本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに:育休・小1の壁に備える「守りの配当」を逆算する
こんにちは、みずきです。そろそろ本格的に第二子の計画を立てています。となると、避けて通れないのが「育休中の家計サポート」です。
育休中は収入が減る分、長女の習い事代や、もしもの時の予備費を配当金で賄いたいと考えています。我が家の投資は、こういう人生設計の「穴埋め」をするためにある、というわけです。
今回は、配当利回り4.39%と一見魅力的な(株)ノダ(7879)を検討します。しかし、この銘柄、分析してみると家計の「守り」として使うには非常に難しい側面が見えてきました。特にPBRが低すぎる銘柄を選ぶ際の危険性を、我が家のシナリオを通して見ていきましょう。
我が家の人生設計:1年半後の育休に備える
我が家の目標は、娘が小学校に上がったばかりの今から1年半後、私が育休に入った際に、月々7,000円の習い事代を配当金で賄うことです。
この7,000円は、今の家計からは捻出しづらい分なので、配当でカバーできれば家計のストレスがぐっと減ります。
- 我が家の現在地: 長女6歳(小1)、第二子検討中。投資はNISA枠やジュニアNISAをフル活用中。
- 1年半後の家計課題: 育休による収入減と、小1の壁による長女の習い事・活動費の増加。
- 必要な配当額: 月7,000円(年間84,000円)
目標配当額の逆算計算:ジュニアNISAを活用したい
年間84,000円を配当金で確保するには、どれくらいの投資元本が必要か逆算します。
ノダの予想配当利回りは4.39%(税引き前)です。税金(約20.315%)がかかると手取り利回りは約3.5%になりますが、今回は税制メリットを最大限に活かして、娘の将来のために運用中のジュニアNISA口座での保有を想定して計算します。ジュニアNISAなら配当金が非課税になりますからね。
| 目標年間配当額(手取り) | 候補銘柄の配当利回り(税引き前) | 必要投資額 |
|---|---|---|
| 84,000円 | 4.39% | 約191万3,000円 |
約190万円を投資できれば、理論上は育休中に月7,000円の配当が得られる計算になります。最低投資金額(約6.8万円)は手頃ですが、約190万円というまとまった額を投資するにあたり、このノダという銘柄の安定性は徹底的にチェックしなければなりません。
複数銘柄の比較紹介:低PBRと高利回りの裏側
ノダ(7879)はフローリング材や内装材など、木質系建材を主力とするメーカーです。住宅市場に大きく影響を受ける事業構造ですね。ここで、ノダの財務データを詳しく見ていきます。
| 項目 | ノダ (7879) のデータ (2026年1月時点) | みずきの注目ポイント |
|---|---|---|
| 配当利回り(会社予想) | 4.39% | 高水準で魅力的 |
| 1株配当(会社予想) | 30.00円 (2026/11) | 30円維持の姿勢 |
| 最低購入代金 | 68,300円 | 手頃。少額から購入可能 |
| PBR(実績) | 0.31倍 | 超割安。株主資本の3割程度 |
| PER(会社予想) | 53.48倍 | 異常に高い |
| ROE(実績) | -2.45% | マイナス(収益性が悪い) |
| 自己資本比率(実績) | 46.8% | 数値自体は悪くないが、有利子負債は増加傾向 |
ノダが抱える最大の問題は、「高い配当利回り」と「異常なPER・マイナスROE」の組み合わせです。
配当性向を計算してみましょう。予想EPS(1株あたり利益)は12.77円に対し、予想配当は30.00円です。配当性向は235%以上になります。つまり、企業が稼ぐ利益の2倍以上を配当として株主に還元しようとしている状態です。これは明確に無理をしていますよね。
もちろん、ノダはPBRが0.31倍と超割安なので、上場維持基準や株価対策のために、一時的に無理をして高配当を維持している可能性はあります。しかし、我が家の「育休中の家計サポート」という大事なミッションを、この継続性の低い配当に頼るのは非常に危険だと判断せざるを得ません。
外部ニュースから読み解く市場の状況
ノダの主要ビジネスである建材・住宅市場の状況を、アメリカのニュースから間接的に見てみます。選んだのは工業用不動産の取引に関するニュースです。
この記事では、米国のインディアナ州にある工業用資産が売却されたという内容です。賃貸しているRenewal by Andersenは窓やドアの交換・設置業者で、住宅のリフォーム市場に深く関わっています。米国で産業用不動産やリフォーム関連企業の取引が動いているということは、市場自体が冷え切っているわけではない、というヒントにはなります。
