○(8975)いちごオフィスリート投資法人 : 12.55%配当で小1の壁の教育費を補う家計のブースター戦略

銘柄紹介

はじめに

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

みなさん、こんにちは。関東郊外で夫と6歳の娘と暮らす、投資歴5年目のワーママ個人投資家「みずき」です。いつもブログ「みずきの家計簿+株」に遊びに来てくださって、本当にありがとうございます。

2026年6月、関東も本格的な梅雨の季節に入りましたね。小学校に入学したばかりの娘は、毎日お気に入りのレインコートと長靴で嬉しそうに登校していますが、傘を学校に忘れてきたり、濡れた靴下をランドセルの奥底に丸めて入れていたりと、毎日なにかしらの驚きを提供してくれています。本当に、子どもの成長って早くて目が離せないですね。

そんな娘も小学校生活に少しずつ慣れてきて、最近「お友達が習っている英語とロボットプログラミングの教室に行きたい!」と言い出しました。子どものやりたいことはできるだけ応援してあげたいのが親心ですが、現実問題として家計への影響も考えなくてはなりません。そこで今回は、「人生設計」から逆算し、家計に毎月一定の現金を運んでくれる高配当アセットとして注目しているJ-REIT、なかでも分配金利回りが驚異的な水準になっている「いちごオフィスリート投資法人(8975)」について、我が家ならどう活用するかを徹底的にお話ししていきたいと思います。

1. シナリオ設定:我が家の人生設計と「小1の壁」

我が家の現在地をお話しすると、夫も私もフルタイムで働いており、日々の生活費や「つみたてNISA」「iDeCo」を活用した将来(20年後)への積立は、毎月の給与からルール化して先取り貯蓄しています。完璧ではないけれど、今できる範囲で最適な家計管理を心がけているつもりです。

しかし、娘が小学校に上がったことで、いわゆる「小1の壁」に直面しています。保育園時代に比べて預かり時間が短くなり、民間の学童や長期休みの預け先確保など、予期せぬ出費が発生するようになりました。さらにそこに、娘が熱望する「英語教室」の月謝が加わることになります。調べてみると、週1回のグループレッスンで月謝や教材費、維持費を合わせると大体月に5,000円ほどの追加費用がかかることがわかりました。

「月5,000円くらい、毎月の給料から出せばいいじゃない」と思われるかもしれません。でも、家計管理をしっかりやっているからこそ、この「毎月確実に発生する固定費5,000円」を、日々のやりくりや労働収入だけに頼るのではなく、資産が勝手に生み出してくれる「不労所得」で相殺できたら、精神的なゆとりが全く違ってくるんです。子どもが小学校を卒業するまでの6年間、この月5,000円を自動で生み出してくれるシステムを作りたい。これが、今回の我が家の人生設計におけるミッションです。

2. 目標分配金額の逆算計算

目標が「月5,000円の教育費をカバーすること」と決まれば、必要な投資額は逆算で導き出せます。まずは具体的な数字を計算してみましょう。

目標とする年間分配金額は以下の通りです。

5,000円 × 12ヶ月 = 60,000円

今回注目している「いちごオフィスリート投資法人(8975)」のデータを見ると、直近の指標では信じられないような数字が出ています。なんと、分配金利回りが12.55%、予想分配金は1期あたり11,358.00円(2026/10期)となっています。もしこの高い利回りが今後も維持されると仮定して、年間60,000円を得るために必要な投資額を計算してみます。

必要投資額 = 60,000円 ÷ 12.55% = 478,087円

なんと、約48万円の投資で、毎月5,000円(年間60,000円)の分配金が得られる計算になります。現在の1口あたりの価格(東証終値)が91,300円ですので、およそ5口(約45万6,500円)から6口(約54万7,800円)を保有すれば、目標をあっさりとクリアできてしまうのです。

夜、キッチンで電卓を叩いていた私に、夫が「なにニヤニヤして計算してるの?」と聞いてきました。私が「ねえ、50万円弱を投資するだけで、あーちゃんの英語教室の月謝がタダになるかもしれない魔法の銘柄があるんだけど!」と話すと、夫は一瞬目を輝かせたものの、すぐに不審そうな顔をしました。「利回りが12%超えって、さすがに怪しすぎない?詐欺か何かじゃないの?」と突っ込まれてしまいました。

夫の言う通り、世の中に「おいしい話だけ」というのは存在しません。J-REITの平均的な分配金利回りは4%から5%台です。その中で12%を超えるというのは、間違いなく市場から何らかのリスクや懸念を突きつけられている証拠です。だからこそ、他の銘柄と比較しながら、その裏側にある現実を冷静に分析していかなければなりません。

