はじめに:コーセル(6905)の高配当を、不安定な収益とどう両立させるか
子育て中のみずきです。いつもありがとうございます。
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
今日は、産業機器や医療機器向けの電源メーカーであるコーセル(6905)について考えてみたいと思います。この銘柄、直近の会社予想配当利回りが4.74%と非常に魅力的ですよね。
でも、私が注目しているのは、利回りの高さだけではありません。自己資本比率がなんと93.1%という、驚異的な財務の安定性です。子育て世代の家計防衛隊としては、この「鉄壁の財務」は非常に頼もしいポイントなんです。
ただし、一点だけ大きな懸念があります。それは、足元の収益性が悪化傾向にあることです。この高配当は、果たして人生設計の味方になってくれるのか? 財務の安定性と収益性の不安定さという、二つの大きな要素をどう評価するか、我が家の具体的な人生設計に当てはめて考えていきましょう。
1. シナリオ設定:我が家の人生設計と2026年の家計課題
我が家の現在地と2026年の家計課題
現在2026年2月です。我が家の長女は2020年1月生まれなので、いよいよ今年の4月から小学校に入学します。この「小1の壁」は、費用面でも時間面でも、子育て世代最大の家計課題ですよね。
我が家では、学童保育の費用や、小学校に入ってから始める新しい習い事(おそらくスイミングとプログラミングにしたいなと夫と話しています)の費用を、配当金で賄うことを目標にしています。これによって、私たち夫婦の給与所得を大きく切り崩さず、老後資金やつみたてNISAの積立額を維持したいと考えているんです。
その課題を解決するために必要な配当額
習い事の費用を月1万円と設定しているご家庭が多いと思いますが、我が家はまず、月5,000円(年間60,000円)を配当金で実現することを目標にします。これだけでも、年間の家族旅行の費用を一部賄えたり、学童の補食代くらいは余裕で賄えるようになりますから。
2. 目標配当額の逆算計算
コーセルの魅力的な予想配当利回り4.74%を使って、年間60,000円の配当金を得るために必要な投資額を逆算します。
| 目標年間配当額(税引前) | 候補銘柄(コーセル)の予想配当利回り | 必要投資元本 |
|---|---|---|
| 60,000円 | 4.74% | 約1,265,823円 |
約127万円の元本投資で、年間6万円の配当が得られる計算になります。現在の株価が1,171円なので、約1,080株(1171円 × 1080株 = 1,264,680円)が必要ですね。単元株が100株ですから、100株ずつ地道に積み立てていくか、少し資金がまとまったタイミングで一気に購入するか、という戦略が考えられます。
3. 複数銘柄の比較紹介:高財務・高配当な守りの銘柄
コーセルは「高配当だけど収益性悪化」という特徴があります。そこで、同じく「鉄壁の財務」を誇りながら、小1の壁対策で月5,000円〜10,000円を目指せる銘柄を並べて比較し、コーセルが我が家のポートフォリオでどの役割を担えるかを見ていきましょう。
コーセルは、FA機器(工場の自動化)、医療、半導体製造装置といった産業向けに高信頼性電源を供給しています。ビジネスの基盤はしっかりしていますが、景気変動の影響を受けやすい側面もあります。
外部ニュースとの関連性:産業ロボットのトレンド
ちょうど、協働ロボット(Cobot)や人間とロボットのチーム化が現代の工場で重要になっているというニュースが出ていますね。
→ The Rise of Collaborative Robots and Human-Robot Teams in Modern Factories
ロボットや自動化が進むほど、そこで使われる電源の質と信頼性が重要になります。コーセルが得意とする分野はまさにここ。足元の収益は不安定ですが、この産業トレンドが続く限り、長期的な需要基盤は堅いと見ることができます。これは、長期投資家として安心できる材料です。
高財務・高配当銘柄の比較表
比較対象として、過去に「鉄壁の財務」で評価した銘柄を2つ選びました。
| 銘柄名(コード) | 最低投資額 (約) | 予想配当利回り | 配当性向 (会社予想) | 自己資本比率 | 直近の収益性 |
|---|---|---|---|---|---|
| コーセル(6905) | 11.7万円 | 4.74% | 7534% (EPS0.73円で計算) | 93.1% | 悪化(直近マイナス) |
| 千代田インテグレ(6915) | 11.6万円 | 4.79% | 約30%台前半 | 77.7% | 安定(過去記事より) |
| 有沢製作所(5208) | 10.4万円 | 4.77% | 約50%前後 | 73.0% | 安定(過去記事より) |
※配当性向について、コーセルはPER1,589倍、EPS0.73円という極端な数字が出ているため、業績悪化期に入っており、配当性向が異常な数値になっています。これは、現在の配当55円が利益を大きく上回る「タコ足配当」状態であり、非常に強い懸念点です。
4. みずきの「人生設計マッチ度」評価
コーセルは、他社にはない極端な特徴を持っていますね。この特徴が我が家の人生設計にどう影響するか、3つの軸で評価します。
