本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに:小1の壁を前に、高利回り・低PBRの自動車部品株をどう見るか
こんにちは、みずきです。うちの娘(2020年1月生まれ)は、いよいよ2026年4月から小学校に入学します。通称「小1の壁」が目前に迫っているわけですが、学童保育や習い事代など、家計から出ていくお金が増えるのは確実ですよね。
この「子どもの教育費」と「わたしの時間の制約」というダブルの課題を乗り越えるために、配当収入で月々の支出の一部を賄う、という人生設計を立てています。
今日見ていくのは、自動車部品メーカーのテイ・エス テックやジーテクトと同じセクターに属する、ユニプレス(株)(7214)です。
ユニプレスは、車体骨格部品やトランスミッション部品などを製造する企業で、特に日産自動車との関係が深いことで知られています。現在の予想配当利回りは4.40%と魅力的ですが、財務状況を見ると少し立ち止まって考えなくてはいけないポイントが見えてきました。特に、EPS(1株あたり利益)が赤字予想なのに、なぜ高配当を維持できるのか?ここをしっかり掘り下げて、我が家の人生設計に組み込めるか判断していきたいと思います。
シナリオ設定:「我が家の人生設計」
我が家が今直面している家計課題と、それを解決するためにユニプレスを検討する背景を整理します。
我が家の現在地(2026年1月時点)
娘は6歳になり、この春(2026年4月)に小学校に入学します。わたし自身は営業・企画職でフルタイム勤務を続けていますが、来年度からは時短勤務への移行も視野に入れています。その場合、世帯収入が一時的に減少する可能性があります。
2026年4月以降の家計課題:「小1の壁」費用を配当で賄いたい
小学校入学後、放課後の学童保育料や、夜まで預けるための習い事(英語やスイミングなど)の費用が発生します。これらの費用は、保守的に見ても月々1万円程度は必要になると見込んでいます。この月1万円を、配当金という「第二の給料」で賄うことが、家計の余裕に直結します。
その課題を解決するために必要な配当額
目標は年間120,000円(月10,000円)の税引き前配当です。
この配当は、子どもが成人するまでの間の「教育費の穴埋め」として活用し、NISA口座をメインに使って効率的に受け取りたいと考えています。
目標配当額の逆算計算
この目標額(年間12万円)を実現するために、ユニプレスにいくら投資する必要があるのかを計算してみます。
※記事執筆時点のユニプレスのデータを使用します。
| 項目 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 目標年間配当額 | 120,000円 | 月10,000円 |
| 予想配当利回り | 4.40% | 2026/03期予想 |
| 必要投資額(逆算) | 約2,727,273円 | 120,000円 ÷ 0.044 |
| 最低投資金額 | 136,400円 | 100株、株価1,364円換算 |
目標の月1万円の配当を得るためには、約273万円の投資が必要です。単元株(100株)が約13.6万円なので、少額から投資できる点は魅力ですが、約273万円という投資額を、現行NISAや新NISAの成長投資枠でどう積み上げていくか、具体的な戦略が必要になりますね。
複数銘柄の比較紹介:高利回り vs 安定財務
ユニプレスは自動車部品セクターに属しますが、このセクターはEV化や軽量化など、大きな構造変化に直面しています。配当の持続性を考える上で、ユニプレスだけではなく、同業他社と比較することが重要です。
ユニプレスの大きな特徴は、PBR(株価純資産倍率)が0.46倍と極めて低く、企業価値が割安に放置されている点と、EPSが赤字予想(-101.38円)であるにも関わらず、4.40%という高配当(60.00円)を維持している点です。
ここでは、同じく自動車部品を扱い、我が家の家計サポートの候補として過去に検討した銘柄と比較してみます。
