○(4635)東京インキ : 4.75%配当で3年後の小4の壁に向けた習い事費を支える家計の堅実な備え

銘柄紹介

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

はじめに

みなさん、こんにちは。子育てママの個人投資家、みずきです。最近はすっかり夏らしくなってきましたね。我が家の小学1年生になる娘も、初めての小学校の夏休みを前にして、毎日ワクワクしながら学校に通っています。毎日持って帰ってくるアサガオの鉢植えにお水をあげるのが、最近の彼女の日課なんです。親としては、夏休み中の学童保育のお弁当作りをどう乗り切るか、今からちょっと頭を悩ませているところです。

さて、小学校に入学して、いわゆる「小1の壁」は夫婦で分担しながらなんとかクリアしつつある我が家ですが、先輩ママたちからよく聞かされるのが、数年後にやってくる「小4の壁」という言葉です。4年生になると学童保育に入れなくなる地域も多く、放課後の過ごし方として習い事を増やしたり、本格的に進学塾に通い始めたりするご家庭が急に増えるんですよね。

当然、それに伴って教育費も一気に跳ね上がります。「その時になって慌てて家計を圧迫させたくないな」というのが、今からできる準備をしておきたい私の本音です。そこで今回は、「3年後の小4の壁」を前に、我が家の家計を力強くサポートしてくれるような高配当株について、人生設計から逆算してじっくり考えてみました。今回注目したのは、老舗の化学メーカーである東京インキ株式会社です。我が家の人生設計にどのようにフィットするのか、他の候補銘柄と比較しながらリアルな視点でお届けしますね。

1. シナリオ設定:「我が家の人生設計と3年後の課題」

まずは、なぜ今からこの準備を始めるのか、我が家の現在地と未来のスケジュールを整理してみました。投資を検討するとき、銘柄そのものを見る前に「何のために、いつまでに、いくら必要なのか」という人生設計のシナリオを立てることが、私にとって最も大切なプロセスです。

我が家の現在の状況は以下の通りです。

  • 家族構成:私(1985年生まれ・会社員)、夫、娘(2020年1月生まれ・現在小学1年生)の3人家族。
  • 家計の状況:共働きで、日々の生活費は夫の給与と私の給与でカバー。私の給与の一部と児童手当、そしてこれまでの貯蓄を新NISA(つみたて投資枠)やiDeCoに回し、インデックス投資を中心に将来の教育費や老後資金のベースを作っています。
  • 3年後の家計課題:娘が小学4年生になる3年後(2029年4月)、放課後の習い事を1つ増やしたり、塾の月謝が発生したりすることで、毎月約5,000円(年間60,000円)の追加出費が発生すると見込んでいます。

「月5,000円くらい、日々の生活費から捻出すればいいのでは?」と思われるかもしれません。でも、子育て期は何かと不意の出費が多いものです。旅行に行ったり、急な入用があったりしたときに、家計の「使えるお金」が削られるのは精神的な負担になりますよね。だからこそ、日々の労働収入とは別に、自動的に口座に振り込まれる「配当金」という仕組みを使って、この追加の習い事費をカバーしたいと考えたわけです。

目標は明確です。「3年後までに、年間で実質60,000円の配当金を得られる仕組みを作ること」。この目標に向けて、どのようにお金を働かせていくべきか、逆算思考でシミュレーションしてみましょう。

2. 目標配当額の逆算計算

目標である「年間60,000円の配当金」を達成するために、どれくらいの投資資金が必要になるかを計算してみます。今回は、2026年7月10日時点での東京インキ(株)の株価データ(終値近辺)や会社予想配当を基準にして考えてみますね。

東京インキ(株)の主な指標データは以下の通りです。

  • 株価(最低購入代金目安):1,365円(100株で136,700円)※2026年7月10日時点
  • 予想1株配当:65.00円
  • 配当利回り(会社予想):4.75%

