本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに:子育てと「お金の防御壁」としての高配当株
こんにちは、みずきです。早いもので長女(5歳、年長)の小学校入学まであと1年になりました。長女の成長は嬉しいけれど、いよいよ本格的な「教育費の壁」に直面しますね。
実は、私たち夫婦はそろそろ第二子も検討中で、そうなると1年後には私が育休に入る予定です。ただでさえ長女の小学校準備でお金がかかる時期に、収入が減るのは結構なプレッシャーですよね。
そこで今回は、高配当株の中でも特に「不況や育休の壁」に強い防御力を持つ銘柄、ケル(株)(6919)について、我が家の人生設計にどう組み込むか検討したいと思います。利回りが5.39%もあるのに、財務が鉄壁。まさに子育て世代が安心して持てる配当の柱になり得るか、しっかり見ていきましょう。
1. シナリオ設定:鉄壁の高財務で「育休」と「大学受験」の不安を消す
まずは、今回のケルを検討する上での我が家の具体的な人生設計シナリオを共有します。
我が家の現在地と目標
- 家族構成:私(32歳)、夫(同い年)、長女(5歳、年長)
- 現在の貯蓄状況:生活防衛資金は確保済み。個別株やNISA枠で運用中。
- 最大の家計課題:
- 短期(1年後):第二子の育休開始による収入減。
- 長期(7年後):長女の高校受験準備(塾代)の本格化。
課題を解決するために必要な配当額
短期と長期、2つの目標を設定しました。
短期目標(1年後):育休中の家計サポート
育休に入ると、手当が出るとはいえ家計収入は減ります。この時期に精神的な安心感を得るために、最低限の「へそくり」を配当で賄いたい。
目標配当額:月3,000円(年間36,000円)
これは、子どもたちのちょっとしたおやつ代や、私のカフェ代など、ストレス緩和のための「自由裁量費」に充てたいと考えています。
長期目標(7年後):高校受験期の塾代サポート
長女が中学を卒業する頃には、高校受験や大学受験に向けた塾代が本格化します。月10,000円でも配当で賄えれば、家計の貯蓄ペースを崩さずに済みます。
目標配当額:月10,000円(年間120,000円)
2. 目標配当額の逆算計算:ケル株でいくら必要か?
ケル(株)の会社予想配当利回りは5.39%です(2026年1月9日時点)。
手取り配当金(税金20.315%控除後)を計算するため、実質的な利回りとして約4.3%を使用します。(ただし、配当控除やNISA活用で税率は変わります。その話は後ほど!)
① 短期目標:年間36,000円(月3,000円)の実現
年間目標配当額 36,000円 ÷ 実質利回り 4.3% = 約83.7万円
ケル株の最低投資金額は100株で約14.8万円(株価1,484円計算)。
約83.7万円を投資するには、およそ5〜6単元(500株〜600株)の購入が必要です。現在の株価水準であれば、約6単元(約89万円)投資すれば、年間80円×600株=48,000円(税引前)となり、月3,000円は十分に超えられますね。
② 長期目標:年間120,000円(月10,000円)の実現
年間目標配当額 120,000円 ÷ 実質利回り 4.3% = 約279万円
この長期目標を達成するには、約280万円の投資が必要になります。我が家の積立ペースを考えると、7年後の教育費の防御壁として、この金額は現実的に目指せる範囲だと判断しました。
特にケルは高財務で防御力が高いので、「減配リスクを抑えつつ、まとまった配当を狙いたい」というポートフォリオの核(コア)を担ってくれると期待できます。
3. 複数銘柄の比較紹介:ケル(6919)の強みと弱み
ケルは、主にFA機器や半導体製造装置、医療機器などに使われるコネクタを専門に扱うエレクトロニクス商社です。高配当利回り(5.39%)だけでなく、その財務体質の強さが子育て世代には魅力的なポイントです。
| 指標 | ケル(株)(6919) | みずきの評価 |
|---|---|---|
| 株価/最低購入額(01/09) | 1,467円 / 148,400円 | 比較的手が出しやすい |
