○(5938)LIXIL : 4.90%配当で3年後の小4の壁の習い事費を支える打診買い枠

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

こんにちは、みずきです。毎日うだるような暑さが続いていますが、みなさん体調は崩されていませんか。仕事に家事に育児に、本当に毎日お疲れ様です。我が家の娘は、2020年1月生まれ。今年の4月に無事、小学校に入学しました。ピカピカのランドセルを背負って元気に登校する姿を見て、嬉しいような、少し寂しいような、そんな複雑な親心を抱えながら過ごしています。

娘が小学生になったことで、少しだけ自分の時間も作れるようになってきました。でも、子育てのステージが変われば、それと同時に「家計のステージ」も変わりますよね。これまでは保育園の費用などが中心でしたが、これからは習い事、そして少し先には塾や中学進学なども見据えなくてはなりません。

今回は、そんな我が家のリアルな人生設計をベースに、大手住宅設備メーカーである(株)LIXIL(5938)を検討対象に挙げながら、「いつ、どうやって我が家の家計に貢献してくれるのか」を、逆算思考でじっくりと考えていきたいと思います。単に「利回りが高いから買う」のではなく、「私たちの人生のどの場面で役に立つか」という視点で、一緒に見ていきましょう。

1. 我が家の人生設計シナリオ:3年後の「小4の壁」に備える

投資を始めるとき、私はいつも「何のために、いつまでに、いくら必要なのか」という人生設計から逆算するようにしています。これを決めずに銘柄選びを始めてしまうと、目先の利回りに目を奪われて、我が家のリスク許容度を超えた投資をしてしまいがちだからです。

現在の我が家の現在地と、これからのロードマップを整理してみました。

  • 現在の状況:娘が小学1年生(2026年7月現在)。平日の放課後は、地域の放課後キッズクラブなどを利用しており、親の就労サポートを受けながらなんとかやりくりしています。
  • 3年後の課題(2029年4月):娘が小学4年生になります。ここで直面するのが、共働き世帯にとって大きなハードルとなる「小4の壁」です。学童保育の預かり枠が制限されたり、周囲の子たちが本格的な塾に通い始めたりする時期ですね。娘も「これを習いたい」「塾に行ってみたい」と言い出すかもしれません。この時期、習い事や教育費の負担が月額で5,000円から10,000円ほど増加すると見込んでいます。
  • 課題解決のために必要な配当額:3年後に、家計へ月5,000円(年間60,000円)のキャッシュフローを配当金として上乗せすることを目指します。

月5,000円と聞くと小さな金額に思えるかもしれませんが、家計の固定費を削るのが難しい今、何もしなくても毎月5,000円が口座に振り込まれる仕組みは、心のゆとりを大きく広げてくれます。娘が「新しいプログラミング教室に通いたいな」と言ったときに、「いいよ、やってみよう」と笑顔で背中を押してあげられる。そんな未来を、配当金というツールを使って作りたいのです。

2. 目標配当額の逆算計算

目標とする「3年後に月5,000円(年間60,000円)の配当金を得る」という計画を具現化するために、必要な投資額を逆算してみましょう。

2026年7月13日現在のLIXILの株価データをもとに計算します。この日のLIXILの会社予想配当利回りは4.90%、1株あたりの年間配当予想は90.00円、株価は1,838.5円(最低購入代金は100株で183,850円)となっています。

税引前の年間配当金として60,000円を受け取るために必要な投資額の計算式は以下の通りです。

必要投資額 = 目標年間配当額(60,000円) ÷ 配当利回り(4.90%) = 約1,224,490円

これをLIXILの株数に換算すると、次のようになります。

必要株数 = 60,000円 ÷ 90円 ≒ 667株(単元未満を切り上げて700株)

700株を購入する場合の投資額は、1,838.5円 × 700株 = 1,286,950円となります。約129万円の投資で、年間63,000円(税引前)の配当が得られる計算ですね。3年後の2029年春までにこの金額を積み立てていくとすると、年間で約43万円、月々約3.6万円の投資資金をLIXILに向けていくことになります。我が家の毎月の貯蓄ペースから考えると、現実的に手の届く範囲内です。