この配当利回り「4.75%」をベースに、必要な投資額を逆算してみます。ここでは、税制優遇制度(新NISA)を活用して非課税で受け取る場合と、課税口座(特定口座)で受け取る場合の2つのパターンを比較してみましょう。

【パターンA:新NISAの成長投資枠(非課税)を活用する場合】

配当金に対して税金がかからない新NISA口座を利用する場合、計算はとてもシンプルです。

必要年間配当額:60,000円

必要投資額 = 60,000円 ÷ 4.75% = 1,263,158円(約126.3万円)

東京インキ(株)を1単元(100株)あたり約13.6万円で購入するとした場合、約9単元(900株、投資額約122.4万円〜123万円)を保有すれば、年間で約58,500円〜60,000円の配当金が手に入ることになります。3年間で126万円を積み立てると考えると、年間で約42万円、月々約3.5万円の投資ペースになります。これなら、我が家の家計の余力から見ても、十分に現実的な数字です。

【パターンB:特定口座(課税・約20.315%課税)で受け取る場合】

もしNISA枠をすでに他の投資(インデックス投資など)で使い切っており、課税口座で保有する場合は、税金を引いた後の手取りで60,000円を確保する必要があります。

手取りで60,000円を得るために必要な税引き前の配当額は以下のようになります。

必要税引き前配当額 = 60,000円 ÷ (1 - 0.20315) ≒ 75,296円

この税引き前配当額を、利回り4.75%で達成するために必要な投資額を逆算します。

必要投資額 = 75,296円 ÷ 4.75% ≒ 1,585,179円(約158.5万円)

特定口座を使用する場合、必要投資額は約158.5万円まで膨らんでしまいます。非課税制度を利用するかどうかで、必要資金に約32万円もの差が出るわけです。子育て世代にとって、この「32万円の差」は本当に大きいですよね。改めて、新NISAのような税制優遇制度を活用することの重要性が身に沁みます。

ただ、特定口座で保有する場合でも、確定申告で「総合課税」を選択し配当控除を適用すれば、課税所得金額によっては所得税や住民税の一部を取り戻すことができます。こうした税制の仕組みをしっかり理解して、賢く家計を守っていきたいですね。

3. GPIFのニュースから学ぶ私たちの投資姿勢

ここで、最近気になった世界の金融ニュースを一つご紹介します。一見、私たち主婦の投資とは関係がなさそうに見えるニュースですが、実はとても大切な教訓が隠されています。

ロイター通信が2026年7月12日に報じた内容によると、日本政府は世界最大の年金基金であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)に対し、ポートフォリオにおける未公開株や不動産などの「オルタナティブ投資(代替投資)」の比率を引き上げるよう促しているとのことです。

Japan to push its massive pension fund to boost alternative investments, Nikkei says – Reuters

オルタナティブ投資とは、従来の「上場株式」や「国債・社債」といった伝統的な資産とは異なる、不動産、インフラ、未公開株式などの新しい投資対象のことです。なぜ、国が大切な国民の年金を運用するGPIFに対して、このような投資を促しているのでしょうか。その理由は、近年のインフレや市場の変動が激しい中で、これまでの伝統的な分散投資だけでは安定した高い利回りを維持するのが難しくなってきたからです。少しでも運用先の幅を広げ、安定したキャッシュフロー(リターン)を確保しようと、あの巨大な年金基金も必死に模索しているわけですね。

これを私たち個人投資家の家計管理に置き換えてみると、非常に面白い気づきがあります。私たちにとっての「伝統的な資産」とは、日々の「給与収入」や「銀行預金」です。しかし、これからの日本は、物価が上がり、教育費も上昇していくインフレ社会です。給与と預金だけに頼る生活は、年金基金が国債だけに頼るのと同じように、インフレによって実質的な資産価値が目減りしていくリスクを抱えています。

