はじめに
こんにちは、みずきです。2026年もあっという間に折り返しの時期に入りましたね。関東の梅雨空を眺めながら、我が家の家計簿と保有株のメンテナンスに勤しむ今日この頃です。
我が家の長女は2020年1月生まれ。今年の4月に無事、小学校に入学しました。そう、噂に聞いていた「小1の壁」に、今まさにリアルタイムで直面している真っ最中なんです。保育園時代に比べて下校時間が早くなり、民間の学童や新しい習い事を検討し始めると、家計から出ていくお金がじわじわと増えているのを感じます。
そんな中、私が投資で最も大切にしているのが「人生設計からの逆算」です。「この銘柄はこれから3倍になる!」というような不確実な夢を追うのではなく、「我が家のこの時期のこの費用を、あの銘柄の配当金でまかないたい」という、地に足のついた投資を心がけています。
今回は、高配当株として注目されることが多いものの、直近で大きなニュースが飛び込んできた「(株)パソナグループ(2168)」を主役に、我が家の人生設計にどう組み込めるのか、あるいは見送るべきなのかをリアルな視点でじっくりと考えてみました。
【ご注意事項】
本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってくださいね。
1. シナリオ設定:「我が家の人生設計」と小1の壁対策
まず、銘柄を見る前に、我が家が今どんな課題を抱えていて、いくらのお金が必要なのかを整理します。これこそが「みずき流」の投資のスタート地点です。
小学校に入学した長女ですが、放課後の選択肢として、英語教室やプログラミングといった新しい習い事に興味を持ち始めました。子どもの「やりたい!」という気持ちはできる限り応援してあげたいのが親心ですよね。しかし、新しい習い事を1つ増やすだけでも、月謝や教材費、交通費などで、毎月およそ5,000円ほどの固定費アップになります。
この「月5,000円(年間60,000円)」というリアルな支出を、家計の労働収入から捻出するのではなく、株主として受け取る「配当金」という第2のキャッシュフローで補うことができたら、どんなに精神的に楽でしょうか。子どもの成長に合わせて自動的にお金が届く仕組みを作っておけば、家計の自由度は劇的に向上します。
そこで今回の人生設計シナリオは、以下のように設定しました。
- 我が家の現在地:長女が2026年4月に小学校入学(現在6歳、小1)。
- 課題:放課後の預け先や成長に合わせた習い事費用の増加。
- 目標額:月5,000円(年間60,000円)の配当金を得る。
2. 目標配当額の逆算計算
目標とする「年間60,000円」の配当金を手に入れるためには、一体いくらの投資資金が必要になるでしょうか。今回注目するパソナグループの指標データを基に、具体的な数字を計算してみましょう。
パソナグループの直近の予想配当利回りは、なんと「5.45%」という驚きの高水準です。この利回りを前提として、目標額から必要な投資額を逆算します。
【逆算シミュレーション】
- 目標年間配当額:60,000円
- 想定配当利回り(パソナ予想):5.45%
- 必要な最小投資金額 = 60,000円 ÷ 5.45% = 約1,100,917円
つまり、パソナグループの株式を約110万円分保有することができれば、計算上は「月5,000円の習い事費」をすべて配当金でまかなうことができるようになります。パソナの現在の最低購入代金は137,600円(100株、株価1,430円前後での算出)ですので、およそ8単元(800株)を保有すればこの目標に到達するわけですね。
ただ、ここで立ち止まって考えなければならないのが、「5.45%という超高配当は本当に持続可能なのか?」という点です。高い利回りには、それ相応の理由やリスクが潜んでいることがほとんど。次のセクションで、他の選択肢とも比較しながら、パソナの実態を丁寧に解剖していきましょう。
3. 複数銘柄の比較紹介
1つの銘柄に依存するのは、子育て世帯の家計管理としては少しリスクが高すぎます。同じように「小1の壁」を支える配当源として検討できる、他の人材・教育関連銘柄も並べて比較してみましょう。今回は、同じ人材サービス業界の「UTグループ」と、教育関連で景気耐性の強い「学究社」を比較対象としてピックアップしました。
| 項目 | パソナグループ (2168) | UTグループ (2146) | 学究社 (9769) |
|---|---|---|---|
| 株価(目安) | 1,430円 | 約2,800円 | 約1,050円 |
| 最低投資金額 | 137,600円 | 約280,000円 | 約105,000円 |
| 予想配当利回り | 5.45% | 4.85% | 5.06% |
| 1株配当(予想) | 75.00円 | 135.00円 | 53.00円 |
| 自己資本比率 | 50.9% | 約35% | 約60% |
| 配当の安定性 | 業績下方修正・赤字予想で懸念あり | 業績連動・成長期待あり | 安定配当・景気耐性高め |
それぞれの銘柄について、我が家の目線から特徴をまとめます。
(株)パソナグループ (2168)
大手総合人材サービス企業です。事務職派遣や官公庁向けのBPO事業、そして兵庫県・淡路島での地方創生プロジェクトなど、ユニークな事業展開でも知られています。現在の株価は年初来安値(1,345円)付近で推移しており、PBR(実績)は0.40倍と、解散価値を大きく下回る「極めて割安」な水準です。自己資本比率も50.9%と、財務面では一定の健全性を保っています。
