本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに:高配当株ケル(6919)の「矛盾」をどう見るか
こんにちは、みずきです。現在2026年1月。年明け早々、娘(年長)の習い事費や小学校入学準備の出費が続いて、家計は常に綱渡り状態です(笑)。
そんな私たちが重視しているのが、「高配当だけど減配しにくい銘柄」をコツコツ積み立てて、将来の教育費の防御壁にすることです。特に、非課税制度のジュニアNISAは、子育て世代の強力な味方ですよね。
今回注目するのは、配当利回り5.39%(会社予想)と非常に魅力的な水準にあるケル(株)(6919)です。電子部品の専門商社で、特筆すべきは自己資本比率81.8%という「超」がつくほどの高財務体質。
PBR(株価純資産倍率)も0.71倍と割安で、まさに「ディフェンシブな高配当株」に見えます。でも、今回この銘柄を分析していて、ちょっとドキッとする数字を見つけてしまいました。
それは、会社予想の配当金が、予想される利益の135%超になっているという点。高財務なのに、なぜ利益以上に配当を出そうとしているのでしょうか?
今回は、このケルの持つ「高財務なのに高配当性向」という矛盾を、私たちの「8年後の中学塾代」という具体的な人生設計の視点から、徹底的に評価したいと思います。
1. シナリオ設定:8年後の「中学の壁」に備える
我が家の現在地と、家計の課題
我が家は娘が5歳(年長)で、第二子もそろそろというライフステージです。今はまだ幼稚園ですが、8年後には娘が中学生になります。中学からの教育費は、小学校時代とは桁が変わりますよね。
公立・私立問わず、大手の塾に通わせるとなると、月々数万円の出費が6年間続きます。我が家の目標は、この時期に突入する前に、キャッシュフローを強化しておくことです。
○年後の家計課題と必要な配当額
私たちは今回、ケルなどの高配当株で準備したいのは、8年後から発生する「中学の塾代」の一部です。そのうち、月10,000円(年間12万円)を配当金で賄いたい、というのが今回の具体的な目標シナリオです。
- 目標時期:8年後(娘13歳、中学入学時)
- 目標年間配当額:120,000円
- 制度活用:ジュニアNISAで非課税運用を目指す
2. 目標配当額の逆算計算:223万円をどう準備するか
目標年間配当額120,000円を、ケル(6919)の現在の予想配当利回り5.39%で達成する場合、いくら投資する必要があるでしょうか。
計算してみると…
必要投資額 = 120,000円 ÷ 5.39% ≈ 2,226,345円
約223万円の投資が必要です。ケルの現在の株価が約1,484円なので、約1,500株(15単元)が必要になる計算ですね。
これを8年間で積み立てるとすると、
月々の積立目標額 = 2,230,000円 ÷ 8年 ÷ 12ヶ月 ≈ 23,230円
毎月23,000円を8年間、娘のジュニアNISA口座に積み立てていけば、理論上は8年後から毎月1万円の塾代を配当金で賄えることになります。
月2.3万円なら、現在の我が家の積立ペースから見て、十分現実的な目標だと思います。
3. 複数銘柄の比較紹介:「安定性」と「利回り」のバランス
この223万円の投資をケル一社に集中させるには、配当の安定性を確認しなければなりません。高財務なのに高配当性向という矛盾をどう捉えるか、同じく高配当利回り帯で安定感のある銘柄と比較してみましょう。
| 銘柄コード | 企業名 (概要) | 予想利回り | PBR | 自己資本比率 | 配当性向(予) |
|---|---|---|---|---|---|
| 6919 | ケル(株)(コネクタ専門商社) | 5.39% | 0.71倍 | 81.8% | 135%超 |
| 6156 | エーワン精密(精密測定工具) | 約5.4% | 約0.8倍 | 約85% | 50%前後 |
| 8595 | ジャフコ グループ(VC・投資) | 約5.5% | 約0.7倍 | 約90% | 変動大 |
ケルの配当方針と懸念点
ケルは、半導体関連や電子機器のコネクタ(接続部品)を扱う専門商社です。景気敏感なセクターですが、自己資本比率81.8%と財務基盤が鉄壁なので、企業としての倒産リスクは極めて低いと言えます。
しかし、直近の収益性評価は「悪化傾向」にあり、会社予想のEPS(1株利益)59.13円に対して、配当を80.00円出す計画です。配当性向は135%を超えており、これはつまり、利益では配当を賄いきれず、内部留保を取り崩して配当を維持している状態です。