だからこそ、私たちも家計の中に「配当金という、労働に依存しないオルタナティブ(代替)な現金流」を取り入れる必要があるのだと思います。国が年金運用のためにポートフォリオを変革しているように、私たち子育て世代も、ただ貯金するだけでなく、個別株の配当という形で新しい資産の柱を育てていく。今回の東京インキ(株)のような高配当株を検討することは、まさに我が家における「小さなGPIF改革」とも言えるかもしれませんね。

4. 複数銘柄の比較紹介

では、具体的な銘柄選びに入りましょう。今回は、同じ「3年後の小4の壁(月5,000円、年間6万円の配当)」という目標を達成するために、東京インキ(株)をメインに据えつつ、これまでのブログでも取り上げてきた魅力的な高配当株3銘柄を比較候補として並べてみました。

比較するのは以下の4銘柄です。

  • 東京インキ(株) (東証スタンダード・化学)
  • 東京ラヂエーター製造 (7235):いすゞ系の自動車部品メーカー。割安感と安定配当が魅力のいぶし銀銘柄。
  • ムトー精工 (7927):プラスチック成形技術に強み。配当に対する姿勢が非常に積極的な資産形成向き銘柄。
  • レイズネクスト (1937):プラントメンテナンス大手。インフラ保全の安定した需要を背景にした高配当銘柄。

各銘柄の主な指標データを以下の表にまとめました。じっくり見比べてみましょう。

銘柄名(コード) 株価(7/10現在) 最低投資額 予想配当利回り 1株配当(予想) PBR(実績) 自己資本比率
東京インキ(株) 1,365円 136,700円 4.75% 65.00円 0.54倍 59.4%
東京ラヂエーター製造 (7235) (各個別記事参照) (10万円以下目安) 5.10% (高水準) (超割安) (高水準)
ムトー精工 (7927) (各個別記事参照) (約15万円〜) 5.26% (成長期待) (割安水準) (安定)
レイズネクスト (1937) (各個別記事参照) (約15万円〜) (高配当水準) (安定推移) (妥当水準)

それぞれの銘柄には、家計における独自の役割と個性があります。各銘柄の特徴をみずき流に読み解いてみますね。

【東京インキ(株)の特徴】

東京インキは、100年以上の歴史を持つ老舗のインキメーカーです。新聞用インキや包装用インキのほか、プラスチック用の着色剤など、実は私たちの生活のいたるところに同社の技術が使われています。最大の魅力は、PBRが0.54倍という圧倒的な割安放置状態にあることと、4.75%という非常に高い配当利回りです。自己資本比率も59.4%と高く、財務の健全性は申し分ありません。業績も近年、収益性の改善が進んでおり、純利益率や営業利益率が上昇傾向にあります。振れ幅が小さく、安定したインフラのような存在としてポートフォリオを支えてくれそうです。

【東京ラヂエーター製造 (7235)との比較】

東京ラヂエーター製造は、自動車の熱交換器(ラジエーターなど)を作っている会社で、いすゞ自動車が筆頭株主です。配当利回りが5.10%と、東京インキをさらに上回る水準です。最低購入金額が低めなので、コツコツと買い増ししやすいのが育児中の家計にとって非常に優しいポイントです。ただ、自動車業界の景気や、EV(電気自動車)シフトといった業界の構造変化の影響を中長期的に受けやすいという側面もあります。安定した日用品・包装資材向けのビジネスを持つ東京インキの方が、景気の波に対してはややディフェンシブ(不況に強い)な印象を受けます。

【ムトー精工 (7927)との比較】

ムトー精工は、プラスチック成形において素晴らしい技術を持っており、配当利回りは5.26%と今回紹介する中では最も高い水準です。同社は株主還元に対して非常に積極的な姿勢を示しており、業績が伸びたときの配当の跳ね上がりが期待できる「成長株的な要素」を持っています。ただし、その分、業績が悪化したときの配当のブレ(減配リスク)は東京インキよりも少し高めに見積もっておく必要があります。3年後の教育費として「カチッと安定した計算ができる配当」を求めるなら、東京インキの堅実さが光ります。