3. 複数リートの比較紹介

同じ「小1の壁の習い事費月5,000円」をまかなうために、特徴の異なる3つのJ-REITを比較してみることにしました。それぞれの特徴と我が家での位置づけを整理してみます。

銘柄名(証券コード) 投資口価格(目安) 分配金利回り 年間予想分配金(目安) 年間6万円達成に必要な投資額
いちごオフィスリート投資法人(8975) 91,300円 12.55% 22,716円(2期分換算) 約478,000円
Oneリート投資法人(3290) 240,000円前後 5.79% 13,900円前後 約1,036,000円
森ヒルズリート投資法人(3234) 130,000円前後 4.96% 6,400円前後 約1,210,000円

いちごオフィスリート投資法人(8975)

中規模オフィスビルに特化したJ-REITで、東京圏を中心に日本全国の主要都市にバランスよく物件を展開しています。スポンサーは不動産の再生・運用に強みを持つ「いちご株式会社」です。直近営業日の終値は91,300円、年初来安値が83,200円、年初来高値が100,100円と、足元では価格がやや軟調に推移しています。分配金利回りが12.55%と突出している理由は、物件の売却益などによる一時的な分配金の押し上げ要因や、市場がオフィスの先行きを警戒して投資口価格が売り込まれていることにあります。リスクを多く含むものの、抜群の資金効率を誇る「ハイリスク・ハイリターン枠」です。

Oneリート投資法人(3290)

みずほ信託銀行系をスポンサーとする、同じく中規模オフィス特化型のリートです。以前、ブログ記事でもご紹介した銘柄ですね。詳しい内容はこちらをご覧ください。

◎(3290)Oneリート投資法人 : 5.79%配当で小1の壁の習い事費月5千円をカバーするサテライト戦略

利回りは5.79%と非常に現実的で魅力的な高配当水準です。スポンサーのバックボーンがしっかりしており、手堅い運営が特徴。目標達成には約104万円が必要ですが、安心感とのバランスが取れた「ミドルリスク・ミドルリターン枠」として、我が家の有力な候補です。

森ヒルズリート投資法人(3234)

言わずと知れた、森ビルグループをスポンサーとするプレミアムリートです。六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズといった、東京の超一等地にある最高峰のオフィスビルや高級住宅をポートフォリオに組み込んでいます。詳細な分析はこちらの記事にまとめています。

◎(3234)森ヒルズリート投資法人 : 4.96%配当で小1の壁の月5千円を支える家計の安定的な大家さん枠

利回りは4.96%と3社の中では最も低いですが、テナントの質が極めて高く、不況への耐性は群を抜いています。年間6万円の分配金を得るには約121万円の資金が必要になりますが、一度買えば何十年も安心して持っていられる「ローリスク・安定大家さん枠」です。

世界のオフィス市場の動きから学ぶこと

ここで、少し視野を広げて世界的なオフィスの動向にも目を向けてみましょう。実は今、金利の上昇やリモートワークの浸透によって、オフィスの価値は世界中で大きな転換期を迎えています。
例えば、先日アメリカのロサンゼルス・タイムズ紙で非常に興味深いニュースが報じられました(Capital Group buys Bunker Hill skyscraper)。
記事によると、大手資産運用会社であるCapital Groupが、ロサンゼルスのダウンタウンにある35階建ての超高層オフィスビル「Bank of America Plaza」を、自社使用(オーナー・ユーザー)目的で購入したとのこと。
かつての所有者であった大手不動産会社Brookfield Propertiesが4億ドルのローンをデフォルト(債務不履行)したため、市場に売り出されていた物件を、歴史的な安値で買い取ったそうです。

このニュースを日本語で簡単に要約すると、「オフィス市場全体の冷え込みや金利上昇により、従来の投資ファンド(機関投資家)がオフィスビルを敬遠する中、価格が大きく下がった超一等地のビルを、自分たちで使う企業(実需層)が格安で購入して自社キャンパス化する動きが出ている」ということです。
ここから私たちが学べるのは、オフィスビルはただ持っているだけでは金利上昇や空室リスクにさらされますが、「立地が良く、実需(使いたい人)がしっかりあるビル」には依然として底堅い価値がある、ということです。いちごオフィスリートが扱う「日本の中規模オフィス」も、まさに大企業のサテライトオフィス需要や、中小企業の実需に支えられているセクターです。しかし、日銀が利上げへと舵を切りつつある日本の現状を考えると、金利上昇による借入コストの増加は、今後の分配金に大きな影響を与えるリスクがあることは間違いありません。この点を踏まえて、次の評価に移りましょう。

