×(6147)(株)ヤマザキ : 5.52%配当でもタコ足懸念で3年後の小4の壁の教育費備えには不適合

銘柄紹介

はじめに:人生設計から逆算する高配当株投資

本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。

みなさん、こんにちは!子育てママ投資家のみずきです。2020年生まれの私の愛娘も、2026年4月に無事小学校へ入学しました。ピカピカのランドセルを背負って毎朝元気に登校する姿を見て、成長の早さにジーンとくる毎日を過ごしています。でも、親としての安堵もつかの間、これから先のお金について考えると、改めて気が引き締まる思いですね。

特に、少しずつ耳にするようになるのが「小4の壁」という言葉です。子どもが小学校4年生になる頃には、学童の預かり時間が短くなったり、本格的な進学塾や英語などの習い事が始まったりして、家計の負担が一段と重くなる傾向があります。我が家では、この3年後のタイミングで家計にしっかりとゆとりを持たせたいと考えています。

私の投資スタイルは、単に「値上がりしそうな株を狙う」のではなく、「私たちの人生設計において、いつ、どれくらいの配当金が家計をサポートしてくれるか」を逆算して銘柄を選ぶことです。今回は、高配当株として気になっている(株)ヤマザキ(コード:6147)を主軸に置きながら、我が家の人生設計に本当にマッチするのかを冷静に分析してみたいと思います。

1. シナリオ設定:3年後の「小4の壁」に備える我が家の計画

まずは、今回どのような人生設計のもとで銘柄を検討しているのか、我が家の具体的なシナリオを共有しますね。ここを明確にしておくことで、読者のみなさんも「我が家の場合ならどうだろう?」と、自分事として考えていただけるきっかけになると思います。

我が家の現在地と数年後の家計課題

  • 現在の状況:長女は小学1年生になったばかり(6歳)。夫婦共働きで、日々の生活費や教育資金のベースは「つみたてNISA」や「iDeCo」を活用した全世界株式(オルカン)などのインデックス投資でコツコツ積み立てています。
  • 3年後の課題(2029年4月〜):娘が小学4年生になります。この頃には、本人が興味を持ったスポーツや学習塾の費用として、今よりも月謝の負担が増える見込みです。また、共働きを続ける中でのサポート費用なども発生する可能性があります。
  • 解決のために必要な配当額:「月5,000円(年間60,000円)」のキャッシュフローを、給与とは別の「配当金」という形で作ることを目指します。月5,000円あれば、ちょっとした習い事の月謝の一部を、家計を痛めることなくスマートに補填できますよね。

このように、目的と期限(3年後の小学校4年生)をあらかじめ設定した上で、それに耐えうる銘柄を探すのが、みずき流の逆算思考です。決して「利回りが高いからなんとなく買う」というステップは踏みません。

2. 目標配当額の逆算シミュレーション

目標とする「月5,000円(年間60,000円)」の配当金を実現するために、一体いくらの投資資金が必要になるのかを計算してみましょう。

今回注目する(株)ヤマザキの指標データを見ると、配当利回り(会社予想)はなんと5.52%(株価181円時点)という、非常に魅力的な高水準となっています。この利回りをベースにして、必要な投資総額を逆算していきます。

逆算計算のプロセス

  • 目標年間配当額:60,000円
  • 想定配当利回り:5.52%
  • 必要投資額 = 60,000円 ÷ 5.52% ≒ 1,086,956円

つまり、ヤマザキの株式を約109万円分保有することができれば、理論上はそれだけで目標である「月5,000円」の配当収入を達成できることになります。

ヤマザキは最低購入代金が18,100円(単元株数100株、株価181円換算)と非常に少額からスタートできるため、少しずつ買い足して保有株数を増やしていくには非常に扱いやすい価格帯に見えます。しかし、これほど高い利回りがある裏には、必ず何かしらの理由(リスク)が潜んでいるものです。本当に100万円以上もの資金をこの銘柄に集中させて大丈夫なのか、他の高配当銘柄と比較しながら慎重に見極めていきましょう。

