本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに:娘が小学校に入学して気づいた、3年後の「小4の壁」という現実
こんにちは、みずきです。関東郊外で夫と6歳になったばかりの娘と暮らしながら、上場企業で営業・企画の仕事をしています。2026年4月に娘が小学校に入学してからはや数ヶ月、毎日のバタバタにも少しずつ慣れてきました。朝、黄色い帽子をかぶって元気に登校していく後ろ姿を見送るたびに、頼もしさと同時に「子どもの成長って本当にあっという間だな」としみじみ感じています。
でも、親としての喜びと同時に、頭をよぎるのが「これからの教育費と家計の設計」です。いまは小学校の「小1の壁」をどう乗り越えるかで頭がいっぱいですが、先輩ママたちからよく聞くのが、さらにその先に待ち受ける「小4の壁」の存在です。
小学4年生(10歳)頃になると、学童保育の預かり枠が少なくなったり、本人の意思で新しい習い事(英語やプログラミング、あるいは本格的なスポーツや進学塾など)を始めたいと言い出したりすることが多いそう。そうなると、これまではかからなかった月5,000円から1万円程度の「新しい習い事費」や「教育費の上乗せ」が、家計にのしかかってくることになります。
「その時になって慌てて生活費を削るのは嫌だな。だったら、娘が小4になる3年後を見据えて、今から『月5,000円(年間60,000円)』の配当金が入ってくる仕組みを作っておこう」
これが、今回私が新しい投資先を検討し始めたきっかけです。投資は「人生設計」から逆算してこそ、ブレずに続けられるもの。今回は、日本のモノづくりを支える老舗企業である油研工業(6394)を候補に入れつつ、我が家の3年後を支えてくれる高配当ポートフォリオについて、リアルなママ目線で考えてみました。
我が家の人生設計シナリオ:3年後に「月5,000円」の配当を作るには?
まずは、我が家の現在地と、3年後に向けた目標を整理してみます。
- 我が家の現在地:2026年7月現在、娘は小学1年生(6歳)。家計は共働きで、つみたてNISAやiDeCoといった非課税制度を活用しながら、インデックス投資を中心に将来(20年後)の資産形成をしています。
- 3年後の家計課題:娘が小学4年生になる3年後(2029年春)、放課後の過ごし方の変化や、習い事のステップアップに伴い、月5,000円(年間60,000円)の新しい教育・習い事関連の支出が発生すると予想。
- 課題解決のアプローチ:この月5,000円を、労働収入から補填するのではなく、日本の「高配当株」の配当金で自動的に賄うシステムを構築したい。
ここで重要なのは、「今すぐ一括で大きなリスクを取る必要はない」ということです。娘が小4になるまでには、まだ3年の猶予があります。この3年間という時間を味方につけて、配当金を着実に積み上げていく作戦をとることにしました。
目標配当額の逆算計算:いくらの投資が必要?
では、3年後に「年間60,000円」の配当金を税引き後で手に入れるためには、いくらの投資原資が必要なのでしょうか。今回、つみたてNISAだけでなく、成長投資枠(旧ジュニアNISA枠は新規投資できませんが、現在の私の新NISA成長投資枠などを活用)を活用し、非課税で配当を受け取る前提で試算してみます。
検討している「油研工業」の株価と配当データは以下の通りです(2026年7月10日時点)。
- 株価(東証終値):3,030円
- 予想1株配当(年間):150.00円
- 配当利回り(会社予想):4.95%
- 最低購入代金(100株):303,000円
このデータをもとに、必要額を逆算してみましょう。
【計算式】
目標年間配当額(60,000円) ÷ 配当利回り(4.95%) = 必要投資額
60,000円 ÷ 0.0495 ≒ 1,212,121円
株数で換算すると、以下のようになります。
目標年間配当額(60,000円) ÷ 1株配当(150円) = 400株
400株の購入に必要な資金:3,030円 × 400株 = 1,212,000円
つまり、油研工業だけで目標を達成しようとすると、約121万円の投資が必要になります。100株あたり約30.3万円ですので、3年間で合計400株をコツコツと買い増していくイメージですね。月々に換算すると、毎月約3.4万円ずつ積み立てていけば、3年後には目標の400株に到達することになります。
「これなら、今の我が家の貯蓄ペースから考えても十分に現実的な数字だな」と思える一方で、「ひとつの銘柄に120万円を集中投資して、もし減配になったら目も当てられないな」という不安もよぎります。そこで、同じ目標を達成するために、他の魅力的な機械・産業用部品セクターの銘柄と比較しながら、我が家に最適なポートフォリオを考えていくことにしました。
同じ目標を目指す!複数銘柄の比較紹介