4. みずきの「人生設計マッチ度」評価

ここからは、私「みずき」の独断と偏見、そして我が家の家計状況をベースにした3つの評価軸で、いちごオフィスリートをシビアにジャッジしていきます。

A. 分配金の持続性・成長性

評価:△(やや懸念あり)

分配金利回り12.55%という数字は、長期でずっと維持できる「巡航速度」の数字ではないと見ています。J-REITは利益のほぼ100%を分配金として吐き出すため、内部留保がほとんどありません。そのため、金利が上昇して借入金の利息負担が増えたり、景気後退でオフィスの空室率が上がったりすると、ダイレクトに分配金が減る(減配)リスクに直結します。
娘が小学校に通う6年間、ずっとこの12%超の利回りが維持されると期待して家計を設計するのは、少し楽観的すぎるかなと感じます。ただ、半分(約6%)に減配されたとしても十分高配当な部類には入りますが、安定性を第一に置く教育費の盾としては、少しハラハラしてしまう水準です。

B. 人生設計との適合性

評価:○(サテライト枠としてなら非常に面白い)

「3年後、5年後に月5,000円の教育費が必要」という目的において、投資元本が約48万円で済むという資金効率の良さは、他には代えがたい魅力です。つみたてNISAなどでインデックス投資に毎月多額の資金を回している我が家にとって、個別株やリートに割ける資金は限られています。
少ない手元資金で、すぐにでも毎月5,000円のキャッシュフローを作り出せるという即効性は、小1の壁という「今そこにある課題」を解決するアプローチとして、非常に実用的です。もしもの減配に備え、他の資産と組み合わせる前提なら、適合性は高いと言えます。

C. 我が家のリスク許容度との整合性

評価:○(家計のメインではない「サテライト枠」なら許容可能)

現在、私自身がフルタイムで働いており、世帯収入は比較的安定しています。コア資産であるインデックス投資は将来のために一歩も動かさないと決めているので、サテライト枠(お小遣い・家計の補助枠)として、こうした高リスク・高リターンのリートを少しだけ混ぜることは、我が家のリスク許容度の範囲内です。
仮に投資口価格が一時的に20%下がったとしても、「まあ、毎月分配金は入ってきているし、数年持っていれば元は取れるかな」と割り切れる範囲の金額(目安として30万円から50万円程度)であれば、精神的な健康を損なわずに保有し続けられると考えています。

5. みずきの総合評価+判断

以上を踏まえて、私が出した「いちごオフィスリート投資法人(8975)」への総合評価は、「教育費のメインの盾にはしないけれど、家計のキャッシュフローを加速させるブースター(サテライト枠)として、少額だけ組み入れるのは大いにアリ」という判断です。

1つの銘柄に48万円を全額突っ込んで12.55%の利回りを狙うのは、やはり減配や価格下落時のダメージが大きすぎます。そこで、私が夫に提案した作戦が「リートの組み合わせ分散投資」です。

例えば、予算50万円を以下のように分散させて保有します。

  • いちごオフィスリート(8975):2口(約18万円分・利回り12.55%)
  • Oneリート投資法人(3290):1口(約24万円分・利回り5.79%)
  • 残りの予算(約8万円)は現金としてプールするか、別の高配当株へ

こうすることで、全体の平均利回りを約8%前後に引き上げつつ、いちごオフィス単体への依存度を下げることができます。万が一、いちごオフィスが大幅な減配を発表したり、中規模オフィスの空室率が悪化したりしても、みずほ信託銀行系の手堅いOneリートが下支えしてくれます。
子どもが「やりたい!」と言った英語教室の月謝を、親の労働だけで必死にまかなうのではなく、こうした「仕組み」で支える。このポートフォリオ設計こそが、私の考える「人生設計に合わせた投資」の形です。

6. 制度活用との組み合わせ(みずき流・税効率の最大化)

さて、ここからは本ブログの最大のこだわりである「制度活用」のお話です。個別リートを保有する際、知っているかどうかで手取り額が大きく変わる、非常に重要な税制のルールがあります。

新NISA「成長投資枠」を最優先で使うこと!

通常、特定口座などの課税口座で株やリートを持っていると、分配金から約20.315%の税金が源泉徴収されます。
年間60,000円の分配金を受け取っても、税金を引かれると手元には約47,800円しか残りません。これでは、月5,000円(年間60,000円)の英語教室の月謝を全額カバーすることができず、足りない分を家計から持ち出すことになってしまいます。
ですから、J-REITを個別で購入する場合は、絶対に新NISAの「成長投資枠」を利用して、非課税口座で保有するようにしてください。非課税であれば、得られた分配金がそのまま100%手元に残るため、投資効率が劇的にアップします。

衝撃の事実:J-REITは「配当控除」の対象外!