3. 複数銘柄の比較紹介:同じ目標を実現するための選択肢

一つの銘柄だけに惚れ込んでしまうと、視野が狭くなって正しい判断ができなくなってしまいます。そこで、同じように3年後の教育費負担を支える「サテライト枠」として検討できる、他の高配当な自動車部品・機械関連の銘柄と比較表を作ってみました。

比較するのは、当ブログでも過去に取り上げた実績のある以下の3銘柄と、今回のヤマザキです。

銘柄名(コード) 株価(参考) 最低購入代金 予想配当利回り 自己資本比率 ROE(実績)
ヤマザキ(6147) 181円 18,100円 5.52% 32.1% -29.34%
プレス工業(7246) 約650円 約65,000円 5.35% 約55% 約8.5%
西川ゴム工業(5161) 約1,600円 約160,000円 5.88% 約60% 約5.2%
東京ラヂエーター製造(7235) 約590円 約59,000円 5.10% 約70% 約4.5%

ここで、最近の株式市場全体のトレンドにも目を向けてみましょう。日本経済新聞のニュース記事「夏枯れ」で鈍る株高、高配当株に耐性 年末ラリーに備え(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB169SY0W6A710C2000000/)によると、夏の時期は市場全体のエネルギーが落ちて株価が膠着しやすい「夏枯れ相場」になりがちですが、そうした局面でも配当利回りが高い銘柄は下値が堅く、投資家からの根強い需要があると言及されています。

ただし、ニュースでも指摘されている通り、これは「業績が裏付けされた安定的な高配当株」に限ったお話です。業績が悪化しているにもかかわらず配当だけを無理に出しているような銘柄は、相場全体が崩れたときに真っ先に売られてしまう危険性があります。だからこそ、表面上の利回りだけで飛びつくのではなく、企業の実態を深く知ることが必要不可欠なのです。

では、主役である(株)ヤマザキのビジネスモデルと財務状況を詳しくファクトチェックしていきましょう。

(株)ヤマザキ(6147)の概要と現状

ヤマザキは、自動車向けの二輪・四輪用部品や、工場向けの自動化省力化機械(専用工作機械など)を製造・販売している会社です。時価総額は829百万円(約8.3億円)と、市場の中ではかなりの「超小型株」に分類されます。スーパーで例えるなら、全国チェーンの大手スーパーではなく、地域に根ざした小さな個人商店のような規模感ですね。そのため、大口の投資家の動き一つや、大口取引先からの受注の増減によって、業績や株価が非常に激しく揺れ動きやすい性質を持っています。

直近の指標データの中で、私が特に注目(というか懸念)しているのが以下の3点です。

  • 1株利益(予想EPS)と配当金のバランス:会社側が予想している1株当たりの配当金は10.00円です。これに対して、1株当たりの利益を示す予想EPSは5.41円しかありません。これは何を意味するでしょうか? 簡単に言うと、「5.4円しか稼いでいないのに、株主には10円配当します」と言っている状態です。自分の家庭で例えれば、今月のパート収入が5万円だったのに、見栄を張って友達に10万円のプレゼントをしているようなもの。お財布(純資産)を削って配当金を支払っている「タコ足配当」の状態になっており、これは持続可能性が極めて低いと言わざるを得ません。
  • 収益性の急激な悪化:ROEの実績値が-29.34%と大きなマイナスになっています。営業利益や純利益の率もマイナスが続いており、本業での稼ぐ力が非常に低下してしまっている状況です。
  • 有利子負債の増加:自己資本比率は32.1%と、辛うじて一般的に目安とされる30%ラインは維持しているものの、有利子負債が増加傾向にあり、金利上昇局面においては財務的な圧迫要因になる懸念があります。

これに対して、比較している他の銘柄はどうでしょうか?

