本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに:小1の壁と「スペース」という名前に惹かれた理由
みなさん、こんにちは。みずきです。2020年1月に生まれた娘が、今年の4月にめでたく小学校に入学しました。それから早いものでもう3ヶ月近くが経とうとしています。毎日、ランドセルを背負って元気に登校する姿を見送るたびに、嬉しさと少しの寂しさを感じている今日この頃です。
でも、小学校に入って直面したのが、世間でよく言われる「小1の壁」でした。保育園の頃と違って、放課後の学童の費用や、新しく始めたスイミングやピアノの月謝など、地味に、でも確実に家計への負担が増えているんですよね。そんな中で、我が家の家計をサポートしてくれる「高配当株」を探すのが、最近の私の夜の楽しみになっています。
今回、私が注目したのが(株)スペース(証券コード:9622)という企業です。実は、最近ニュースで「スペース」という言葉をよく耳にしませんでしたか。そう、イーロン・マスク氏が率いるアメリカの宇宙企業「スペースX」が上場し、株価が大きく乱高下して話題になりましたよね。
例えば、こちらのニュースでも大きく取り上げられていました。
参考ニュース:スペースX株は乱高下、初値を一時下回る-時価総額2兆ドル割れ視野(Bloomberg)
「宇宙ビジネスのスペースX、すごいなぁ」なんて思いながら、ふと日本の株式市場を見てみたら、名前に「スペース」とつく魅力的な高配当株があるのを見つけたんです。もちろん、日本の(株)スペースは宇宙に行く会社ではなく、商業施設やオフィス、展示会などの「空間(スペース)デザイン」を手がける、とても地に足のついた素晴らしい企業です。今回は、この(株)スペースが、我が家の「小1の壁」を乗り越えるためのパートナーになってくれるかどうか、人生設計の視点からじっくり分析してみました。ぜひ最後までお付き合いくださいね。
1. シナリオ設定:我が家の人生設計と「小1の壁」
まずは、私がなぜこの銘柄を検討しているのか、その背景にある我が家の「人生設計シナリオ」をお話ししますね。投資の目的がはっきりしていないと、ただ「利回りが高いから」という理由だけで危険な銘柄に飛びついてしまいがちです。だからこそ、我が家では「何のために、いつまでに、いくら必要なのか」を最初に決めるようにしています。
我が家の現在の状況と、これからの課題はこんな感じです。
- 現在の立ち位置:夫と私、そして小学1年生になったばかりの娘(6歳)の3人暮らし。私は上場企業で営業・企画職として働きながら、家計管理と投資を担当しています。
- 数年後の課題:娘が小学校に入学し、放課後の過ごし方や習い事の選択肢が格段に増えました。今はスイミングスクールに通っていますが、「お友達が習っているから英語もやりたい」「ピアノも弾けるようになりたい」と、本人のやりたい意欲がどんどん膨らんでいます。親としては、できる限りその選択肢を応援してあげたいなと思っています。
- 必要な配当額:新しく習い事を1つ増やすと、月謝の相場はおおよそ月に5,000円(年間60,000円)ほどかかります。この「月5,000円」を、毎月の給料から捻出するのではなく、株式からの「配当金」で自動的にまかなえる仕組みを作りたいと考えています。
小学校低学年のこの時期に、配当金という「第2の財布」から習い事費を安定して生み出すことができれば、家計の心理的なゆとりは劇的に変わります。今回は、この「年間60,000円の習い事費を配当金で作り出す」という目標をクリアするために、(株)スペースを検討候補に挙げてみました。
2. 目標配当額の逆算計算:いくら投資すれば「月5,000円」になる?