ただ、これは「すべての資金をLIXIL1銘柄に集中させた場合」のシミュレーションです。いくら大手のLIXILとはいえ、1つの企業に130万円近くを集中投資するのは、子育て世帯の家計管理としてはリスクが高すぎますよね。そこで、同じ目標を達成するための選択肢として、他の銘柄とも比較しながらポートフォリオを考えていく必要があります。

3. 複数銘柄の比較紹介:同じ目標を叶えるための選択肢

LIXILと同じように「小4の壁」を支えてくれる、住設や不動産、インフラに関連する高配当な銘柄と比較してみましょう。ここでは、ポートフォリオのバランスを整えるための比較対象として、野村不動産マスターファンド投資法人(3462)と、インテリア建材大手の東リ(7971)を並べてみます。

銘柄名(銘柄コード) 株価(円)※1 最低投資額(円) 予想配当利回り 1株(口)配当 PBR(実績) 自己資本比率
LIXIL(5938) 1,838.5 183,850 4.90% 90.00円 0.79倍 35.3%
野村不動産マスターファンド(3462) 148,000※2 148,000 4.84% 7,160円※3 0.91倍 46.2%
東リ(7971) 391.0 39,100 5.11% 20.00円 0.62倍 55.1%

※1 株価等の指標はすべて2026年7月13日時点のデータに基づきます。
※2 投資口価格として記載しています。
※3 年間分配金(予想)の合算値です。

ここで、比較対象として挙げた他銘柄の我が家での位置づけについても触れておきますね。例えば、総合型J-REITの雄である野村不動産マスターファンド投資法人は、手堅いオフィスや物流施設、商業施設などの賃料収入がベースになっていて、分配金の安定感が抜群です。我が家の人生設計における評価は、こちらの記事◎(3462)野村不動産マスターファンド投資法人 : 3年後の小4の壁に向けた習い事費の備えでも詳しく書きましたが、家計の「守りの土台」として非常に優秀だと考えています。

また、床材やカーペットで高いシェアを持つ東リは、最低投資金額が4万円弱と非常に手軽で、家計の端数資金でコツコツと買い増しやすいのが魅力です。こちらの詳細な分析は◎(7971)東リ : 5.11%配当で3年後の小4の壁に向けた習い事費月5千円を支える家計の戦略にまとめていますが、5%を超える高い利回りと強固な財務体質(自己資本比率55.1%)のバランスが良い銘柄です。

これらの選択肢と比べたとき、主役であるLIXILの強みと弱みはどこにあるのでしょうか。LIXILのビジネスを詳しく分析してみます。

LIXIL(5938)のビジネスモデルと足元の業績

LIXILは、トステム、INAX、新日軽、サンウエーブ、TOEXという、日本の住宅設備・建材の名だたるブランドが統合して生まれた巨大企業です。お風呂やキッチン、トイレ、サッシ、玄関ドアなど、家一軒分のすべての設備を網羅できるのが最大の強み。みなさんのご家庭でも、毎日使う洗面台やトイレに「LIXIL」のロゴが入っているのではないでしょうか。子どもにとっても、「毎日使っているお風呂を作っている会社だよ」と、ビジネスの内容をとても説明しやすい企業ですね。

ただ、足元の業績は「回復の途上」にあります。直近の動向を見ると、売上高は原材料価格の転嫁が進んだことやリフォーム需要の底堅さによって各四半期とも増加傾向にあります。フリーキャッシュフローも前年同期比で改善を見せており、最悪期は脱しつつある印象です。しかしながら、利益率やROE(自己資本利益率)は1.27%と依然として低い水準にとどまっています。

ここで、少し気になるニュースを見つけました。マネーポストWEBが報じた、凄腕個人投資家たちの対談記事です。
【キオクシアを一時10万株保有した億り人の狙いは?】凄腕投資家が狙う「キオクシアの次」に急騰期待の22銘柄 ままつのおすけさん、かんちさん、なのなのさんが厳選

この記事では、著名な個人投資家たちが、割安なPBR(株価純資産倍率)1倍割れの銘柄や、今後の業績急騰が期待できるバリュー株について熱く議論を交わしています。凄腕の投資家たちは、企業の潜在的な資産価値や、PBR改善に向けた経営陣の改革姿勢、そして今後のマクロ経済の動向を鋭く見極めて資金を投入しているのですね。