ただ、ノダがメインとする日本の建材市場は、少子化や高金利、資材高騰の影響で、決して追い風とは言えません。PBRが0.31倍と低いのは、市場がノダの将来的な収益性に懐疑的になっている証拠だと思います。配当を無理に維持しても、本業の収益が改善しなければ、いつかは配当が維持できなくなる。これは子育て世代の投資家としては一番避けたいリスクです。
みずきの「人生設計マッチ度」評価
我が家の「安定したインカムゲインで育休中の家計を支える」という人生設計に対し、ノダは残念ながら適合度が極めて低いです。
A. 配当の持続性・成長性:×(リスク極めて高い)
現在の利益水準(EPS 12.77円)に対して配当(30.00円)が大きすぎます。配当性向が235%超えでは、ちょっとした景気の悪化や、計画していたPBR対策がうまくいかなかった場合、すぐに減配に追い込まれる可能性が高いです。長期的に増配を期待できる構造でもありません。
B. 人生設計との適合性:△(短期でもリスク高すぎる)
1年半後の育休という短期的な家計の防衛ラインとして考えた場合、この不安定な配当は全く役に立ちません。もし育休中やその直前に減配されたら、家計の立て直しに追われてしまい、精神的な負担が大きすぎます。
以前検討した銘柄で、財務が鉄壁で配当性向も安定している銘柄(例えば、◎(9629)PCAなど)と比べると、ノダは「家計の守り」という役割からはかけ離れています。
C. 我が家のリスク許容度との整合性:×(今は避けるべき)
現在の我が家は、娘の小学校入学と、私の育休というライフイベントが重なるため、リスク許容度が低くなっています。ノダは「超低PBRで割安、もし業績が回復すれば株価も配当も伸びるかもしれない」という、どちらかというと攻めや、割り切りが必要な銘柄です。家計の「コア」として安心して保有できる状態ではありません。
みずきの総合評価と判断:PBR割れ対策株の罠
ノダは、PBRが非常に低く、株主還元への意識が高い(無理をしてでも配当を出している)という点は評価できますが、その姿勢が「持続可能ではない」ことが最大の懸念点です。
この銘柄は、投資家から見れば「PBR改善圧力が高まった際の株価上昇」と「高配当」という二つの魅力を持ちますが、子育て世代の私たちが重視すべきは「配当の継続性」です。
もし、どうしてもノダのような低PBR銘柄に投資したいなら、ポートフォリオ全体の5%未満の「ハイリスク枠」にとどめ、配当は期待せず、PBR改善に伴う株価上昇を狙うべきだと思います。我が家の育休資金を賄うための「守りの配当金」としては、今回は見送ります。
制度活用との組み合わせを考える
もしノダを保有するなら、税制メリットを最大限に活かしたいですよね。
- ジュニアNISAでの活用: 配当が非課税になるのは魅力的ですが、この銘柄は長期保有に適していません。仮に10年後に子どもが大学に入る頃まで保有するとして、その間に何度も減配や業績悪化を経る可能性が高いです。ジュニアNISAは長期で安定的に増やすことを目的としているので、不向きだと判断します。
- つみたてNISA / iDeCoとの補完: 私はつみたてNISAでS&P500などのインデックス投資をコアに据えています。ノダのような個別株は、あくまでインデックスが拾いきれない日本市場の特殊な割安株を狙うサテライト(補完)枠です。しかし、この不安定さだと、リスクを分散するどころか、ポートフォリオ全体のリスクを高めてしまうかもしれません。
配当金の税金を非課税にするメリットは大きいですが、そもそも「配当が出なくなったら」意味がありません。ノダは、非課税メリットを考慮しても、減配リスクが大きすぎるため、我が家の家計設計には組み込めない、というのが最終的な判断です。
失敗・迷い・懸念も素直に述べる
PBRが0.31倍というのは、本当に魅力的で、投資家として心が揺らぎます。「もしこの高配当を維持したまま、業績が改善したら、株価は大きく上がるのでは?」と期待してしまいますよね。
でも、私は過去の失敗から、「高すぎる配当利回りには、必ず理由がある」ことを学んでいます。特に今回のように、ROEがマイナスでPERが50倍を超えているのに高配当という状況は、経営陣が何か無理をしているサインだと思うんです。
育休に入る予定がある我が家にとっては、何よりも「安心」と「安定」が最優先です。ノダの検討は、今回は見送って、堅実な銘柄で着実に育休中の資金を確保する方針を再確認しました。
皆さんも、高利回りだけに飛びつかず、配当性向やROEといった企業の稼ぐ力をしっかりチェックしてみてくださいね。


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