本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに:小1の壁に備える「高利回り」銘柄の魔力と罠
こんにちは、みずきです。娘(年長、5歳)が来年小学校に入学するということで、「小1の壁」対策を本格的に練っています。
学童保育の費用や、小学校に入ってからの習い事(英語やピアノ)を考えると、やっぱり毎月少しでも家計に現金が流れ込む仕組みを作っておきたいですよね。
そんな安定した家計サポートを探していると、ついつい目が行ってしまうのが「超高配当利回り」の銘柄です。今回注目したのは、ITニュースサイトなどを運営するアイティメディア(2148)。利回りを見て、「わぁ、魅力的!」と思ったんですが、分析を深めるとちょっと怖い現実が見えてきました。
我が家の人生設計では、この銘柄は「安定した柱」になれるのか? 財務は鉄壁なのに、なぜこんなにリスキーに見えてしまうのか? 詳しく見ていきたいと思います。
1. シナリオ設定:「2年後、月1万円を安定配当で確保したい」
まずは、我が家の具体的な目標設定から始めます。
- 我が家の現在地:娘5歳(年長)。私も夫も正社員で働いています。
- 2年後の家計課題:娘が小学校に入学し、学童費用と習い事費(月2万円ほど)が増加します。
- その課題を解決するために必要な配当額:増加する費用のうち、最低でも月1万円(年間12万円)を配当金で賄いたい。
「月1万円」は、家計に大きなプレッシャーをかけずに、娘に新しい習い事をさせてあげるための余裕資金として考えています。これが確実に毎年入ってくることが、我が家の人生設計上、非常に重要なポイントなんです。
2. 目標配当額の逆算計算:205万円の投資が必要だけど…
この「年間12万円の配当金」を実現するには、アイティメディアにいくら投資が必要でしょうか?
現在(2026年1月16日時点)のアイティメディアの会社予想配当利回りは、なんと5.85%という非常に高い水準です。これは本当に魅力的ですよね。
これを元に逆算すると…
$$ 必要投資額 = 120,000円 \div 0.0585 \approx 2,051,282円 $$
約205万円の投資が必要です。最低購入金額(100株)は170,800円なので、単元で約12単元(1,200株)程度保有する必要がありますね。
200万円強の資金を準備するのは簡単ではありませんが、利回り5.85%であれば、達成可能な現実的な目標に見えます。しかし、問題は「この配当が続くか」という持続性なんです。
3. アイティメディア(2148)の基本情報と「配当の闇」
(1)企業概要と財務の光
アイティメディアは、ITmediaやねとらぼなど、複数の専門メディアを運営するWebメディア企業ですね。主に広告収入と、企業のマーケティング支援(リードジェネレーションなど)で収益を上げています。
- 株価(1/16終値):1,697円
- 最低投資金額:約17.1万円
- 配当利回り(会社予想):5.85%
- 自己資本比率:85.3%(驚異的な安定性!)
自己資本比率85.3%というのは、借金が非常に少ない、鉄壁の財務状態であることを示しています。不況が来てもすぐに倒産する心配はまずないでしょう。これだけ見ると、安定高配当の優等生に見えます。
(2)収益性と配当性向の闇
問題は、その配当の原資となる収益性です。
- 1株配当(会社予想):100.00円
- EPS(1株あたり利益・会社予想):77.25円
ここが今回の分析のキモです。会社は「1株あたり77.25円の利益しか見込んでいない」のに、「1株あたり100円の配当を出す」と発表しているんです。
つまり、配当性向は 100円 ÷ 77.25円 ≒ 129.5%にもなります。
配当性向が100%を超えるということは、**企業が稼いだ利益以上に株主へ還元している**ということです。これは貯金を切り崩して配当を出しているか、一時的に大きな特別利益があってそれを配当に回している状況を示唆します。
みずきが重視するのは「配当を減らされない安定企業」です。通常、高配当を謳う企業でも配当性向は50%〜70%程度に抑えることで、不況時に減配しなくて済む余力を残しておきます。しかし、130%近い配当性向では、**来期以降の業績が悪化すれば、ほぼ確実に配当が減らされる**と予想せざるを得ません。
(3)事業環境の厳しさ:AI競争の激化
さらに、アイティメディアが置かれているWebメディア業界は、競争が激化しています。自社メディアの記事でも、この厳しい状況が垣間見えます。
ITメディア業界は、生成AIの進化によって情報収集のあり方が変わりつつあります。読者がメディアに来てくれるのか、それともAIに直接情報を聞くのか。そして、Web広告市場自体も景気変動に敏感です。