「それなら、特定口座で買って、確定申告のときに総合課税を選んで配当控除を受ければ、税金が戻ってくるんじゃないの?」と思われるかもしれません。実は、これが投資中級者の方でも見落としがちな、非常に大きな落とし穴なんです。

結論から申し上げますと、J-REITの分配金は配当控除の適用を受けることができません。

通常の日本株の配当金であれば、企業が法人税を支払った後の利益から分配されるため、個人でさらに課税されると「二重課税」になってしまいます。それを解消するために配当控除という仕組みがあるのですが、J-REITの場合は、投資法人自体が「配当可能利益の90%超を分配するなどの条件を満たせば、実質的に法人税が非課税になる」という特別な税制優遇を受けています。
つまり、元々法人税がほとんど課されていないため、個人の所得税において配当控除による税率緩和を行う理由がない(二重課税ではない)とされているのです。

この仕組みを理解していると、「J-REITこそ、何よりも優先してNISA口座の枠内で買うべきアセットである」ということがよく分かります。iDeCoでは個別リートを直接買えませんし、つみたて投資枠でも購入できません。だからこそ、新NISAの「成長投資枠」という貴重な枠の一部を、こうした高利回りの個別リートに割り当てるのは、極めて理に適った「税効率の最大化戦略」と言えるのです。

7. 失敗・迷い・懸念も素直に述べる

ここまで色々と論理的にお話ししてきましたが、実は私自身、未だに「本当に買って大丈夫かな……」と迷う気持ちは常にあります。
どれだけ数字の上で計算が合っていても、実際の相場は私たちの思い通りには動きません。もし金利上昇が市場の予想を超えて急ピッチで進めば、J-REIT市場全体がさらに大きく冷え込み、投資口価格が底割れしてしまうリスクもあります。
また、中規模オフィスはテナントの移転が比較的容易なため、景気が悪化するとすぐに空室が増え、賃料交渉で引き下げを余儀なくされる可能性もあります。
「娘の教育費を稼ぎたいのに、投資元本が減ってしまっては元も子もないのでは?」という、親としての葛藤は常に胸の中にあります。

だからこそ、私は「100点満点の完璧な選択肢を求めない」というスタンスを大切にしています。
大事なのは、メリットとデメリットを天秤にかけ、自分たちの家計の体力(リスク許容度)に合わせて、「これくらいなら万が一失敗しても笑って許せる」という自分なりの着地点を見つけることです。我が家の場合、まずは最小単元の1口(約9万円)を新NISAで購入してみて、実際の分配金が口座に振り込まれる様子を娘と一緒に確認しながら、徐々に買い増すかどうかを決めていこうと思っています。こうした「失敗しても致命傷にならない工夫」を重ねることが、長く、楽しく投資を続ける秘訣なのだと感じています。

8. まとめ

今回の記事のポイントをまとめます。

  • 人生設計から逆算する:小1の壁で発生する「英語教室代月5,000円(年間60,000円)」を分配金でまかなうのが目標。
  • 驚異の利回りとその裏側:いちごオフィスリート(8975)は12.55%の高利回りで、約48万円の投資で目標達成可能。ただし、金利上昇やオフィス需要の変化による減配リスクも高い。
  • 分散とサテライト戦略:1銘柄に集中投資せず、Oneリート(3290)や森ヒルズリート(3234)など安定銘柄と組み合わせて全体のバランスを取る。
  • 税制のワナに注意:J-REITは「配当控除」が使えないため、必ず新NISAの「成長投資枠」を活用して非課税で受け取ることが最優先。

お金は、私たちの人生の自由度を高めてくれる素晴らしいツールです。でも、投資そのものがストレスになってしまっては、せっかくの家族の時間が台無しになってしまいますよね。
高すぎる利回りには必ず理由があります。その理由を正しく理解し、自分たちの人生設計というフィルターを通して「これなら我が家に役立つ!」と思える部分だけを、美味しいとこ取りしていきましょう。

この記事が、同じように子育てをしながら家計管理や投資に励むみなさんの、何かしらのヒントや安心感に繋がればこれほどうれしいことはありません。
ジメジメした梅雨が明ければ、もうすぐ子どもたちが大好きな夏休みがやってきますね!毎日のご飯作りやお出かけの計画など、ママにとってはまた忙しい日々が始まりますが、お互いに肩の力を抜きつつ、今できる範囲で一歩ずつ、資産形成も育児も楽しんで進めていきましょう。

今回も最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。また次回のブログでお会いしましょう!

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