目標が「年間60,000円の配当金(税引後)」と決まったら、次は「そのためにはいくらの投資原資が必要か」を逆算してみましょう。これが、みずきブログおなじみの逆算思考です。
2026年6月24日時点での(株)スペースの主な指標は以下の通りです。
- 株価:1,428円(最低購入代金:142,800円 / 100株)
- 会社予想1株配当:72.00円
- 会社予想配当利回り:5.04%
利回りが5.04%というのは、日本株の中でもかなりの高配当の部類に入りますね。では、この銘柄を使って税引後に「年間60,000円」を受け取るためのシミュレーションを、2つのパターンで計算してみます。
パターンA:新NISA(成長投資枠)を活用して非課税で受け取る場合
新NISA口座であれば、配当金にかかる約20%の税金が完全に非課税になります。この場合の計算はとてもシンプルです。
必要年間配当額:60,000円
必要投資額 = 60,000円 ÷ 5.04% = 約1,190,476円
株数に換算すると、約834株(端数を切り上げて840株)が必要になります。金額にすると約120万円ですね。これだけの金額を一度に投資するのは勇気がいりますが、我が家では数年かけてコツコツと買い足していく「積立購入」をイメージしています。
パターンB:特定口座(課税口座)で購入し、配当控除を活用する場合
もし特定口座で購入する場合、通常は20.315%の税金が引かれてしまいますが、確定申告で「総合課税」を選択して「配当控除」を利用すると、所得税を抑えることができます。我が家のように夫婦共働きで、私の所得税率がそこまで高くない場合、配当控除を組み合わせることで、実質的な税負担を約10%程度まで抑えることが可能です。実質利回りを約4.5%と仮定して計算してみましょう。
必要年間配当額:60,000円(税引後)
必要投資額 = 60,000円 ÷ 4.5% = 約1,333,333円
この場合は、約934株(端数を切り上げて940株)、金額にして約134万円の投資が必要になります。やはり制度(新NISA)を活用できるかどうかで、必要な投資額に約14万円もの差が出てくることが分かりますね。個人投資家にとって、税金対策という「制度の活用」がどれほど大きな武器になるかがよく分かります。
3. 複数銘柄の比較紹介:ディスプレイデザイン業界でどう選ぶ?
「月5,000円の配当金」を作るにあたって、(株)スペース1社だけに全額を集中投資するのは、リスク管理の観点からあまりおすすめできません。同じディスプレイデザイン(商業空間づくり)の業界には、魅力的なライバル企業がいくつか存在します。それぞれの特徴を比較して、我が家に一番合うバランスを見つけてみましょう。
今回は、本命の「スペース」、以前ブログでも紹介した「船場」、そして業界大手の「乃村工藝社」の3社を比較してみました。
| 項目 | (株)スペース(9622) | (株)船場(6540) | (株)乃村工藝社(9716) |
|---|---|---|---|
| 直近株価(目安) | 1,428円 | 1,050円前後 | 850円前後 |
| 最低購入金額 | 約14.3万円 | 約10.5万円 | 約8.5万円 |
| 予想配当利回り | 5.04% | 5.24% | 約3.8% |
| 自己資本比率 | 77.2% | 約55% | 約60% |
| 配当方針 | 安定配当・株主還元重視 | 業績連動・配当性向50%基準 | 安定かつ成長に応じた配当 |
| 景気耐性 | 高い(自己資本が極めて厚い) | 中(海外展開やDXに強み) | 中(万博などの大型案件に強み) |
同じディスプレイ業界のライバルである「船場(6540)」については、以前こちらの記事でも詳しく書きましたね。こちらも素晴らしい高配当株ですので、あわせて参考にしてみてください。
過去記事リンク:○(6540)船場 : 5.24%配当で小1の壁の習い事費月5千円を支える家計のサテライト戦略
この3社を比較してみると、面白い特徴が見えてきます。
まず、業界最大手の乃村工藝社は知名度も高く、大規模なイベントや万博などのビッグプロジェクトに強いのですが、そのぶん株価に対する利回りは3.8%程度と、高配当を狙う我が家にとっては少し物足りなさを感じます。
一方で、船場(6540)は利回りが5.24%と非常に魅力的ですが、配当性向を高く設定しているため、業績が落ち込んだ時の減配リスクがスペースに比べてやや高い傾向にあります。