財務がいくら良くても、本業の収益性が悪化傾向(提供データより)にある中で、無理な高配当を続けている状況は、「来年、再来年の安定した家計サポート」を求める我が家にとっては、非常にリスキーだと判断します。
4. みずきの「人生設計マッチ度」評価
我が家の目標「2年後からの安定した月1万円配当」の視点から、アイティメディアを3つの軸で評価します。
A. 配当の持続性・成長性:△(やや懸念あり)
配当性向が130%近いのは、安定配当を求める上では大きなマイナス材料です。財務基盤は鉄壁ですが、このままの配当水準を維持できる可能性は低いでしょう。仮に特別配当込みだとしても、それが来年以降も続く保証はありません。
B. 人生設計との適合性:△(微妙)
2年後の「小1の壁」は、家計にとって絶対的な現金が必要になる時期です。習い事代を急にカットすることはできません。この重要な時期に、減配リスクが極めて高い銘柄に資金の多くを投入するのは、我が家のリスク許容度を超えています。
もし、これが「10年後の大学資金」といった長期目標で、株価変動耐性があるならまだ良いのですが、短期(2年後)の家計サポートとしては不向きだと感じます。
私たちが以前検討した、財務も配当性向も安定している銘柄(例えばエーワン精密(6156)のようなタイプ)の方が、この時期のサポートには遥かに適しているでしょう。
C. 我が家のリスク許容度との整合性:△(やや緊張感ある)
高利回りという魅力はあるものの、配当性向が高いことから、常に減配のニュースに怯えることになりそうです。育休や小1の壁といったライフイベントが控える今、心理的な安定も重要です。この銘柄を「コア」として持つのは精神的に厳しいかな、と思います。
5. みずきの総合評価+判断:チャレンジ枠としての少額投資なら
アイティメディア(2148)の総合的な評価として、「高利回りだが、持続性に大きな懸念があるため、我が家の安定高配当の柱としては採用しない」というのが結論です。
財務が非常に良いので、事業環境の変化に対応し、再び利益を伸ばせる可能性はあります。その「成長期待」に賭けるのであれば、少額のチャレンジ枠として持つのはありかもしれません。
しかし、我が家の目標である「2年後の月1万円の安定収入」を担わせるには、リスクが高すぎます。
もし、どうしてもこの高利回りの魅力を享受したいなら、全投資額の5%未満など、**減配されても家計に影響がない範囲**で抑えるべきだと考えます。
6. 制度活用との組み合わせ:ジュニアNISAとの相性
もしアイティメディアを保有する場合、非課税制度の活用はマストです。
この銘柄は配当利回りが高いので、もし配当が維持されれば、非課税の恩恵は非常に大きいです。特にジュニアNISAで運用すれば、配当金がすべて非課税で受け取れるため、税金分の20.315%がまるまる手元に残ります。
年間12万円の配当(目標額)に対して、本来約2.4万円が引かれるところが非課税になるのは魅力です。
ただ、これは**「配当が維持された場合」**の話です。ジュニアNISAは長期で資産を育てる制度であり、非課税期間が長く続くことが重要です。高配当だが減配リスクが高い銘柄をあえてジュニアNISAの枠に入れるよりは、着実に増配を続けそうな優良銘柄や、安定したREIT(不動産投資信託)のような銘柄を選びたいというのが正直なところです。
我が家では、つみたてNISAでS&P500といったインデックス投資でITセクター全体の成長に広く賭けているため、個別株では、よりディフェンシブで安定的な配当を出してくれる銘柄を優先します。
7. 失敗・迷い・懸念も素直に述べる
正直に言って、5.85%という利回りを見てしまうと、心が揺らがないと言ったら嘘になります。約200万円で月1万円が手に入るなら、とっさに手を出したくなる気持ちはよくわかります。
でも、私はこれまでいくつか高利回りだけど配当性向が高すぎる銘柄を分析してきて、**「配当性向が100%を超える銘柄は、高配当の皮をかぶった時限爆弾かもしれない」**と思うようになりました。
今の我が家が最優先すべきは、利回りよりも「安定性」です。特に来年、娘の生活環境が変わる中で、家計の基盤は揺るぎないものにしておきたい。
財務が鉄壁(自己資本比率85.3%)だからこそ、経営陣には無理せず、配当性向を下げて余力を蓄え、本業の収益力を立て直すことに注力してほしいな、というのが子育て投資家としての願いですね。
高い利回りに飛びつく前に、「なぜこの利回りなのか?」「利益を超えた配当はいつまで続くのか?」をしっかり確認して、ご自身の人生設計に合うかどうかを判断することが大事だと思います。
投資は焦らず、地に足をつけていきましょうね!


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