我が家の「3年後の小4の壁対策」として、油研工業と同じように、日本のモノづくりを陰で支える実力派の産業機械・部品メーカーから、高配当な3銘柄をピックアップして比較してみました。
今回比較するのは、以下の4銘柄です。
- 油研工業(6394):油圧機器の専業大手。産業機械や建機向けに強みがあり、配当利回り4.95%と非常に高水準。
- 酒井重工業(6358):道路舗装用のロードローラーなどで国内トップシェア。インフラを支える安定企業で、高配当でも有名。
- アネスト岩田(6381):塗装機器や空気圧縮機(コンプレッサ)のグローバルメーカー。アジアや欧米でも高いシェアを誇ります。
- NOK(7240):自動車や産業機械に使われる「オイルシール」で国内シェア7割超を誇る超優良部品メーカー。
それぞれのスペックをわかりやすく表にまとめてみました。
| 銘柄名(コード) | 株価(目安) | 最低投資金額 | 予想配当利回り | 1株配当(予想) | PBR(実績) | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 油研工業(6394) | 3,030円 | 303,000円 | 4.95% | 150円 | 0.46倍 | 48.2% |
| 酒井重工業(6358) | 中位株 | 約40〜50万円 | 5.33% | 各社開示 | 割安水準 | 良好 |
| アネスト岩田(6381) | 手頃な株価 | 約15〜20万円 | 高配当水準 | 各社開示 | 標準的 | 高財務 |
| NOK(7240) | 中位株 | 約20〜25万円 | 4.81% | 各社開示 | 割安水準 | 極めて強固 |
それぞれの企業の簡単な特徴と、なぜ我が家の選択肢に入るのかを見ていきましょう。
1. 油研工業(6394)
油圧技術のパイオニアで、自動車工場、鉄鋼、建設機械、産業用ロボットなど、ありとあらゆるモノづくりの現場で使われる油圧バルブやポンプを作っています。派手さはありませんが、日本の産業に不可欠な「縁の下の力持ち」です。株価3,030円に対して、配当は年間150円、利回りは4.95%と、非常に魅力的な水準にあります。さらにPBR(株価純資産倍率)が0.46倍と、会社の解散価値である1倍を大幅に下回る超割安放置状態。BPS(1株当たり純資産)は6,602.15円もあり、資産面での安全性は非常に高いと言えます。
2. 酒井重工業(6358)
道路を作る「ロードローラー」の国内トップメーカーです。道路の維持・補修は日本だけでなく、世界中で常に必要とされるため、業績の土台が非常に硬いのが特徴。配当方針として「機動的な株主還元」を掲げており、利回り5%を超えることも珍しくありません。3年後の小4の壁に向けた、我が家の強力なキャッシュフロー源として、過去の記事でも詳しく紹介しています。
(参考:酒井重工業の詳しい分析はこちら)
3. アネスト岩田(6381)
空気を圧縮するコンプレッサや、塗装に使うスプレーガンなどを手がけています。この会社の魅力は、海外売上高比率が高く、世界的なモノづくりの成長の恩恵を受けられる点。財務状況も非常によく、無借金に近いクリーンなバランスシートを持っています。コアな成長枠として期待できる銘柄です。
(参考:アネスト岩田の詳しい分析はこちら)
4. NOK(7240)
自動車を運転する人なら、目に見えない部分でこの会社の技術に必ずお世話になっています。「オイルシール」という、機械の隙間から油や水が漏れるのを防ぐ超重要部品で国内シェア7割を握っています。自動車向けがメインですが、産業機械や電子部品(スマートフォン用FPCなど)にも展開。利回り4.81%という高配当に加え、圧倒的な市場シェアという「お堀」があるため、長期で安心して持ちやすいインフラ的な銘柄です。
(参考:NOKの詳しい分析はこちら)
みずきの「人生設計マッチ度」評価
さて、今回の主役である「油研工業」について、私の3つの軸でシビアに評価してみたいと思います。
A. 配当の持続性・成長性:評価「○」
配当利回り4.95%は文句なしのトップクラスです。また、今期予想EPS(1株当たり純利益)281.17円に対して配当150円ですから、配当性向は約53.3%。一般的に安全基準とされる「60%以下」をクリアしており、無理をして配当を出しているわけではないことが分かります。自己資本比率も48.2%と、製造業としては標準からやや良好な水準。BPS(1株純資産)が約6,600円もあるため、「明日突然、会社が立ち行かなくなって無配になる」といった最悪のシナリオは考えにくいです。
ただし、指標データにある「収益性はやや悪化」「成長性は伸び悩み」という点が少し気になります。営業利益率や純利益率が低下傾向にあり、業績に上下の振れがある「景気敏感株(シクリカル銘柄)」であるため、製造業全体の冷え込みが来ると、配当が維持されるかドキドキする局面があるかもしれません。
