△(9827)リリカラ : 育休中の月7,000円配当、5.56%利回りの適合性とリスク

銘柄紹介

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

はじめに:高利回り5.56%は魅力的だけど、「育休中の防御壁」にできるのか?

みずきです。2026年に入り、娘(年長)の小学校入学準備と、密かに進めている第二子計画で、家計のシミュレーションをする日々です。子育てママ投資家にとって、一番重要なのは「キャッシュフローを途絶えさせないこと」ですよね。

今回検討するのは、壁紙やカーテン、床材といったインテリアを扱うリリカラ(株)(9827)です。直近の予想配当利回りが5.56%と、非常に魅力的。特に最低購入金額が6万円台(64,700円)と手を出しやすいのもポイントです。

でも、高利回りには必ず裏があるもの。この銘柄が、私たちの人生設計において、心強い「育休中の防御壁」になってくれるのかどうか、徹底的に掘り下げてみたいと思います。

1. シナリオ設定:「第二子育休中の月7,000円配当」を確保したい

我が家の最大の家計課題は、ズバリ「育休中の収入減のカバー」です。娘が小学校に入る前、2027年半ば頃に第二子を出産し、約1年間育休に入るシナリオで検討を進めます。

  • 我が家の現在地:娘5歳(年長)、私は会社員。つみたてNISA/iDeCo/ジュニアNISAで積立は継続中。
  • 1年半後の家計課題:育休手当だけでは、娘の習い事(月7,000円程度)や、増えるベビー用品代を賄うのが厳しい。
  • その課題を解決するために必要な配当額:月7,000円(年間84,000円)を目標とします。これは、減配があったとしても、最低限の家計サポートを維持したいラインです。

この「育休中の月7,000円」を、リリカラの配当で実現できるのか、逆算してみましょう。

2. 目標配当額の逆算計算:150万円投資で到達可能

リリカラの最新予想配当利回り(2026年1月時点)は、5.56%です。

目標年間配当額:84,000円

必要投資額 = 目標年間配当額 ÷ 予想配当利回り

84,000円 ÷ 0.0556 ≈ 1,510,800円

つまり、リリカラに約151万円を投資できれば、理論上は育休中の月7,000円の配当収入を得られる計算になります。

この151万円という金額は、我が家の現在の貯蓄ペースから見ても、なんとか1年半以内に準備できる現実的なラインです。ただし、この計算は「配当が維持される」ことが大前提です。ここがリリカラ検討の最大のカギとなります。

3. 複数銘柄の比較紹介:高配当は「業績連動」か「安定志向」か?

同じく「育休中の月7,000円サポート」を目指す場合、リリカラ(高利回り・高リスク)と、別の安定性の高い銘柄(低利回り・低リスク)を比較してみましょう。

銘柄 リリカラ(株) (9827) 積水ハウス・リート投資法人 (3309) ケル(株) (6919)
業界 インテリア商社(壁紙、カーテン等) J-REIT(オフィス・商業施設) 電子部品(コネクタ)
予想配当利回り 5.56% 5.91%(過去実績) 5.55%
配当性向 約98.5% (36.00円/36.53円) 約90%(リートは高い傾向) 約40%
最低投資金額 64,700円 約47万円 約18万円
企業特性 住宅・オフィス景気に左右されやすい。 収益が安定しやすい不動産賃貸。 景気敏感だが、自己資本比率が高い。
必要投資額 約151万円 約142万円 約240万円

※積水ハウス・リート、ケル株式会社のデータは、過去記事 ◎(3309)積水ハウス・リート投資法人◎(6919)ケル(株) の情報に基づき、比較対象として仮で設定しています。

リリカラの最大の懸念点:配当性向の高さ

リリカラは利回り5.56%で、必要投資額151万円と、目標達成が最も容易に見えます。しかし、データを見ると、予想EPS(一株当たり利益)36.53円に対し、予想配当が36.00円と、配当性向が約98.5%です。これは、稼いだ利益のほぼ全てを配当に回している状態です。

私たちみずきファミリーが重視しているのは「配当を減らされない安定企業」です。配当性向が60%を超えると少し心配になりますが、98.5%となると、「少しでも業績が悪化したら、すぐに減配する」リスクを抱えていることになります。

実際、リリカラの収益性(純利益率、営業利益率、ROE 0.72%)は現在「悪化」傾向にあり、有利子負債も増加傾向です。つまり、企業の体力は低下しているのに、配当は頑張って出しているという状況なんですね。

