はじめに・注意事項
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。また、本記事に記載されている株価や各種指標などの情報は、2026年6月9日時点のデータを基準としています。未来の成果を保証するものではありませんので、あらかじめご了承くださいね。
シナリオ設定:我が家の「小1の壁」と習い事費用のリアルな現実
みなさん、こんにちは。子育てママ投資家のみずきです。2026年の春、我が家にとって大きなイベントがありました。そう、2020年生まれの長女が、ついに小学校に入学したのです。保育園時代とはガラリと生活リズムが変わり、いわゆる「小1の壁」に日々直面しています。
仕事との両立のために民間の学童保育を利用し始めたり、娘が「やりたい」と言い出した英語とスイミングの習い事を整理・新設したりした結果、家計の支出が毎月じんわりと膨らんできました。計算してみると、小学校に入ってからの上乗せ支出は、平均して毎月約5,000円。年間で約60,000円の負担増です。
この「月5,000円」という数字、家計簿を引き締めれば捻出できない額ではありません。でも、せっかくなら「時間や労働」ではなく、「お金に働いてもらう仕組み」で解決したいと思うのが、投資家ママの本音です。我が家の人生設計において、この増大した教育費・習い事費用をどうにかして「株の配当金」という自動的なキャッシュフローでカバーできないか、真剣に作戦を練ることにしました。
娘が小学校を卒業するまでの6年間、この「月5,000円(年間60,000円)」のサポートを配当金から得られる仕組みを作ることができれば、家計の精神的な安定感はまったく違ってきます。ただ、やみくもに高配当な株を買えばいいというわけではありません。私たちの人生設計に寄り添ってくれる「本当にふさわしい銘柄」を選ぶための、逆算思考の旅が始まります。
目標配当額からの逆算:100万円で月5,000円の教育費を創り出す方法
では、具体的に「月5,000円(年間60,000円)」の配当金を得るためには、一体どれだけの投資原資が必要なのでしょうか。投資の基本である「逆算思考」で、具体的な数字を計算してみましょう。
配当金には通常、約20.315%の税金がかかります。しかし、我が家では新NISA(成長投資枠)という最強の非課税制度を活用することを大前提とします。そのため、今回は非課税で丸々受け取れるケースを想定して計算しますね。
目標となる年間配当額:60,000円
もし、私たちが選ぶ高配当株の配当利回りが「約6%」だとすると、必要な投資額は以下のようになります。
必要投資額 = 60,000円 ÷ 6.00% = 1,000,000円(100万円)
つまり、非課税口座を使って配当利回り6%前後の銘柄に約100万円を投資できれば、毎月5,000円の習い事費用をまるまる配当金でまかなえる計算になります。100万円という原資は、決して小さな額ではありません。でも、つみたてNISAやiDeCoでのインデックス投資とは別に、我が家の「教育サテライト枠」として、数年かけてコツコツと積み上げていく目標としては、非常に現実的でモチベーションが湧く数字だと思いませんか?
複数銘柄の比較:同じ目標を実現するための異なるアプローチ
目標の100万円をどこに投じるべきか。ここで1つの銘柄に絞り込む前に、同じ「利回り6%前後」あるいは「小1の壁を乗り越えるための高配当」というテーマに合う複数のアプローチを比較してみましょう。今回は、我が家の投資候補として挙がった、それぞれ個性の異なる3つの銘柄(またはファンド)を並べてみました。
| 銘柄名(証券コード) | 株価(2026年6月9日終値) | 最低投資額 | 予想配当利回り | 財務の健全性 | 配当の性格 |
|---|---|---|---|---|---|
| ジャフコ グループ (8595) | 2,211.5円 | 221,150円 | 6.01% | 自己資本比率 85.0%(極めて高い) | 業績連動・市場環境に左右されやすい |
| ディア・ライフ (3245) | 905円(想定) | 90,500円 | 6.63% | 自己資本比率 約45%(一般的) | 業績連動・不動産開発の好調さに依存 |
| サムティ・レジデンシャル投資法人 (3459) | 115,000円(想定) | 115,000円 | 5.21% | LTV 約45%(J-REITとして安定) | 住居特化型で分配金の安定性が高い |
それぞれの銘柄について、もう少し詳しく我が家での位置づけを整理してみます。
まず、不動産開発の ディア・ライフ(3245) は、利回りが6.63%と非常に魅力的です。最低投資額も約9万円とお手頃で、資金が少ない段階から買い進めやすいのが特徴ですね。しかし、不動産業界は景気の波に影響されやすく、業績次第で配当がカクンと下がるリスクもあります。