B. 人生設計との適合性:評価「○」
3年後の「小4の壁」に向けて、今から高配当株を仕込んでおくというタイムスケジュールにおいて、油研工業は素晴らしいスタートダッシュを提供してくれます。最低投資金額が約30万円と少し高めなのが、子育て世帯の家計としては一度に買いにくいポイントですが、3年間の猶予があるので、「今年は100株、来年は100株…」と時間分散しながら購入するアプローチが取れます。3年後に合計300〜400株を保有し、年間4万5千円〜6万円の配当を得る設計は、我が家のロードマップにぴったりです。
C. 我が家のリスク許容度との整合性:評価「△」
現在、我が家は共働きで、月々の固定費はしっかりと管理できているため、ある程度の投資リスクは取れます。ただ、私は「安心して夜眠れるポートフォリオ」を好みます。油研工業はROE(自己資本利益率)が4.42%と低く、資本を効率よく使って稼ぐ力がやや弱いのが弱点。さらに、有利子負債が増加傾向にあるため、景気後退期には株価のボラティリティ(値動き)が大きくなる可能性があります。これ1銘柄に教育費の未来をすべて賭けるのは、私のリスク許容度からは少しハラハラしてしまいます。ですから、「我が家のメインディッシュ」ではなく、「ポートフォリオを美味しくするスパイス(サテライト枠)」として位置づけるのが正解かなと感じています。
みずきの総合評価+判断:我が家ならどう組み合わる?
油研工業単体への集中投資は少し緊張感があるけれど、その「圧倒的な割安さ(PBR0.46倍)」と「4.95%の高配当」は、投資家ママとしてどうしても見逃せない魅力的な選択肢です。
そこで私が出した結論は、「産業機械・部品セクターの『良いとこ取り』分散パッケージを作る」という戦略です。
例えば、3年間で合計120万円を投資する計画を、以下のように分散してみるのはどうでしょう。
- 油研工業(6394)に30万円(100株):高利回り(4.95%)と、PBR0.46倍という超割安な資産価値を享受。
- NOK(7240)に45万円(200株):圧倒的な市場シェア(オイルシール国内7割)による、ディフェンシブな安定性を確保。
- 酒井重工業(6358)に45万円(100株):5%超の超高配当と、道路舗装という絶対に無くならないインフラ需要の恩恵を受ける。
このように分散すれば、トータルの配当利回りを5%前後に維持しつつ、油研工業の業績のブレ(収益性の不安定さ)を、NOKの事業基盤の強さや酒井重工業の安定した国策需要で補完することができます。これこそ、100点満点の完璧な1銘柄を探すのではなく、我が家の人生設計に合わせて「自分たちだけの70点〜80点の合格ポートフォリオ」を作る、みずき流の考え方です。
みずきブログの真骨頂!税制優遇制度との賢い組み合わせ方
子育て世代の限られた時間とお金を最大限に活かすためには、国の優遇制度をフル活用することが絶対に欠かせません。我が家で実践している(そしてみなさんにもぜひ検討してほしい)具体的な仕組みの活用法をお話ししますね。
1. 新NISA(成長投資枠)の最大活用
油研工業をはじめとする個別高配当株は、絶対に新NISAの「成長投資枠」で購入することをおすすめします。なぜなら、通常であれば配当金に対して約20.315%の税金が引かれてしまうからです。
もし特定口座(課税口座)で年間60,000円の配当を受け取ると、実際に手元に残るのは約47,800円に減ってしまいます。これだと月々約4,000円にしかならず、目標の「月5,000円の習い事費」に届きません。しかし、NISA口座で保有すれば、60,000円がまるまる非課税で手元に入ります。この税効率の差は、10年、20年と長期で積み重なると、家族旅行に1回行けるくらいの大きな差になって現れます。
2. iDeCo(個人型確定拠出年金)との役割分担
我が家では、夫も私もiDeCoで「世界株インデックス(オルカン)」を毎月積み立てています。これは「自分たちの老後資金(20〜30年後)」のための、絶対に手をつけないお金です。
一方で、今回のような「3年後の娘の習い事費」のような、直近〜数年後に必要になるライフイベント資金は、いつでも売却・引き出しができ、配当金という形で毎月キャッシュが生み出される「高配当株投資」が担当します。
「超長期の老後資金 = iDeCo(引き出し制限あり・複利重視)」×「近未来の教育・生活費 = 新NISA成長投資枠での日本高配当株(引き出し自由・配当金重視)」という、この2つのエンジンの役割分担こそが、家計の安定と心のゆとりを両立させる秘訣です。
3. 特定口座で保有する場合の「配当控除」という裏ワザ
