁な売買が必要となり、長期複利の力を信じる私の投資哲学とは外れます。また、税金も発生して効率的ではありません。
結論として、我が家ではこの超高配当を「安定的な家計サポート」とは見なせず、「もし買えたらラッキーなボーナス」くらいの位置づけにします。月7,000円の目標達成は、やはり銘柄A(安定志向)や銘柄B(5%前後の高配当安定株)で、地道に積み立てていく方が、育休中の安心感につながると判断しました。
6. 制度活用との組み合わせ:新NISAと高配当の相性
もしNSグループを購入するなら、必ず税制優遇制度を活用したいところです。2026年現在、新しいNISA制度がフル活用できる状況ですね。
新NISA(成長投資枠)での活用検討
NSグループは最低投資金額が約13.4万円(100株)なので、新NISAの成長投資枠(年間240万円)で十分に購入可能です。
この銘柄こそNISA枠で買うべき!
なぜなら、配当利回り19.62%の配当金には、通常20.315%の税金がかかります。もし100株(約13.4万円)保有していて、年間26,276円の配当を受け取ると、課税口座だと約5,300円が税金で引かれてしまいます。
NISA枠なら、この5,300円がまるまる手取りとして残ります。高配当であればあるほど、税制優遇のメリットは大きいです。今回のNSグループのように、一時的な超高配当が出た場合、その恩恵を最大化するにはNISA枠が最適だと言えるでしょう。
ジュニアNISAの閉鎖後、子どもの資金作りはどうするか?
ジュニアNISAは新規買い付けが終了しましたが、私たちは娘の教育資金を、つみたてNISAのインデックスファンドと、一部の成長期待株(売却益狙い)で準備しています。
もしNSグループを娘の資金作りのために購入するなら、それは「売却益狙い」の枠として考えるべきです。しかし、安定性に欠けるため、子どものための資金を託すのは躊躇しますね。
やはり、子どもの教育資金は、リスクを抑えた安定高配当株やインデックスファンドを充てるのが、我が家の基本方針です。
7. 失敗・迷い・懸念も素直に述べる
正直なところ、19.62%という数字を見ると、他の安定株への投資を一時停止して、この銘柄に資金を集中させたいという「誘惑」に駆られます。だって、もし数年この配当が維持されたら、私の育休中の家計サポートどころか、旅行積立金まで一気に賄えてしまうかもしれませんから。
ただ、私がこの5年間、投資を続けてきて学んだのは、「高すぎるリターンには必ず高いリスクが伴う」ということです。今回のケースでは、そのリスクは「大幅減配」という形で顕在化する可能性が高いです。
2026年の市場見通しについても、日本経済新聞の報道で「日経平均株価、経営者20人全員が『最高値更新』」と強気の見通しが出ています(日経新聞 記事リンク)。市場全体が強気な局面では、このような個別株の異常な高配当は「バブル的な現象」として警戒すべきだと考えています。
もし、我が家の家計の現金流を頼るために投資するなら、私はこの銘柄に大金を投じるのを避けます。
もし資金に余裕があり、「最悪なくなってもいい」と思える少額(例えば10万円程度)で、NISAの成長投資枠の片隅でチャレンジするなら面白いかもしれません。しかし、我が家の目標である「2年後の月7,000円の安定配当」は、他の銘柄で堅実に達成していくのが、子育てママ投資家としては最も安心できる道筋ですね。
投資は焦らず、人生設計から逆算して進めることが大切だと、改めて感じた銘柄でした。


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