比較銘柄A:(7246) プレス工業

自動車の骨格にあたるフレームや車軸の大手メーカーです。利回りは5.35%と高水準でありながら、自己資本比率は50%を超え、しっかりと利益(ROE約8.5%)を出しています。稼いだ利益の範囲内で適切な配当を行っているため、安心感が違いますね。
参考記事:◎(7246)プレス工業 : 5.35%配当で3年後の小4の壁に向けた習い事費を支えるサテライト枠

比較銘柄B:(5161) 西川ゴム工業

ドア周りのゴム製品(ウェザーストリップ)でトップクラスのシェアを持つ企業です。こちらも配当利回りが5.88%と、ヤマザキを上回る超高配当でありながら、財務の健全性を示す自己資本比率は約60%と強固です。業績の波はありますが、ヤマザキのような大幅な赤字状態ではありません。
参考記事:○(5161)西川ゴム工業 : 5.88%配当で3年後の小4の壁に向けた習い事費を支えるサテライト枠

比較銘柄C:(7235) 東京ラヂエーター製造

トラック用の熱交換器(ラジエーターなど)の老舗で、いすゞ自動車の系列企業です。利回りは5.10%と十分に高く、自己資本比率は驚異の約70%と、今回紹介する中でも極めて強固な財務体質を誇っています。まさに「いぶし銀」の実力を備えた、安定感重視の銘柄です。
参考記事:◎(7235)東京ラヂエーター製造 : 5.10%配当で3年後の小4の壁に向けた習い事費を支える家計のいぶし銀枠

4. みずきの「人生設計マッチ度」評価

さて、ここまでのファクトを踏まえて、我が家の人生設計という独自のフィルターを通した「(株)ヤマザキ」の評価を、3つの軸で採点していきます。

A. 配当の持続性・成長性:評価「×」

高配当株投資において、最も避けたいのは「買ってすぐに減配・無配になること」です。ヤマザキの配当性向を計算してみると、予想EPS 5.41円に対して10円の配当ですから、配当性向は180%を超えています。通常、配当性向は30%〜50%程度が健全とされており、100%を超えている状態は、会社が稼いだ以上の資金を無理に配出していることを意味します。

現在の本業の収益性がマイナスである状況を考慮すると、3年後、つまり娘が小学4年生になる時点で、この「1株10円」という配当が維持されている確率はかなり低いと判断せざるを得ません。最悪の場合、無配転落というシナリオも十分に考えられます。したがって、持続性の評価は残念ながら「×」です。

B. 人生設計との適合性:評価「△」

我が家の目標は、「3年後の教育費・習い事費用の増加を、安定した配当金でカバーすること」です。もしこの銘柄に目標額を達成するための109万円を丸ごと投資した場合、3年後までに減配されてしまい、教育費が必要なまさにその時に「配当金が足りない!」という事態に陥るリスクが極めて高いです。

1株181円という低株価で、数千円〜数万円単位のお小遣いで「ちょっと株主優待気分(※優待は現在ありませんが)や配当を楽しむ」という目的であれば面白いかもしれませんが、私たちの「失敗できない教育費の備え」という人生設計の目的に照らし合わせると、適合性は「△」が限界です。

C. 我が家のリスク許容度との整合性:評価「×」

現在、我が家は長女が小学校に入学したばかりで、数年後にはさらに教育費がかさむステージへ移行していきます。インデックス投資(コア)で資産の土台は作っているものの、個別株のサテライト枠に対しても、やはり「一定以上の安定性」を求めたいのが本音です。

ヤマザキは時価総額が非常に小さく、業績が現在悪化傾向にあるため、株価自体の下落リスクも非常に高いと言えます。もし株価が半値になってしまい、配当も無配になってしまったら、家計に大きなダメージが残ってしまいますよね。私自身の今のライフステージにおいて、このレベルのボラティリティ(価格変動)と減配リスクは許容できません。

5. みずきの総合評価+判断:この銘柄、我が家ならどうする?

以上の分析を総合した、みずきとしての結論です。

「(株)ヤマザキへの投資は見送り、より財務が安定したプレス工業や東京ラヂエーター製造への分散を選択する」

確かに、配当利回り5.52%という数字は、スクリーニングなどで見かけると一瞬で目が眩んでしまうほど魅力的です。最低投資金額が約1.8万円というハードルの低さも、手軽に買いたくなる誘惑がありますよね。

しかし、中身を1枚めくってみると、実態は稼ぐ力が衰えてしまっている中での、身を削った配当金でした。教育資金という、子どもたちの未来がかかった大切なお金を置いておく場所としては、あまりにもハラハラしすぎてしまいます。せっかく仕事と育児の合間を縫って投資をしているのに、毎日スマホで株価や赤字ニュースをチェックして胃を痛めるようでは、本末転倒ですからね。