LIXILもまさに、PBRが0.79倍と1倍を大きく割り込んでいます。東証からの「PBR1倍割れ是正」の強い要請もあり、今後、自社株買いや増配、事業構造改革などの「株主価値を高めるアクション」が期待されるバリュー株の1つと言えます。プロの投資家であれば、「ここからの業績回復とPBR改善に伴う株価の急騰(キャピタルゲイン)」を狙って、まとまった資金を投入する局面かもしれません。

ただ、私たちのような「子育て世帯の家計」という観点から見ると、プロと同じようなリスクの取り方はできません。なぜなら、LIXILの今期予想EPS(1株当たり純利益)は41.75円であるのに対し、配当予想は90.00円だからです。

これは、純利益に対して配当金をいくら支払っているかを示す「配当性向」を計算すると、215%超という極めて高い数字になります。つまり、本来稼いでいる利益の2倍以上の金額を、身を削って株主に配当金として配っている状態(いわゆるタコ足配当的な状態)なのです。ブランド統合以来、配当金を維持・向上させて株主を大切にする姿勢(DOEなどを意識した還元方針)は評価できますが、業績が計画通りにV字回復してくれないと、「3年後、5年後も本当にこの90円の配当が維持されるのか」という点で、どうしてもハラハラしてしまいます。

4. みずきの「人生設計マッチ度」評価

我が家の「小4の壁を乗り越える」という人生設計に対して、LIXILがどれくらいフィットしているのか、3つの軸で客観的に評価してみます。

A. 配当の持続性・成長性:評価【△】(やや懸念あり)

配当利回り4.90%は非常に魅力的ですし、国内の住宅リフォーム市場における圧倒的なシェアは景気耐性があります。しかし、前述の通り配当性向が200%を超えている状態は、中長期的に持続可能とは言えません。省エネリフォーム補助金制度などの追い風を受けて、新築からリフォームへとシフトする経営戦略が実を結び、EPSが90円以上へとV字回復して初めて「安心して持ち続けられる高配当株」になります。今の段階では、減配リスクを完全には否定できないため、評価は厳しめに「△」としました。

B. 人生設計との適合性:評価【○】(悪くない)

最低投資金額が約18万円というのは、子育て世帯にとって大きすぎず小さすぎず、買いやすい規模感です。また、3年後の2029年までに、じっくり時間をかけて業績の推移を見極めながら買い増していける時間的猶予があります。もし業績が順調に回復すれば、株価自体もPBR1倍(BPS 2,312円)の方向へ大きく戻していく可能性があり、配当金をもらいつつ将来の教育費の元本そのものを大きく育てる役割も期待できます。

C. 我が家のリスク許容度との整合性:評価【○】(まあ大丈夫)

我が家では、世界株インデックスを中心とした、つみたてNISAやiDeCoでの「カチカチのコア資産」がすでに順調に育っています。このように、土台となる資産がしっかりしているからこそ、LIXILのような「一時的に利益が低迷しているけれど、ブランド力があり復活が期待できる高利回りバリュー株」を、ポートフォリオのサテライト(脇役)として迎え入れるリスクは十分許容できると考えています。

5. みずきの総合評価+我が家の判断

以上の分析を踏まえた、我が家としての現時点での結論をお話ししますね。

「LIXILは、一気に目標株数を買うのではなく、まずは成長投資枠で100株だけ打診買い。残りの枠は、業績の回復を確認しながら、東リやREITなどの安定銘柄に分散して積み立てる」

これが、今の私が出した最適解です。利回り4.90%という数字だけを見て「100万円以上を一気にLIXILに突っ込む」というのは、まだ幼い子どもを育てる我が家の家計にとっては、少しハラハラが大きすぎます。何より、配当性向が200%を超えている今の状態では、「減配されたら、3年後の娘の習い事資金の計画が狂ってしまう」という不安が残るからです。

そこで、まずは100株(約18.4万円)だけを保有し、毎回の決算短信を読みながら、営業利益率がしっかりと改善しているか、海外事業の損失が縮小しているかを「我が家の研究対象」としてウォッチしていくことにします。そして、不足する「月5,000円」の目標に対しては、より配当の安定性が高い不動産REIT(野村不動産マスターファンドなど)や、財務が強固な東リなどに資産を分散させて、ポートフォリオ全体で守りを固めながらアプローチしていくのが、一番ぐっすり眠れる投資スタイルだなと感じています。