A. 配当の持続性・成長性:△(やや懸念あり)
高すぎる自己資本比率93.1%とPBR0.86倍というデータからは、会社が手元資金を厚く持ちすぎている(内部留保過多)ことが伺えます。これは株主還元余力があるとも言えますが、配当性向が数千%になっている現状は、利益が出ていないのに配当を維持している状態です。つまり、利益水準が戻らなければ、この配当は維持できないでしょう。
コーセルは「高信頼性電源」というニッチで強い分野を持っているので、一時的な業績不振から回復する可能性はあります。しかし、現在の配当が「鉄壁の財務を削って出している」状態である以上、持続性については黄色信号だと判断します。
B. 人生設計との適合性:○(悪くない)
我が家が2026年の「小1の壁」対策で月5,000円を目指す際、コーセルは少額からでも(100株=約11.7万円から)手を出しやすい価格帯です。
ただし、配当の安定性に疑問符がつくため、教育費のように「確実に入ってくる現金流」を期待して、全額をコーセルに投入するのは避けるべきだと感じます。他の安定銘柄(例えば、財務も配当性向も健全な千代田インテグレなど)と組み合わせて、ポートフォリオの一部として持つ分には悪くないでしょう。
C. 我が家のリスク許容度との整合性:△(やや緊張感ある)
我が家は長期的な資産形成を重視しており、短期の株価変動は気にしませんが、配当金の源泉が不安定な銘柄は、家計の「守りの部分」で使うにはリスクが高いです。特に今年は長女の小学校入学という大きなイベントがあるので、配当がカットされると家計計画全体が揺らぎます。
コーセルは、「配当性向が高くても、高財務だから一時的に配当維持に賭けてみる」という、ややリスクを取る判断が必要な銘柄だと思います。コア資産には向かず、サテライト的な位置づけが良いですね。
5. みずきの総合評価+判断
コーセルの最大の魅力は、高配当利回りと驚異的な自己資本比率93.1%の組み合わせです。この高財務は、不況時でも数年は配当を維持できる体力があることを示唆しています。
しかし、直近の収益性が悪化し、EPSが極端に低い(PERが1,589倍!)状況で、この高配当(55円)を維持している点は、正直なところ怖いです。会社が「株主還元を重視する」という強い意思表示だと捉えることもできますが、持続性が保証されているわけではありません。
私の判断としては、「財務健全性から来る底力に期待し、復活した場合のキャピタルゲインと高配当維持の両方を狙う、ポートフォリオのアクセント」として少額保有を検討します。
目標の月5,000円の配当を実現するためには約127万円必要ですが、このうちコーセルには、最低購入単位の100株(約11.7万円)からスタートし、最大でも200株程度までにとどめるのが賢明だと思います。残りは、配当性向が健全で増配実績のある銘柄に分散投資するのが、子育て家計を守る上では鉄則ですね。
6. 制度活用との組み合わせ
高配当株投資を行う上で、税制優遇制度の活用は欠かせません。特にコーセルのような利回りの高い銘柄は、税効率を上げる工夫が必要です。
ジュニアNISA(現行NISA)の有効活用
もし長女や次女のジュニアNISA口座がまだ非課税枠で空いているなら、コーセルのような高配当銘柄は最適です。配当金は通常約20%課税されますが、ジュニアNISAで保有すれば非課税で受け取れます。
もし長女が今年(2026年)小学校に入学する時点でジュニアNISAのロールオーバーが終わっているとしても、新NISA制度の中で、特定口座ではなく成長投資枠で保有することで、将来的な売却益の非課税メリットは享受できます。
配当控除の活用
特定口座で保有する場合、配当金には20.315%の税金がかかりますが、確定申告で「総合課税」を選択し配当控除を活用することで、所得水準によっては税金が一部戻ってくる可能性があります。ただし、我が家はまだ高所得ではないのでメリットは限定的かもしれませんが、税制優遇を常に意識することは大切です。
7. 失敗・迷い・懸念も素直に述べる
コーセルを見ていて一番迷うのは、やはり収益性の悪化です。EPSが0.73円で配当が55円。これは完全に無理をしている状態ですよね。
高財務だからといって、「未来永劫」配当が続くわけではありません。企業がPBR1倍割れ(0.86倍)を改善しようと、自社株買いや株主還元強化を打ち出している中で、一時的に無理をして配当を維持している可能性が高いです。景気が回復せず、この状態が長引けば、いくら財務が良くても配当は減らされてしまうでしょう。
私としては、今すぐ「守りのコア資産」として大きく買い付けるのは躊躇します。まずは100株だけ保有し、四半期ごとの決算でEPSや営業利益率が回復傾向にあるか、あるいは増配を続ける意志を会社が明確に示すかを確認しながら、慎重に積み立てるかどうかを判断したいと思っています。
高利回りには高利回りのリスクが必ずセットになっています。特に子育て世代は、リスクを負いすぎず、長期的な人生設計の土台を固めることが最優先だと考えているので、コーセルはあくまでポートフォリオの「少しだけ元気な応援団」として見守るのが今の我が家にとって最適なバランスかな、という結論です。


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