これらに対して、今回の主役である(株)スペース(9622)は、利回りが5.04%と大台の5%を超えているにもかかわらず、自己資本比率が77.2%という圧倒的な鉄壁の財務基盤を持っています。借金がほとんどなく、手元に豊かなキャッシュを抱えているため、もし多少の不況が来て業績が一時的に落ち込んだとしても、配当を維持(または増配)してくれるだけの体力が十分にあります。子どもの習い事費のように「毎月、確実に支払わなければならない固定費」の裏付けにするなら、この財務の安定性は見逃せない大きなポイントになりますね。
4. みずきの「人生設計マッチ度」評価
それでは、我が家の投資方針に照らし合わせて、(株)スペースを3つの軸で厳しく評価していきます。
A. 配当の持続性・成長性:評価「◎」
配当が10年、20年と続くかという視点ですが、これは「◎(強く信頼できる)」と評価しました。先ほども触れた通り、自己資本比率77.2%という数字は、内装・建設系の業界としては驚異的な白物です。無借金経営に近い状態でこれだけのキャッシュを持っているため、景気悪化局面でも「配当金を減らされる(減配)」という、高配当投資家にとって最も避けたい事態が起こる可能性が非常に低いと考えられます。また、アパレルや飲食、オフィスなど幅広い顧客ポートフォリオを持っているため、特定の業界の不況に引きずられにくいのも大きな強みですね。
B. 人生設計との適合性:評価「○」
我が家の「小1の壁を乗り越えるための月5,000円」という目標に対しては、「○(悪くない)」という評価です。100株あたり約14.3万円から購入できるため、毎月の家計の余剰金やボーナスから、少しずつ買い足していくのにちょうどいいサイズ感です。一気に120万円を投資するのは我が家のリスク許容度を超えてしまいますが、「今年は200株、来年はさらに200株」といったように、娘の成長に合わせて少しずつ配当を育てていくロードマップが非常に描きやすいと感じています。
C. 我が家のリスク許容度との整合性:評価「○」
現在の我が家のリスク許容度から見ると、評価は「○(まあ大丈夫)」です。私は現在、つみたてNISAやiDeCoで全世界株式(オール・カントリー)やS&P500といったインデックスファンドを毎月コツコツ積み立てています。これは20年、30年先を見据えた「人生の老後資金」としてのコア資産です。今回検討している個別株投資は、あくまで「今、目の前の生活を豊かにするためのサテライト資産」です。コアの部分がしっかりと盤石だからこそ、利回り5%を超えるスペースのような個別株を、少しだけリスクを取って保有することは十分に許容範囲内だと考えています。
5. みずきの総合評価+判断:我が家はどうする?
以上の分析を踏まえて、(株)スペースに対する我が家の判断としては、「新NISAの成長投資枠を使って、少しずつ買い集めたい最有力候補の1つ」という結論に至りました。
ただ、一度にたくさんのお金を投資するのではなく、以下のような「時間分散」の戦略を取るつもりです。
- ステップ1:まずは今年、新NISAの成長投資枠で100株(約14.3万円)を購入してみる。これで年間7,200円(税引前)の配当金が手に入ります。これは娘のスイミングスクールの月謝約1ヶ月分に相当します。
- ステップ2:株価の動きや業績を見ながら、年に1〜2回、家計の貯蓄から100株ずつ買い足していく。
- ステップ3:娘が小学校4年生(いわゆる「小4の壁」で塾代が必要になる時期)になる3年後までに、合計で400株〜500株程度まで保有残高を増やし、年間約30,000円〜36,000円のキャッシュフローの確立を目指す。
このように、最初から完璧を求めず、子どもの成長スピードと自分たちの貯蓄のペースを同期させることで、無理のないハッピーな投資ライフが送れるのではないかと思います。投資は一日にして成らず、ですね。
6. 制度活用との組み合わせ:みずき流・賢く税金を抑える技
さて、ここからが「みずきブログ」ならではのちょっと深掘りした、制度活用のお話です。個別株投資をするにあたって、どの口座を使い、どう税金と向き合うかで、最終的に手元に残るお金が大きく変わってきます。
新NISAの成長投資枠での保有がファーストチョイス