| 銘柄名(コード) | ユニプレス(7214) | ジーテクト(5970) | テイ・エス テック(7313) |
|---|---|---|---|
| 主な事業 | 車体骨格、トランスミッション部品(日産系中心) | 車体骨格部品(ホンダ系中心) | シート、内装部品(ホンダ系中心) |
| 予想配当利回り | 4.40% | 約4.30% | 約4.62% |
| PBR(実績) | 0.46倍 | 0.6倍前後 | 0.8倍前後 |
| EPS(予想) | -101.38円(赤字) | 黒字 | 黒字 |
| 配当方針 | 業績連動+PBR改善意識とみられる | 配当性向30%目安 | DOE(純資産配当率)4%目安 |
| 直近の安定性(自己資本比率) | 44.8%(安定) | 50%超(盤石) | 70%超(非常に盤石) |
ユニプレス(7214)の評価ポイント
ユニプレスの場合、利回りの魅力は高いものの、最大の懸念はEPSが赤字予想であることです。赤字で配当(60円)を出すということは、配当性向はマイナス、つまり内部留保を取り崩して出している状況です。これは「記念配当」的要素、あるいは株価を意識した「PBR改善策」の一環だと考えられます。
一方で、自己資本比率44.8%と財務の安定性は保たれていますし、有利子負債も減少傾向にあるため、現時点での倒産リスクは低いでしょう。しかし、この高水準の配当が「一時的なもの」であれば、わたしたちの長期的な家計設計の柱にはなりえません。
外部ニュースとの関連性
ユニプレスは日産系サプライヤーですが、自動車業界全体は電動化へのシフトが大きな課題です。
例えば、本日のニュースでは、住友ゴム工業が開発したDUNLOPのタイヤが新型「日産リーフ」に装着されたという話題がありました。(参照:DUNLOP「e. SPORT MAXX」が日産自動車株式会社の新型「日産リーフ」に装着)
これはEV化が進む中で、日産も進化を続けていることを示しています。ユニプレスも当然、EVや軽量化に対応したプレス技術が求められますが、収益性の底上げは道半ばという現状が、赤字予想という形で現れているのでしょう。短期的な配当利回りよりも、この構造変化に対応できる技術力と収益回復が、長期投資家にとっての鍵になりますね。
みずきの「人生設計マッチ度」評価
ユニプレスの魅力を認めつつも、我が家の「小1の壁」を乗り越えるための守りのポートフォリオとして機能するかどうかを、3つの軸で評価します。
A. 配当の持続性・成長性:△(やや懸念あり)
現状のEPS赤字予想(連-101.38円)での高配当維持は、将来的な減配リスクを強く示唆しています。配当性向で見れば、持続不可能とも言える水準です。
確かにPBR0.46倍は魅力的で、今後PBR1倍割れ改善に向けた資本政策が続く可能性はありますが、それはあくまで経営側の判断です。わたしたちの投資の目的は「毎年安定した現金流を得ること」なので、収益が回復しない限り、この配当水準は信頼できません。
B. 人生設計との適合性:△(微妙)
「3年後、月1万円」という目標は、約273万円の投資で実現可能ですが、この配当が安定しないリスクが大きすぎます。もし2年後に減配されてしまった場合、子どもが学童に通っている最中に家計サポートが崩れてしまうことになります。これは、リスク許容度の低い子育て期には避けたいシナリオです。
もし投資するなら、家計サポートを担う「コア」ではなく、株価上昇によるキャピタルゲインやPBR改善を期待する「サテライト」の位置づけになりますね。
C. 我が家のリスク許容度との整合性:△(やや緊張感ある)
わたしは「長期複利」を信じていますが、子育てフェーズは特に「現金の安定性」が重要です。ユニプレスは財務体質自体は悪くない(自己資本比率44.8%)ものの、本業の収益が厳しい状況で、配当を維持する背景には大きな不確実性があります。
もしポートフォリオに組み込むなら、配当金全体の5%未満に抑え、最悪減配されても家計に影響がない範囲にすべきだと考えます。
みずきの総合評価+判断:守りのコア銘柄としては不採用