企業が一時的に高すぎる配当性向を維持する背景には、PBR0.71倍という割安状態を解消し、株主還元の姿勢を示す目的があると考えられます。現に、ケルは高配当利回り銘柄として市場の注目を集めており、株探ニュースの【高配当利回り株】ベスト50(1月9日現在)にもランクインしています。
株主還元意識は高いものの、私たちの目標は「8年後の安定した家計サポート」です。この配当性向の高さは、長期の持続性という点で、大きな減配リスクをはらんでいると見ておく必要がありますね。
4. みずきの「人生設計マッチ度」評価
ケルの持つ「高財務の盾」と「高配当性向の矛」を、我が家の人生設計に照らし合わせて評価します。
A. 配当の持続性・成長性
評価:△(やや懸念あり)
「この配当は、10年単位で続き、増えるか?」という視点で見ると、現状の配当性向135%超は非常に厳しい評価となります。財務基盤が強固であるため、あと数年なら維持できるかもしれませんが、収益が回復しない限り、いずれは配当性向を適正水準に戻すために減配せざるを得ません。
安定性を重視するなら、利益の範囲内で無理なく配当を出す(配当性向50%前後)エーワン精密(6156)の方が、持続性は優れていると言えます。
B. 人生設計との適合性
評価:△(微妙)
目標配当額(月1万円)の必要投資額は現実的です。しかし、教育費という「絶対に必要な支出」に対して、減配リスクの高い銘柄を選ぶのは、計画の確実性を大きく下げてしまいます。
私たちが求めるのは「3年後、5年後の小額補填」ではなく、「8年後からの安定的な柱」なので、適合性は低めです。もし投資するなら、減配リスクを織り込んだ上で、他の安定銘柄と必ず組み合わせる必要があります。
C. 我が家のリスク許容度との整合性
評価:○(ポートフォリオの一部ならOK)
ケルは、PBRが低く、自己資本比率が高いという、いわゆる「割安高財務株」です。景気敏感株ではありますが、株価下落への耐性は一定以上あります。
我が家はコアのインデックス投資で安定した成長を狙っているので、ケルのような銘柄は「景気回復とPBR是正によるキャピタルゲインと一時的な高配当」を狙うサテライト枠であれば、リスク許容度内だと判断できます。
5. みずきの総合評価+判断:高財務の防御力を活かす戦略
3つの評価軸を踏まえると、ケルは「高すぎる配当性向」という弱点があるため、8年後の教育費の「コアの柱」としては採用できません。ですが、PBR是正期待と鉄壁の財務は魅力です。
我が家がこの目標(8年後、月1万円)を達成するために、ケルをどう組み込むかというと、
ポートフォリオの半分をエーワン精密(6156)などの安定銘柄に振り分け、残りの半分をケル(6919)に投資して、PBR是正と景気回復のアップサイドを狙うのが現実的だと考えます。
◎制度活用との組み合わせ:教育費準備にはジュニアNISAが最強
今回、月2.3万円の積み立てを娘のジュニアNISA口座で行うことで、ケルの持つ高利回りのメリットを最大限享受できます。
もしケルが減配せずに8年間、利回り5.39%を維持できれば、得られる配当は年間12万円。これが非課税になる効果は大きいです。
ジュニアNISAでは、配当金は非課税で再投資できるため、複利の力を高めることができます。ケルの株価が一時的に低迷しても、高財務なので売却を急ぐ必要がなく、娘が18歳になるまで非課税で配当を再投資し続けることで、教育費の総額を大幅に増やせる可能性があります。
私たちは過去にもケルのような高財務・高配当銘柄を検討しています。よろしければ、以前の記事もぜひ見てみてくださいね。◎(6919)ケル : 2年後育休・小1壁、月5千円を5.39%高財務で支える人生設計
6. 失敗・迷い・懸念も素直に述べる
正直に言うと、配当性向135%超えの銘柄に、将来の教育費のような重要なお金を投資するのは、ママ投資家としては気が引けます。
特に電子部品セクターは景気の波を受けやすいので、もし経済が大きく冷え込んだ場合、ケルはすぐに減配に踏み切る可能性があります。そうなれば、目標としていた月1万円の配当が、月5千円や3千円に下がってしまうかもしれません。
だからこそ、ケルを検討する場合は、その高配当利回りを魅力的に感じる一方で、「これはいつか減配される可能性がある」という前提で、景気回復期を狙って投資を開始し、減配ショックに備えてディフェンシブ銘柄と組み合わせる必要があると思うのです。
高財務だからといって安心しきらず、収益性の動向を四半期ごとにチェックする手間をかけられる人向けの銘柄かもしれませんね。完璧ではないけれど、私たちに合ったリスクの取り方を模索していきたいと思っています。
最後まで読んでくださってありがとう!


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