| 配当利回り(予想) | 5.39% | 非常に高い |
| PBR(実績) | 0.71倍 | 大幅に割安 |
| 自己資本比率(実績) | 81.8% | 超鉄壁。安心感が桁違い |
| 配当性向(予想) | 135.3%相当(EPS 59.13円に対して配当80円) | **最大の懸念点** |
| 収益性(ROE) | 2.62% | 低い。収益性が課題 |
ケルの「超高財務なのに高利回り」という特徴
ケル最大の魅力は、なんといっても自己資本比率81.8%という「鉄壁の安定性」にあります。有利子負債も少なく、企業が倒産するリスクや、不況時に資金繰りに困るリスクは極めて低いと言えます。
そしてPBR(株価純資産倍率)が0.71倍と、持っている資産の割に株価が安い(解散価値より低い)というのも大きな魅力です。これは、万が一の時に会社が株主還元に乗り出す可能性を秘めている、ということですね。
私たち子育て世代にとって、配当株は「家計の防御壁」です。収入が減る育休時や、教育費の増加で家計が苦しくなるときに、配当が途切れない安定性が最優先。その点、ケルは高財務が盾になってくれるので、他の高利回り銘柄と比べても安心感があります。
最大の懸念点:配当性向の高さ
しかし、目を覆いたくなるような懸念点もあります。それが配当性向です。
現在の会社予想EPS(1株当たり利益)は59.13円に対し、予想配当は80円。配当性向は軽く100%を超えてしまっています。これは、「稼いだ利益以上に配当を出す」という状態です。普通なら減配リスク大と判断されます。
なぜこの配当を維持しようとしているのか? おそらく、ケルの場合はこの配当水準を維持できるだけの莫大な内部留保(利益剰余金)が、高い自己資本比率の裏付けとしてあるからです。つまり、「今は利益が落ちているけど、貯金(内部留保)を取り崩してでも株主還元を続ける」という強い意志の表れだと考えられます。
ただし、これが長期にわたって続けば、いつか内部留保も尽きます。この高配当は「期間限定サービス」かもしれない、というリスクを念頭に置く必要があります。
外部環境との関連性(AI・データセンター需要)
ケルが扱うコネクタは、半導体製造装置やFA機器、そしてサーバー/PCにも使われます。特にAIブームによるデータセンターへの投資が加速する中、電子部品の需要は今後も堅調に推移すると期待されます。
少し前ですが、アメリカではビットコインマイニング企業のBitdeerがビットコインを売却したにも関わらず株価が上昇したというニュースがありました。(Bitdeer Shares Climb After Hours Despite Selling Its Bitcoin)これは、市場が短期的な動きよりも、AIやデータセンター関連の技術開発や将来性に着目していることを示唆していると思います。
ケルも、このハイテク需要の波に乗って、収益性が改善すれば、現在の配当性向の懸念は解消に向かう可能性があります。PBRも割安なので、成長性と資産性の両方が期待できる、面白い位置にいる銘柄だと評価しています。
4. みずきの「人生設計マッチ度」評価
A. 配当の持続性・成長性:△(やや懸念あり)
配当性向100%超えはやはり大きなマイナスです。ただし、自己資本比率81.8%という「資金の厚み」が、一時的な利益の落ち込みがあっても、目標配当(80円)を維持する防御壁になっている、と評価できます。
成長性については、収益性が悪化傾向にあるため期待はしにくいですが、PBR改善の流れや景気回復の恩恵を考えれば、株価自体の伸びしろはあります。
B. 人生設計との適合性:◎(ぴったり)
これは我が家の短期目標(1年後の育休中の月3,000円)との相性が抜群に良いです。
約15万円から投資が可能で、80万円台の投資で月3,000円が実現可能。もし1年後に第二子が生まれ、長女が小学校に入学する「ダブルパンチ」のタイミングで、この配当金があれば、かなり精神的に助けられます。他の高配当株で「2年後育休家計月7千円を5.38%高利回りで支える防御壁」を探したこともありますが、ケルはそれ以上に高財務で心強いです。
C. 我が家のリスク許容度との整合性:◎(安心して持てる)