次に、住居特化型のJ-REITである サムティ・レジデンシャル投資法人(3459)。こちらは利回りこそ5.21%と他の2社よりやや劣りますが、私たちが毎月支払う「家賃」が収入源なので、配当(分配金)の安定感は抜群です。「毎月決まった習い事代を払う」という目的には、こうした安定感が一番しっくりくるのも事実です。
そして今回メインで検討したいのが、日本最大のベンチャーキャピタルであるジャフコ グループ (8595)です。利回りは6.01%と非常に高く、財務の安定性を示す自己資本比率はなんと85.0%という鉄壁ぶり。しかし、その中身を紐解くと、他の2つとは全く異なる「超ハイリスク・ハイリターンな夢」が隠されていることが分かりました。このジャフコが我が家の人生設計にどう関わるのか、深く掘り下げてみましょう。
ジャフコ グループ (8595) のビジネスモデルと、未来を応援する楽しさ
ジャフコ グループは、まだ世の中に知られていない若い企業(スタートアップやベンチャー企業)にお金を投資し、その経営をサポートして、最終的にその企業が株式市場に上場(IPO)したり、他の企業に買収(M&A)されたりした際に、株式を売却して利益を得る「ベンチャーキャピタル(VC)」というビジネスを行っています。
私たちが普段スーパーで買う食品や、毎日使うスマホのアプリなど、身の回りにある便利なサービスの多くは、かつてジャフコのようなベンチャーキャピタルから支援を受けて成長したスタートアップが作ったものだったりします。そう考えると、すごく夢のあるビジネスですよね。子どもに「新しい技術や、面白いサービスを世の中に生み出すお兄さん・お姉さんたちを、後ろから応援する会社なんだよ」と、自信を持って説明できる素敵なお仕事です。
最近のニュースでも、スタートアップ市場の動きが注目されています。例えば、先端素材やロボット事業を新設するために定款変更を行った企業のニュース(参考リンク:BTCJPN—大幅反発、定款変更で先端素材やロボット事業を新設)などを見ていると、これからどんな新しい技術が生まれてくるのかワクワクしますよね。ジャフコはまさに、こうした最先端の技術や新しい発想にいち早く投資し、日本の未来を引っ張る企業を育てる役割を担っています。
ただ、この「夢のあるビジネス」は、裏を返せば「ものすごく業績の波が激しい」という特徴を持っています。投資した企業がすべて大成功するわけではありませんし、株式市場が冷え込んでIPO(上場)が少なくなると、ジャフコの売却益はガクンと減ってしまいます。直近の収益性データを見ても、「悪化している」と評価されており、営業利益率や純利益率は低下傾向にあります。ROEも4.84%と、お世辞にも高いとは言えない水準です。
しかし、ここで目を引くのが、ジャフコの「安定性」です。自己資本比率は85.0%と、一般的な企業では考えられないほどの財務の健全性を誇っています。借金がほとんどなく、手元にたくさんの現金を抱えているため、多少の不況が来ても会社が倒産するようなリスクは極めて低いです。業績が悪い時期でも、この潤沢な自己資本を背景に、一定の株主還元を維持しようとする姿勢が見られるのが、この企業の大きな特徴となっています。
みずきの「人生設計マッチ度」評価
さて、このジャフコ グループ (8595) を、我が家の「小1の壁対策(月5,000円の習い事費確保)」という人生設計に照らし合わせて、3つの軸で厳しく評価してみたいと思います。
A. 配当の持続性・成長性:評価「△」
ジャフコの自己資本比率85%という財務力は、本当に素晴らしいものです。会社にお金がたっぷりあるので、すぐに配当がゼロになるようなことは考えにくいでしょう。しかし、配当の原資となるのは、やはり日々の投資事業から得られる売却益です。株式市場の良し悪しに業績が100%連動してしまうため、今年は1株133円の配当が予想されていても、3年後や5年後に同じ金額が維持されているかどうかは、神のみぞ知る世界です。増配をコツコツ積み上げていく「連続増配株」のような持続性を期待するのは難しく、配当の安定性という面では「△」と言わざるを得ません。
B. 人生設計との適合性:評価「△」
我が家の今回の目的は、「毎月必ず発生する習い事費用(固定費)」をカバーすることです。学童やプール、英語教室の月謝は、景気が悪かろうが、株式市場が暴落しようが、毎月きっちり引き落とされます。そんな「確実に出ていくお金」の補填に、ジャフコのような「業績によって配当が乱高下する株」をあてるのは、人生設計のセオリーとしては少し危険です。もし大不況が来てジャフコが減配になったとき、「配当が減ったから、スイミングスクールはやめようね」とは、子どもに言いたくないですよね。したがって、今回の「固定的な教育費の盾」としての適合性は低めになります。
C. 我が家のリスク許容度との整合性:評価「○」