4. みずきの「人生設計マッチ度」評価

リリカラが我が家の育休中の家計サポートにどの程度役立つか、3つの軸で評価してみます。

A. 配当の持続性・成長性:△(やや懸念あり)

この配当が10年続くか?と聞かれると、「非常に難しい」と言わざるを得ません。配当性向の高さが最大の弱点です。インテリア業界は住宅やオフィスの景気に大きく左右されます。もし景気後退が来た場合、リリカラがこの配当水準を維持するのは極めて困難でしょう。特に、私たちが育休に入ろうとしている1年半後、景気が悪化していたら……と考えると、減配リスクは無視できません

B. 人生設計との適合性:△(微妙)

目標配当額(月7,000円)を実現するための投資額は魅力的ですが、それが「育休中」という最も現金の安定供給が必要な時期であるため、適合性は低いです。

育休中の収入減を補うために高配当株を据える場合、多少利回りが低くても、ケル(株)のような財務が安定していて配当性向が低い銘柄を優先するか、積水ハウス・リートのような収益構造が安定している銘柄を組み合わせるべきです。リリカラ単体で「防御壁」にするのは、ちょっと無謀かな、と感じます。

C. 我が家のリスク許容度との整合性:△(やや緊張感ある)

我が家は、娘の教育費や老後資金のコア(核)をインデックス投資(つみたてNISA/iDeCo)で固めているため、個別株は「現金の流れを良くする高配当枠」と「成長期待枠」に分けています。リリカラは完全に「高配当枠」ですが、その安定性が低いため、ポートフォリオ全体のリスクを高めてしまいます。

もし投資するなら、全体の高配当枠の10%未満に抑えるか、あるいは、配当落ち前に売却してキャピタルゲインを狙うような、短期的な位置づけになってしまうかもしれません。

5. みずきの総合評価+判断:リスクヘッジを前提とした「チャレンジ枠」

リリカラを単独で我が家の「育休中の柱」にするのは難しいという結論に至りました。

もし私たちがリリカラに投資するなら、それは目標配当の全額(151万円)ではなく、「チャレンジ枠」として30〜50万円程度に抑えます。そして、目標の月7,000円の配当のうち、残りの大部分は、配当性向が低く財務が盤石な銘柄(例:ケル)や、収益構造が安定しているリート(例:積水ハウス・リート)に振り分けます。

「高利回りだから飛びつく」のではなく、「なぜ企業が無理して高い配当を出しているのか」の背景を考えることが、子育て世代の投資では本当に大事だと痛感します。

リリカラのビジネス自体は、リフォーム需要が高まる中で面白いとは思います。ただ、現在の不安定な収益性と、極端に高い配当性向のバランスが、私たちのような「絶対的な安定」を求める人生設計とは少し合わない、という判断です。

6. 制度活用との組み合わせ:ジュニアNISAで少額分散投資

リリカラの最低購入金額は64,700円と非常に低いので、もし投資を始めるなら、非課税制度を最大限活用したいですね。

特に、娘のジュニアNISA口座で少額ずつ積み立てるのが、税効率上はベストな選択肢だと思います。もし減配があったとしても、少額であれば家計への影響は限定的ですし、株価が安くなった時に買い増しすることで、平均取得単価を下げることも可能です。

ジュニアNISAで購入すれば、配当金(年間36.00円/株)が丸々非課税になります。リリカラのようにもし減配リスクが高い銘柄であっても、非課税で受け取った配当をすぐに別の安定株やインデックスファンドに再投資することで、リスクを分散できます。

7. 景気変動リスクの視点:消費者の「生活リスク認識」がインテリアに与える影響

リリカラは、個人消費や企業投資(オフィスのリフォームなど)に直結するインテリア産業にいます。景気が良ければ売れますが、悪くなれば真っ先に購買が抑制されやすいセクターです。

海外の研究でも、景気の不確実性が高まると、人々の「生活リスク認識(PPLR)」が高まり、家計消費が抑制されるという分析結果があります(※)。

(※)The impact of people’s perception of livelihood risks on household consumption in China (Nature)
https://www.nature.com/articles/s41599-025-05774-z

これは日本でも同じで、将来への不安が高まると、壁紙やカーテンといった生活に必須ではない部分の支出は後回しになりがちです。私たちがまさに「第二子の出産」という家計に大きな負荷がかかる時期を予定しているからこそ、その景気変動リスクがダイレクトに収益に影響し、減配に繋がる可能性が高い銘柄は、避けておきたいという気持ちが強いです。

投資は人生設計とリンクさせるべき。リリカラは、魅力的な高利回りですが、私たち夫婦の「育休中の家計安定」という最優先のゴールから見ると、リスクが高すぎるため、ポートフォリオの核には組み込めない、という判断になりました。

もし高利回りを狙うなら、財務が盤石な銘柄か、収益の安定性が高いリートなど、少しでも防御力が高い銘柄を選ぶのが、子育て世代の賢い選択だと思いますよ!

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