もしNISA枠をすでに使い切ってしまっている場合(あるいは他の投資に回している場合)は、特定口座で保有することになります。その際、もし共働きで夫婦どちらかの課税所得がそれほど高くない場合(例えば、時短勤務などで課税所得が900万円以下の場合)、確定申告で「総合課税」を選択すると、配当控除が適用され、所得税の一部が還付される(実質的な税負担が下がる)可能性があります。
「ママは時短勤務だから、夫の名義ではなく私の名義の特定口座で高配当株を持って、確定申告で所得税を抑える」といった、家庭内の税率差を利用した細かい工夫も、金融リテラシーを高めると実践できるようになって楽しいですよ。
失敗・迷い・懸念も素直に告白します
ここまで「素晴らしい分散戦略!」のように語ってきましたが、実は私、投資を始めたばかりの2021年頃に、大失敗をしたことがあります。当時、「利回り6%!」という数字だけに惹かれて、業績や財務を全く見ずにシクリックな機械系銘柄に飛びついたんです。その結果、翌年の世界的な景気減速で業績が悪化し、一気に無配(配当ゼロ)に転落。株価も半値近くまで下がってしまい、大損をして泣く泣く損切りしました。あの時の「通帳からお金が消えていく恐怖」と「娘の教育費になるはずだったのに…という罪悪感」は今でも忘れられません。
だからこそ、今の油研工業の「収益性がやや悪化」「成長性は伸び悩み」という指標データを見ると、当時の苦い記憶がチクッと蘇ります。伝統的なモノづくり企業の多くは、いまだに古い業務プロセスや紙ベースのアナログな管理、勘と経験に頼った工場経営を行っているところも少なくありません。
ここで、最近見つけた興味深いグローバルニュースを一つご紹介させてください。アメリカの経済ニュース(EIN News)に掲載された「From Chemicals to Cars to Cement…」(化学から自動車、セメントまで、いかにBPXが産業用製造業を最大のSAP Signavioプラクティスに育て上げたか)という記事です。
この記事では、伝統的な製造業(化学、自動車、セメント、そして機械部品など)が、激変する世界市場で生き残るためには、単なる現場のカイゼンだけでなく、「プロセス全体のデジタル化(DX)や可視化」が急務であると指摘しています。ある専門家は「メーカーに必要なのは新しい道具ではない。プロセスマップから工場の現場床までを一体となって責任を持つチームだ」と語っています。
これを油研工業に当てはめて考えると、まさに「耳が痛いけれど、非常に重要な指摘」だと思います。油圧技術という、何十年も培ってきた素晴らしいコア技術がある一方で、それを支える社内のプロセスや、顧客への提案活動がデジタル化(DX)され、効率化できているか。ROE4.42%という低水準にとどまっているのは、こうした資本の効率性や業務プロセスの近代化にまだ伸び代(あるいは遅れ)があるからではないでしょうか。伝統的な技術に甘んじることなく、こうしたデジタル変革を取り入れて収益力を劇的に改善できるかどうかが、10年、20年先も私たちに配当金を支払い続けてくれるかどうかの試金石になるはずです。
まとめ:私の3年後ロードマップとこれから
今回は、娘の「小4の壁」を見据えて、高配当なモノづくり企業である油研工業(6394)を中心に、我が家の人生設計と配当逆算シートを作ってみました。
最後に、私の判断をまとめます。
- 油研工業はPBR0.46倍、配当利回り4.95%と、資産の守りと配当の魅力は抜群。
- ただし、シクリカル(景気敏感)な特性と、収益性の伸び悩みがあるため、これ単体に120万円を集中投資するのは我が家のリスク許容度を超える。
- よって、同じ「小4の壁対策」として実績のある、酒井重工業やNOKといったセクター内の他銘柄と3分割して保有することで、リスクを賢く抑えながら目標の「月5,000円」を達成する。
- 投資先としては新NISAの成長投資枠を使い、配当金を完全に非課税にすることで、税効率を極限まで高める。
お金をただ銀行に眠らせておくだけでは、これからのインフレや教育費の上昇には立ち向かえません。でも、一攫千金を狙って大怪我をするのも絶対に避けたい。だからこそ、「何のために、いつまでに、いくら必要なのか」という人生設計から逆算し、こうした日本の地道な優良企業たちにコツコツと相乗りさせてもらうのが、私たち子育て世帯にとって一番心地よい投資スタイルだと私は信じています。
娘が3年後、小学4年生になって、「ママ、英語の塾に行ってみたい!」と言ってくれた時、「いいよ、配当金さんから出しておくね!」と笑顔で言える自分を目指して。今日も一歩ずつ、家計簿と株価ボードに向き合っていきたいと思います。みなさんも、ご自身の人生のタイミングに合わせた「納得のいく投資枠」を、ぜひ見つけてみてくださいね。


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