ただし、これを「我が家のポートフォリオ全体の役割分担」という視点で見ると、少し違う景色が見えてきます。我が家は、家計のベースとなる生活防衛資金はしっかり確保していますし、つみたてNISAでのインデックス投資がコア(主役)として機能しています。そのため、余剰資金の一部を使って、こうした「ボラティリティは高いけれど、当たればデカい、しかも高利回り」というジャフコのような銘柄を「サテライト(脇役)のスパイス枠」として保有する余裕はあります。投資額100万円をすべてジャフコにするのはリスクが高すぎますが、100株(約22万円)だけ持っておき、もらえる配当は「毎月の習い事費の足し」ではなく、「家族旅行のプチ贅沢費」や「たまに買う絵本やおもちゃ代」のような、変動しても困らない支出に充てるのであれば、十分にリスク許容度の範囲内です。
制度活用との賢い組み合わせ:新NISAと配当控除の活用術
みずきブログのこだわりである「税制優遇制度の活用」の視点からも、ジャフコの保有方法について考えてみましょう。こうした個性派の高配当株を持つ場合、どの口座で保有するかが非常に重要になってきます。
1. 新NISA(成長投資枠)での保有
基本はやはり、新NISAの成長投資枠での保有です。1株配当が133円の場合、100株で13,300円の配当がもらえます。課税口座だとここから約2,700円が税金として引かれてしまいますが、NISA口座なら13,300円が丸々手元に残ります。この「約20%の差」は、毎月の家計のやりくりを預かるママにとっては、ものすごく大きなインパクトです。成長投資枠の年間240万円という枠を上手に使って、こうした高配当株を非課税で保有するのが最もシンプルで賢い選択ですね。
2. 特定口座での保有と「配当控除」の天秤
もしNISAの投資枠をすでに使い切ってしまっている場合、あえて特定口座で保有し、確定申告で「総合課税」を選択して「配当控除」を適用するという方法もあります。配当控除を使うと、所得税率が低い子育て世帯(特に夫婦どちらかが時短勤務などで所得が抑えられている場合など)は、源泉徴収された税金の一部を取り戻すことができる場合があります。
ただし、ジャフコのように業績のブレが大きい株を、税率の有利不利だけで特定口座でたくさん持つのは、確定申告の手間も含めて少しハードルが高いかもしれません。時間のない子育て世代としては、余計な手間をかけずに「新NISAの枠内でシンプルに非課税メリットを享受する」のが一番のストレスフリーな運用法だと私は思っています。
みずきの総合評価と、我が家が選ぶ「75点の選択肢」
ジャフコ グループ (8595) について、いろいろと分析してきましたが、最終的なみずきの判断をお伝えしますね。
結論として、「毎月の習い事費(月5,000円)を確実に支えるコア銘柄としては見送るけれど、家計にちょっとしたワクワクをプラスするサテライト枠として、100株だけ新NISAでこっそり保有するのはアリ!」というのが、今の私の考えです。
投資の世界に「100点満点の完璧な銘柄」はありません。特に、利回りが6%を超えるような超高配当株には、必ずそれなりの「理由(リスク)」があります。ジャフコの場合、財務は100点満点ですが、ビジネスの性質上、配当の安定性は50点くらいかもしれません。だからこそ、それらを掛け合わせて、我が家の今のライフステージに合わせた「75点の選択肢」を作る工夫が必要です。
我が家が実践したい具体的な組み合わせプランは、以下のような形です。
毎月の確実な習い事費(5,000円)のベースは、住居特化型REITの サムティ・レジデンシャル投資法人(3459) などの、景気に左右されにくい安定した分配金でカチッと固める。その上で、もし資金に余力があれば、ジャフコを100株だけ成長投資枠で購入し、日本のスタートアップの未来を応援する楽しさを味わいつつ、そこから得られる配当金(年間約13,300円)で、娘が夏休みに体験したがる「少し特別な習い事の短期講習」や「科学館の特別展への入場料」など、単発の体験型教育費に充てるという戦略です。
これなら、万が一ジャフコが減配になっても、日々のスイミングや英語教室を辞めさせる必要はありませんし、「今年は配当がいっぱい出たから、ちょっと豪華な知育玩具を買ってみようか!」と、家族でポジティブに投資の果実を楽しむことができますよね。投資は、私たちの暮らしを豊かにし、人生の選択肢を増やすための手段です。ガチガチにルールを固めて息苦しくなるよりも、「我が家のリスク許容度」と「お金の使い道」を切り分けて、楽しく付き合っていきたいなと思います。
みなさんのご家庭でも、お子さんの年齢やこれからのライフプランに合わせて、どんな配当金の使い道が一番ワクワクするか、ぜひご夫婦で話し合ってみてくださいね。少しでも我が家の等身大の試行錯誤が、みなさんの家計管理と投資の参考になれば嬉しいです。それでは、また次の記事でお会いしましょう!


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