6. 制度活用(新NISA・ジュニアNISA・配当控除)との組み合わせ

我が家の資産形成において、絶対に欠かせないのが「税制優遇制度のフル活用」です。どれほど素晴らしい銘柄を選んでも、配当金から約20%の税金が引かれてしまっては、複利の効果も、家計への貢献度も大きく下がってしまいます。

LIXILを我が家で保有する場合、以下のような制度の組み合わせを考えています。

新NISA(成長投資枠)の活用

まずはこれが大前提です。成長投資枠で保有すれば、年間90.00円の配当金は丸々非課税で受け取ることができます。課税口座であれば、9,000円(100株保有時)の配当から約1,800円が所得税・住民税として差し引かれ、手元には約7,200円しか残りません。この差額は、子どもを連れて行くちょっとしたお出かけのランチ代1回分に相当します。この差は本当に大きいです。

ジュニアNISA口座(継続管理勘定)でのロールオーバー運用

すでに新規の投資枠は終了してしまったジュニアNISAですが、我が家で過去に娘の名義で買い付けた資産は、18歳になるまで非課税で保有し続けることができます。もしジュニアNISAの残高に余裕があれば、こういった高配当かつ、子どもの生活に身近な製品を作っている企業の株を子ども名義で保有するのも素敵です。「このお風呂のメーカーの株を、あなたが持っているんだよ。お風呂に入るたびに、この会社があなたにお小遣いを運んでくれているんだよ」と教えることで、素晴らしいお金の生きた教育(マネーリテラシー教育)になると確信しています。

課税口座で持つ場合の「配当控除」という裏ワザ

もし将来、新NISAの枠を使い切って課税口座(特定口座)でLIXILを保有することになった場合、知っておきたいのが「配当控除」の存在です。日本株の配当金は、確定申告で「総合課税」を選択すると、所得税から配当金額の最大10%(住民税は最大2.8%が引かれますが、差し引きで有利になるケースが多いです)を税額控除することができます。特に、私のように会社員として働きながらも、育休中などで一時的に課税所得が下がる時期や、配偶者の扶養の範囲内で調整している時期には、総合課税+配当控除の組み合わせによって、源泉徴収された約20%の税金の大部分を取り戻せる(還付される)可能性があります。税制の仕組みをしっかり理解して、その時々の家計の所得状況に合わせて申告方法を切り替える。これが個人投資家、そして家計の主婦としての最大の武器ですね。

7. 完璧を求めない。私の小さな失敗談と迷い

ここまで偉そうに分析を語ってきましたが、実は私も過去に、配当利回りだけに惹かれて業績の裏付けがない銘柄を買い、その後見事に減配されて、株価も下がって大損したという痛い経験があります。あのときは「月々の生活費を少しでも楽にしたい!」と焦るあまり、企業の財務内容を全く見ていませんでした。子育て中はオムツ代や服代など、次から次へと出費がかさむので、どうしても「今すぐお金が欲しい」という気持ちに負けそうになるんですよね。

LIXILに関しても、今の高い利回り(4.90%)を見ていると、「やっぱりこれだけ利回りが良いなら、思い切って300株くらい一気に買ってしまおうかな」と心が揺れる瞬間が何度もあります。でも、そんなときは一度立ち止まって、娘の寝顔を見ながら深呼吸するようにしています。投資で一番大切なのは、一発逆転を狙うことではなく、「家族の笑顔と平穏な暮らしを長く守り続けること」です。完璧な銘柄も、完璧な判断もありません。だからこそ、「これくらいのリスクなら、もし最悪の事態(減配や株価下落)になっても、我が家の生活に影響は出ないな」という、自分たちの『引き際』をあらかじめ決めておくことが重要なんだと思います。

みなさんも、ご自身の家計状況や、お子さんの年齢、そしてご自身の性格(株価の上下でどれくらいハラハラするか)をじっくりと見つめ直して、自分たちにとっての「ちょうどいい投資のバランス」を見つけてみてくださいね。

今回の記事が、みなさんのこれからの人生設計や、銘柄探しの少しでも参考になれば嬉しいです。それでは、また次回のブログでお会いしましょう。体調にはくれぐれも気をつけて、この夏をみんなで元気に乗り越えましょうね。

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