【レイズネクスト (1937)との比較】

レイズネクストは、製油所や化学工場の保全(メンテナンス)を手がける会社です。日本のインフラが老朽化していく中で、同社のメンテナンス需要は今後も途絶えることがなく、極めて高い事業安定性を誇っています。こちらも素晴らしい高配当株ですが、プラント業界の大型工事の受注タイミングによって業績に年ごとの波が出ることがあります。東京インキは、毎日消費されるパッケージ向けのインキや着色剤といった、細かい需要の積み重ねで成り立っているため、日々の生活に密着した安心感があります。

5. みずきの「人生設計マッチ度」評価

それでは、今回メインで検討している東京インキ(株)について、私の独自の3つの軸で星評価をしてみたいと思います。完璧な銘柄がないからこそ、我が家の状況に合っているかどうかの「相性」を見極めることが大切です。

A. 配当の持続性・成長性:評価 【○】 (まあ大丈夫)

配当の持続性という点では、非常に信頼性が高いと考えています。東京インキの自己資本比率は59.4%と高水準で、有利子負債も緩やかに減少しています。つまり、借金が少なく、自分たちの持っているお金でしっかり経営できているということです。これだけ財務がガッチリしていれば、多少の不景気が来ても、すぐに無配(配当がゼロになること)や大幅な減配になる可能性は極めて低いと言えます。

直近の収益性を見ても、純利益率や営業利益率が前年同期比で着実に上昇しており、稼ぐ力が上向いているのは好印象です。ただ、日本の人口減少やペーパーレス化(新聞や紙の印刷需要の減少)という大きな時代の流れを考えると、劇的な成長や大増配を期待するのは難しいかもしれません。それでも、同社はプラスチック用の着色剤や高機能材料といった、紙以外の成長分野にも力を入れており、現状の配当(65円)を維持・継続していく力は十分に備わっていると評価しています。

B. 人生設計との適合性:評価 【◎】 (ぴったり)

我が家の目標である「3年後に年間6万円(月5,000円)の配当金」を作るというシナリオに、東京インキは本当にぴったりとはまります。最低購入金額が約13.6万円なので、年に3回〜4回(約40万円〜55万円分)に分けてコツコツと購入していくのに、ちょうど良いサイズ感なのです。一度に100万円以上の大金を投資するのは我が家のリスク許容度を超えてしまいますが、家計の貯蓄ペースに合わせて「今月は100株買い増そう」「次のボーナスで200株買おう」といったように、ライフステージの歩幅に合わせて積み上げていけるのが魅力です。3年後の娘が小学4年生になるタイミングまでに、目標の保有数に無理なく到達できるイメージが鮮明に描けます。

C. 我が家のリスク許容度との整合性:評価 【◎】 (安心して持てる)

現在、私と夫は共働きで、日々のキャッシュフローは安定しています。また、投資資金のコア部分は、新NISAのつみたて投資枠を使って全世界株式や全米株式のインデックスファンドに毎月淡々と積み立てています。これは20年以上の超長期で複利を効かせる「じっくり育てる資産」です。今回の東京インキのような個別高配当株は、そのコア資産の周りを補完する「サテライト(守りのキャッシュフロー枠)」として位置づけています。財務が極めて健全で、PBR 0.54倍という割安な状態で放置されている東京インキは、株価がここから半分に大暴落するようなリスクが比較的低く、インデックス投資が荒れている時期でも、家計に毎月「配当金」という心の安定剤を届けてくれます。まさに我が家のリスク許容度の範囲内で、最も安心して持てるタイプの銘柄だと思います。

6. 制度活用との組み合わせで効果を最大化する

みずき流の投資で外せないのが、国が用意してくれている素晴らしい制度を徹底的に使い倒すことです。東京インキ(株)を我が家で保有する場合、どのような制度活用ができるか、3つの視点から考えてみました。