結論として、ユニプレス(7214)を「小1の壁」に対応するための家計の守りを担うコア銘柄として採用するのは、現状のリスクを考えると難しいと判断します。
わたしが重視するのは「配当の安定性」です。どれだけ利回りが高くても、赤字予想で配当性向が維持不可能な水準にある銘柄は、子どもの教育費という「絶対に必要な支出」を賄うための配当源としては不安が大きすぎます。
もちろん、PBRが低く、株価が割安な水準にあるのは事実です。企業が今後、構造改革を進めて収益を回復させ、PBR1倍割れを脱却すれば、株価は大きく上昇する可能性があります。
したがって、もしユニプレスに投資するならば、
- 「配当利回り」を目的とするのではなく、「PBR改善による株価上昇」を期待する。
- 少額(単元株など)をNISAの成長投資枠で保有し、ポートフォリオ全体のリスクを上げないようにする。
という戦略を取ることになるでしょう。しかし、現時点で「年間12万円の配当を生み出す柱」の役割は、より財務が盤石な、同セクターのジーテクトや、他業種の安定高配当銘柄に任せる方が賢明だと考えます。
制度活用との組み合わせ:ジュニアNISAでの活用は慎重に
わたしたち子育て世代が投資をする上で、税制優遇制度の活用は絶対に見逃せないポイントです。
ユニプレスをもし保有する場合、以下の制度活用を考えます。
1. NISA(成長投資枠)の活用
NISA口座で保有すれば、配当金にかかる税金(約20%)が非課税になります。ユニプレスのように利回りが高い銘柄は、非課税メリットが大きくなります。
ただし、ユニプレスの場合は「減配リスク」を強く認識しておくべきです。NISAで非課税枠を使って投資したものの、数年後に減配や無配になり、その後株価も低迷した場合、非課税メリットを享受する期間が短くなる可能性があります。
2. ジュニアNISA(または新NISAの子の口座)
ジュニアNISAは2023年末で廃止されましたが、その後の新NISAでも子どもの教育資金として非課税投資を考えることができます。もしユニプレスを子どもの名義で買う場合、配当金が非課税で受け取れるのは大きな魅力です。
しかし、「この配当金が本当に教育費として必要な時に安定して払い出されるか」が懸念点です。子どもの名義で、収益が不安定な銘柄を持つのは、親としては少し躊躇しますね。子どもの将来の資金は、より安定したETFやインデックス投資、または財務が鉄壁な高配当株(例:ナカボーテックなど)で守るべきだと思います。
3. 配当控除の活用
もし特定口座で保有した場合、国内株の配当金は総合課税を選択することで配当控除を受けられる可能性があります。しかし、わたしの収入帯や、ユニプレスが今後配当を維持できるかという不安を考えると、まずはNISA枠での非課税メリットを優先的に検討すべきでしょう。
失敗・迷い・懸念も素直に述べる
ユニプレスのように、PBRが極端に低く、業績が振るわないにも関わらず高配当を維持している銘柄を見ると、「もしかして今が絶好の買い場なのでは?」と一瞬迷ってしまいますよね。
わたしが今、一番迷っているのは、この赤字予想での高配当の意図です。
「会社は株主を大事にしている」「PBR1倍割れ改善のために無理をしてでも配当を出す」という強いメッセージだと捉えることもできますが、もし収益改善の見込みが立たず、来期以降に一気に減配に踏み切るリスクも同時に抱えています。特に自動車業界は世界情勢に大きく左右されますから、景気後退局面では真っ先に減配の対象になりかねません。
この「不確実性」こそが、子育て家計の守りとして採用できない最大の理由です。完璧な投資判断を目指すのではなく、わたしの家族が「夜ぐっすり眠れる」ような安心感を得られるか?を基準に選ぶと、ユニプレスは現状では「保留」という判断になる、というのが正直なところですね。
配当利回り4.40%に惑わされず、まずは業績の回復動向を四半期ごとにチェックし、EPSがしっかり黒字転換してから検討するのが、賢明な子育て投資家の姿勢かな、と思っています。


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