まず最優先すべきは、やはり新NISAの成長投資枠です。利回り5.04%をそのまま非課税で享受できるメリットは、何物にも代えがたいですよね。ただ、新NISAの生涯投資枠(1,800万円)は限られているため、老後資金用のインデックス投資(つみたて投資枠や成長投資枠のインデックス信託)とのバランスが大切です。我が家では、生涯投資枠の8割以上をインデックス投資に回し、残りの2割程度の枠を使って、こういった日本の優良高配当株を「生活の潤滑油」として保有する方針にしています。
特定口座なら「総合課税」と「配当控除」の裏ワザを意識して
もしNISA枠を使い切ってしまったり、別の目的で特定口座(課税口座)を使う場合は、確定申告時の配当控除を忘れずに活用したいところです。日本の株式から支払われる配当金は、企業がすでに法人税を支払った後の利益から分配されているため、個人に課税されると「二重課税」になってしまいます。これを解消するために、確定申告で「総合課税」を選択すると、一定の所得以下の人であれば、配当所得に対して税額控除が適用され、源泉徴収された税金の一部が還付されます。
子育て世代で、時短勤務などを選択していて自分の課税所得がそこまで高くないママさんなどの場合、この配当控除を利用することで、手元に残る配当金を最大化できる可能性が非常に高いので、ぜひ覚えておいてくださいね。
7. 失敗・迷い・懸念:完璧な銘柄はないからこそ、リスクも共有
ここまで(株)スペースの良いところばかりを語ってきましたが、投資に「絶対安全な100点満点」はありません。我が家がこの銘柄を検討するにあたって、少し迷っていることや、懸念しているリスクについても包み隠さず共有しますね。
懸念点1:景気敏感セクターであることのリスク
スペースが手がける商業空間のデザインや内装は、クライアント企業(百貨店、飲食店、小売店、オフィスなど)の設備投資予算に大きく依存します。もし深刻な大不況が来て、世の中のお店が「今はリニューアルを控えよう」「新しい店舗を出すのをやめよう」と投資を絞ってしまった場合、スペースの売上も影響を受けやすくなります。いくら財務が健全でも、本業の受注が激減すれば長期的には減配のリスクもゼロではありません。そのため、景気の波に左右されやすいという性質を理解した上で保有する必要があります。
懸念点2:建設・内装業界の人手不足と原材料高騰
昨今のインフレによる資材価格の高騰や、職人さんの人手不足(建設業界の労働時間制限問題など)は、スペースにとっても頭の痛い問題だと思います。設計やデザインが素晴らしくても、実際に現場で施工するコストが高騰すれば、利益率が圧迫されてしまいます。直近の業績は右肩上がりで収益性も改善傾向にありますが、この「コスト高を適切にクライアントに価格転嫁できているか」という点については、今後の決算発表などを通してしっかりチェックしていく必要がありますね。
私自身の「ちょっとした失敗談」
実は私、投資を始めたばかりの2021年頃に、利回りだけを見て選んだ別のアパレル系高配当株で、購入した直後にコロナ禍の直撃を受けて大幅な「減配」を経験したことがあります。当時は「利回りが高い=良い株」と盲信していたので、本当にショックでした。その時に学んだのが、「利回り以上に、財務の健全性(自己資本比率やキャッシュの厚さ)が何より大切」ということでした。今回のスペースを評価するにあたって、私が自己資本比率77.2%という点にここまでこだわっているのは、その時の痛い失敗レッスンがあったからなんです。
おわりに:一歩ずつ、家族の未来を彩る投資を
イーロン・マスク氏のスペースXのように、宇宙へ向けてロケットを打ち上げるようなドラマチックで夢のある投資も、見ていてワクワクしますよね。でも、私たち子育て世代の日々の生活を支えてくれるのは、もっと身近な場所で、丁寧に仕事をしている日本の「スペース(空間)」のような企業なのかもしれません。
娘の「あれをやってみたい!これに挑戦してみたい!」という小さな手を、お金を理由に離してしまわずに済むように。そして、私自身も仕事と育児に追われながらも、心に少しの余白を持って「いってらっしゃい」と笑顔で送り出せるように。
完璧な100点満点の銘柄を探すのではなく、我が家の人生設計にちょうどいい「80点のお気に入り銘柄」を少しずつ集めながら、家族みんなで一歩ずつ進んでいけたらいいなと思っています。みなさんのご家庭の人生設計には、どんな銘柄がフィットしそうでしょうか。この記事が、みなさんのこれからの家計と投資を考える、ちょっとしたきっかけになればとても嬉しいです。


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