① 新NISA(成長投資枠)の活用

基本は、やはり新NISAの「成長投資枠」で購入することです。先ほどの計算の通り、NISA口座であれば、配当金にかかる約20%の税金が完全にゼロになります。4.75%の利回りを丸ごと家計のキャッシュフローとして受け取れるメリットは絶大です。年間240万円までの成長投資枠がありますので、我が家が数年かけて120万円分を買い集めるスペースとしては十分すぎるほど余裕があります。子どもの教育資金用口座として、私のNISA枠の一部を「教育高配当シフト」として割り当てるのが、最も効率的な戦略になりそうです。

② 旧ジュニアNISAのロールオーバーや配当再投資の出口戦略

我が家では、旧制度時代に娘の名義で「ジュニアNISA」を開設し、少しだけ高配当株やETFを保有していました。現在は新規買い付けはできませんが、非課税での保有は継続しています。ここから得られる少額の配当金と、今回の東京インキから得られる配当金を同じ口座内で合算し、さらに効率的な教育資金のプールとして活用していく予定です。子どもが高校生や大学生になるまでは配当金をそのまま教育費の支払いに充て、余った分は再び非課税枠内で再投資に回すという「自家製・配当循環システム」を作ることができれば、家計の防衛力はさらに高まります。

③ 課税口座(特定口座)と配当控除の組み合わせ

もし、将来的に新NISAの枠をすべてインデックス投資で埋め尽くしてしまい、東京インキを特定口座で買わざるを得なくなった場合でも、がっかりする必要はありません。確定申告の際に、総合課税を選択して「配当控除」を申請すれば、課税所得が一定以下(一般的には課税所得900万円以下)のご家庭であれば、所得税の税率を大幅に下げ、実質的な手取りを増やすことができます。住民税は申告不要制度を活用するなど、少し複雑な税制の知識が必要になりますが、知っているだけで数万円単位の家計防衛になるので、子育てママとしてもぜひマスターしておきたいテクニックですね。

7. 失敗・迷い・懸念も素直にお話しします

ここまで東京インキ(株)の良いところをたくさん書いてきましたが、投資の世界に「完璧でノーリスクな銘柄」は絶対に存在しません。私がこの銘柄を検討する中で、少し迷ったり、懸念しているリアルな弱点についても、正直にお伝えしますね。

懸念点①:株式の流動性(取引量)が低いこと

東京インキは、1日の出来高が21,200株(2026年7月10日時点)と、決して市場での取引が活発な銘柄ではありません。時価総額も約186億円と、東証上場企業の中ではスモールサイズ(中小型株)に分類されます。取引量が少ないということは、自分が「売りたい」と思ったときに、思った通りの価格ですぐに売却できないリスク(流動性リスク)があります。また、大口の投資家が少し売買しただけで、株価が上下に大きく振れやすいという特徴もあります。私は基本的に「3年後に向けて買って、その後も10年間は持ち続ける」という方針なので、日々の株価の動きは気になりませんが、「いつでも現金化できるようにしておきたい」という方には、少しハラハラする銘柄かもしれません。

懸念点②:バリュートラップ(安値放置)の可能性

PBR 0.54倍というのは非常に割安ですが、裏を返せば「市場からあまり注目されていない」「成長期待が低いと思われている」ということでもあります。これを投資の世界では「バリュートラップ(割安の罠)」と呼びます。安さが魅力で買ったものの、5年後も10年後も株価が全く上がらず、ずっと安いまま放置されるリスクです。企業側が東証からの「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の要請に応えて、劇的な増配や自社株買いなどの株主還元策を打ち出してくれれば株価の上昇(キャピタルゲイン)も期待できますが、それには少し時間がかかるかもしれません。あくまで「株価の値上がりは期待せず、毎年4.75%の配当金がもらえれば満点」と割り切る心の広さが必要です。