我が家が「月5,000円」の配当ロードマップを作るのであれば、ヤマザキに100万円を投じるのではなく、以下のような戦略をとります。

  • 財務基盤が鉄壁(自己資本比率約70%)で、いすゞ系列という強みを持つ東京ラヂエーター製造を主戦力として組み入れる。
  • トラックフレームでシェアが高く、業績がしっかり回復傾向にあるプレス工業に分散投資する。
  • これによって、仮に1社の業績が一時的に落ち込んでも、ポートフォリオ全体としての配当収入は維持できる仕組みを構築する。

完璧な銘柄はありませんが、「自分たちの人生設計において、何が譲れないラインなのか」を基準に持つと、こうした難しい選択もすっきりと決断できるようになりますよ。

6. 制度活用との組み合わせ:子育て世帯の賢い税制戦略

ここで、みずきブログのこだわりポイントである「税制優遇制度の活用」についてもお話しします。私たち子育て世代が投資で効率よく資産を増やすためには、税金の支払いをいかに抑えるかが極めて重要です。

新NISA(成長投資枠)のフル活用

高配当株投資を行う場合は、必ず新NISAの「成長投資枠」を活用しましょう。通常、株式の配当金には約20.315%の税金がかかります。例えば、年間60,000円の配当金を手に入れても、課税口座(特定口座)のままだと約12,000円が税金として引かれてしまい、手元には約48,000円しか残りません。これって、とってももったいないですよね!
新NISA口座であれば、この配当金がまるまる非課税で手元に入ってきます。月5,000円の教育費補填という目標を、税金に邪魔されることなく100%の効率で実現することができるのです。

配当控除という裏ワザ(特定口座の場合)

もしNISA枠をすでに使い切ってしまっている場合や、将来的に特定口座で配当株を保有する場合は、「配当控除」の活用を視野に入れましょう。配当控除とは、確定申告の際に「総合課税」を選択することで、支払った所得税や住民税の一部を取り戻せる制度です。特に、配偶者の扶養の範囲内でパートとして働いているママや、課税所得が一定以下の世帯であれば、総合課税を選択した方が税効率が劇的に改善されるケースが多々あります。税制改正のニュースなどにも常にアンテナを張っておくことが、家庭の現金を増やす近道になりますよ。

コア(iDeCo・つみたて投資枠)とのバランス

私たちの投資のコア(主軸)は、あくまでインデックス投資です。iDeCoや新NISAのつみたて投資枠で、世界全体に広く薄く分散投資を行って老後資金や高校・大学レベルの大きな教育資金をカバーしつつ、今回の個別株のような「高配当株」はサテライト(脇役)として、数年後の日々の生活を潤すために使う。この「コア・サテライト戦略」をしっかり維持することで、家計全体のディフェンス力は格段にアップします。

7. おわりに:完璧を求めない、失敗から学ぶ家計管理

今回は(株)ヤマザキという超高配当な銘柄を通じて、我が家の人生設計に合わせた現実的な投資判断をご紹介しました。

実は、私も投資を始めたばかりの2021年頃は、「利回り5%超え!すごい!」という数字だけに目を奪われて、業績をよく見ずに買ってしまい、その後に見事な減配をくらって悲しい思いをしたことがあります(笑)。あの時の「高配当だと思ったのに、気づけばただの塩漬け赤字株になっていた」という苦い経験があるからこそ、今の「じっくりファクトチェックする目」が養われたのだと思います。

投資の世界に、誰にとっても「100点満点の完璧な銘柄」は存在しません。ある人にとっては『株価が2倍になりそうな魅力的な株』であっても、私たち子育て世代にとっては『3年後の子どもの習い事費を脅かすギャンブル株』になってしまうことだってあるのです。それでいいのだと思います。

大切なのは、周囲の「この株が儲かる!」という雑音に流されず、自分たちの家庭の「人生設計」から常に逆算して、自分たちにとっての「納得のいく選択」を積み重ねていくこと。子どもが小学校、中学校と成長していく長い道のりを、お金の不安を少しずつ減らしながら、笑顔で並んで歩いていけるように、これからも一歩ずつ進んでいきましょうね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう!

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