財務の安定性が非常に高いので、最悪の事態(株価急落)になっても、会社が潰れるリスクは極めて低く、配当を出し続ける体力はあります。これは、私たちのように「リスクをあまり取れない子育て期間中」のコア資産として非常に重要です。
ただし、ポートフォリオ全体のリスクを考慮し、ケルだけで高配当株を固めるのではなく、景気耐性の高いディフェンシブ銘柄と組み合わせるべきですね。
5. みずきの総合評価+判断:高財務を盾にPBR改善期待を狙う
我が家は、ケル(株)を「高利回りと高財務を併せ持つ、ポートフォリオの防御壁」として評価し、投資を前向きに検討しています。
特に、日本の資本市場全体でPBR1倍割れ企業に対する是正圧力が強まっている中で、ケルはPBR0.71倍と極端に割安です。高い自己資本比率を背景に、今後は株主還元をさらに強化する可能性、例えば自社株買いや記念配当などを実施する可能性もゼロではありません。
長期目標の「7年後、月10,000円の教育費」の達成を目指し、約280万円の投資を、今後3年間でつみたてていく計画です。
みずきの判断:
- 短期(1年後)防御枠:まず80万円を投資し、育休開始時の家計をサポート。
- 長期(7年後)成長枠:残りを積立で購入し、PBR改善による株価上昇(キャピタルゲイン)も期待する。
6. 制度活用との組み合わせ:ジュニアNISAで非課税教育資金を
ケル株のような高配当株は、制度を組み合わせてこそ真価を発揮します。
① ジュニアNISA(教育資金)との組み合わせ
我が家が狙う長期目標(7年後の塾代サポート)は、まさにジュニアNISAの目的と合致します。
長女(5歳)名義でケル株をジュニアNISA口座内で購入すれば、年間80円×100株=8,000円(1単元の場合)の配当金が、なんと全額非課税になります。現在5歳なので、18歳までの約13年間、非課税で配当金を受け取ることができます。
もし長期目標の約280万円分をすべてジュニアNISA口座で保有できたと仮定すると、年間配当は12万円。これが18年間非課税で貯蓄できるメリットは計り知れません。18歳で払い出し可能になる際、教育費としてまるまる使えるのが魅力ですね。
② 配当控除の活用
もし私が一般口座や特定口座でケル株を保有する場合でも、「配当控除」を活用することで、税負担を軽減できる可能性があります。配当控除とは、総合課税を選択することで、配当金にかかる税金を一部取り戻せる制度です(※ただし、課税所得や他の控除によってメリットは変わります)。
ケル株は国内株なので、配当控除の対象になります。NISA枠を使い切った後でも、この控除を念頭に置けば、実質的な利回りを少しでも高める工夫ができますね。
7. 失敗・迷い・懸念も素直に述べる
高財務で利回りも高いケルですが、当然ながら不安な点もあります。
懸念点1:配当性向の是正による減配
今の配当性向は、いつか利益水準に戻すために「減配」という形で是正される可能性があります。もし景気が回復せず、利益がこのまま低迷した場合、高配当の維持は難しくなるでしょう。
私たち投資家ができるのは、「本当に81.8%の自己資本比率が、この減配リスクを補って余りあるか」を見極めることです。私は、短期目標(1年後)を達成するまでは、この高財務を信じてリスクを取っても良い、と考えています。
懸念点2:景気敏感株であること
ケルが扱うコネクタは、半導体製造装置やFA機器といった設備投資に大きく依存します。つまり、景気後退期には収益が大幅に悪化しやすい性質を持っています。
もし1年後の育休開始時期が景気後退期と重なった場合、株価は大きく下落する可能性があります。配当は維持されるかもしれませんが、含み損を抱えた状態で育休に入るのは精神的によくありません。
だからこそ、ケル株はポートフォリオのすべてにするのではなく、低PBRの割安さや高財務という防御力を評価したうえで、「全体の2割程度のコア資産」として組み込むのが、私たちのリスク許容度には合っていると考えています。
投資は人生設計ありき。今の家計と子どもの将来を照らし合わせて、この5.39%の配当をどう活用できるか、引き続き検討していきたいと思います。


コメント