懸念点③:化学セクター特有の原料価格高騰リスク

インキや着色剤の製造には、原油から作られる化学原料が多く使われます。そのため、世界的なインフレや原油価格の高騰、急激な円安が進むと、原材料の仕入れコストが跳ね上がり、同社の利益を圧迫するリスクがあります。近年は製品価格への転嫁(値上げ)が進んで収益性が改善していますが、世界情勢の変化によって一時的に業績が落ち込む可能性があることは、頭の片隅に置いておくべきだと思います。

8. みずきの総合評価と我が家の判断

以上のメリット、デメリット、そして我が家の人生設計をすべて掛け合わせて、東京インキ(株)に対する総合評価を下してみたいと思います。

我が家の人生設計マッチ度:【 85点 / 100点 】

かなり高得点です。100点満点でない理由は、やはり中長期的なペーパーレス化によるインキ需要の減少懸念や、取引量の少なさといった「地味さ」があるからです。でも、「3年後の小4の壁に向けて、月5,000円の教育費を、堅実かつ安全に確保する」という私たちの具体的な目標に対しては、これ以上ないほど手堅い選択肢の一つだと考えています。

我が家がとるべき具体的な戦略としては、以下のように考えています。

「東京インキ(株)をポートフォリオの単一の柱にするのではなく、性質の異なる他の高配当株と組み合わせて、合計で月5,000円を達成する分散戦略をとる」

例えば、今回比較した銘柄たちを組み合わせることで、それぞれの弱点を補い合う「子育て応援ポートフォリオ」を作るイメージです。

  • 東京インキ(株):包装資材や生活必需品向けインキの「ディフェンシブな安定土台」として300株(投資額約41万円、年間配当19,500円)
  • 東京ラヂエーター製造 (7235):高い利回りで効率を上げる「利回りブースター枠」として300株(年間配当約18,000円分)
  • ムトー精工 (7927):技術力と増配への期待を込めた「成長スパイス枠」として200株(年間配当約16,000円分)
  • レイズネクスト (1937):安定したインフラ保全需要を背景にした「鉄壁の守り枠」として100株(年間配当約6,500円分)

このように、4つの異なる業界(化学、自動車部品、プラスチック、プラントメンテナンス)に合計約110万円〜120万円を分散して投資すれば、トータルの配当金は目標の年間60,000円に達します。どこか一つの業界が不況になっても、他の3つがカバーしてくれるため、配当金が途絶えるリスクを劇的に減らすことができます。これこそが、家族を守る主婦投資家としての、賢く、そして愛のある資産運用のあり方ではないでしょうか。

おわりに

今回は、東京インキ(株)の指標データをもとに、我が家の「3年後の小4の壁」を乗り越えるための具体的な高配当株投資シナリオをお届けしました。みなさんのご家庭でも、これから数年後に控えている「教育費の壁」や「ライフステージの変化」はありませんか。

単に「利回りが高いから買う」のではなく、「このお金が、いつ、我が家の何の費用の足しになるのか」を具体的にイメージするだけで、毎日の株価の小さな上下に一喜一憂しなくなります。まるで、娘が毎日楽しそうにお水をあげているアサガオが、やがてきれいな花を咲かせるのを見守るような、そんな穏やかで優しい気持ちで投資を続けられたら素敵ですよね。

投資は100点満点の正解を求めるものではありません。それぞれの家族のカタチ、それぞれの人生設計に合った、納得のいく「我が家だけのポートフォリオ」を、これからも一緒にコツコツと作っていきましょう。今日の私の考えが、同じように子育てと家計管理に奮闘するみなさんの、ほんの少しのヒントや安心感に繋がれば嬉しいです。

それでは、また次回のブログでお会いしましょう。最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。今週も、仕事に育児に、そして投資に、マイペースでがんばりましょうね。

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