しかし、一番の懸念材料は「収益性の低下」です。直近で非常に見逃せないニュースが発表されました。2026年6月25日の大引け後に発表された適時開示によると、パソナグループは連結経常損益の予想を「18億円の黒字から1.5億円の黒字」へと、なんと92%も下方修正したのです。元々の業績予想も厳しかったところへ、さらに冷や水を浴びせられた形です。
こちらの詳細は、株探ニュースの解説記事でも報じられています。
【決算速報】パソナG、前期経常を92%下方修正(株探ニュース) – Yahoo!ファイナンス
会社予想のEPS(1株当たり利益)はマイナス87.49円と、最終赤字の見通し。赤字であるにもかかわらず、1株当たり75円の配当を維持する方針ですが、これは実質的に「タコ足配当(過去の蓄えを切り崩して配当を出す状態)」に近く、中長期的な持続性にはかなり黄色信号が灯っていると考えざるを得ません。
UTグループ (2146)
製造業向けの派遣・請負で国内トップクラスの実績を誇る企業です。半導体や自動車といった日本の基幹産業を現場から支えており、人手不足が深刻化する日本においてビジネスの需要は極めて底堅いと言えます。配当利回りは4.85%と、こちらも素晴らしい高配当ですね。製造業の景気サイクルに業績が左右されやすいというデメリットはありますが、成長力と株主還元のバランスが取れた「家計のブースター」として面白い存在です。
詳しいライフプランへの組み込み方は、こちらの過去記事でもお話ししています。
○(2146)UTグループ : 4.85%配当で3年後の小4の壁を支える家計のブースター戦略
学究社 (9769)
東京都内を中心に、都立中高一貫校受検で圧倒的な実績を持つ進学塾「ena」を運営している企業です。子ども向けの教育ビジネスは、親が「ここだけは削りたくない」と考える聖域になりやすいため、景気の後退局面でも業績が崩れにくいという強み(ディフェンシブ性)があります。配当利回りは5.06%と高く、安定した財務基盤に支えられた「教育費の盾」として非常に心強い存在です。
こちらも、我が家の守りの資産として非常に重宝するキャラクターですね。
◎(9769)学究社 : 5.06%配当で小1の壁の習い事費月5千円を支える家計の教育費の盾
4. みずきの「人生設計マッチ度」評価
それでは、我が家(みずき家)の人生設計というフィルターを通して、パソナグループの評価を3つの軸で下してみたいと思います。
A. 配当の持続性・成長性:評価 △(やや懸念あり)
5.45%という高い配当利回りは、投資家にとって非常に魅力的な果実に見えます。しかし、中身をのぞくと、1株当たり利益(EPS)がマイナスの状態で配当を出しているため、配当性向の計算が成り立たない(100%を超えている)状態です。自己資本比率が50.9%あり、純資産(BPS)も3,420円と豊富なので、短期的には減配せずに耐える体力はあります。しかし、本業の儲け(営業利益・純利益)がマイナス圏から脱却できない限り、この配当が3年後、5年後に維持されているかというと、強い信頼を置くことは難しいですね。「いつ減配の発表があっても驚かない」くらいの覚悟が必要なフェーズだと評価しています。
B. 人生設計との適合性:評価 ○(悪くないが条件付き)
「小1の壁」の習い事費用をまかなうという目的において、必要投資額が110万円で済むというのは効率の面では非常に優秀です。もし減配がなければ、毎月5,000円がしっかりと家計に振り込まれ、長女の英語や音楽の月謝を美しく補填してくれます。ただし、その資金の「置き場所」としては、絶対になくしたくない教育資金の主力口座として使うのは不向きです。あくまで「もし減配されても、我が家の生活水準や教育プランに致命傷を与えない余剰資金」で運用する場合に限り、適合すると言えます。
C. 我が家のリスク許容度との整合性:評価 △(やや緊張感がある)
現在、私は営業・企画職として働いており、ある程度の安定収入があります。夫とのダブルインカムを維持できている今はリスク許容度が高めですが、将来的に第二子の育休に入る可能性や、教育費の本格的なピークを迎える10年後のことを考えると、パソナのような「業績が不安定だが資産はある」というボラティリティ(価格変動)の大きな銘柄に大切な資金を大きく傾けるのは、少し心臓に悪いなと感じるのが本音です。
5. みずきの総合評価+判断
結論として、我が家の人生設計において、パソナグループに対する投資判断は「今は要経過観察、もし買うとしてもポートフォリオの『スパイス枠(サテライト戦略)』の範囲内に留める」という結論になりました。
パソナの「PBR 0.40倍」という水準は、保有している資産価値に対して株価が安すぎることを示しており、中長期的な価値の巻き返し(バリュー株としての見直し)を狙う投資家にとっては面白いお宝銘柄かもしれません。また、淡路島などのリゾート施設で使える株主優待制度もあるため、家族でのお出かけや旅行を楽しむための「レジャー優待兼高配当株」として保有するなら、家族に笑顔をもたらす素敵な存在になり得ます。
ですが、「長女の習い事代を毎月コツコツと、安定して、確実に生み出し続ける」という我が家の『教育費の防衛土台』という役割を背負わせるには、現在の業績下方修正と最終赤字の見通しはリスクが大きすぎます。
もし私たちがパソナに投資をするならば、以下のような「ハイブリッド戦略」を取ると思います。
- パソナグループ (2168):最低単元の100株(約14万円)だけをサテライト口座で保有。優待での淡路島レジャーを楽しみつつ、業績の黒字転換とBPO事業の復活をじっくり待つ。
- 学究社 (9769) や UTグループ (2146):残りの予算(約100万円)を、比較的業績が安定している、または人手不足の国策トレンドに乗っているこれらの銘柄に振り分け、毎月の配当金の「土台」をしっかり固める。
このように、一つのカゴにすべての卵を盛るのではなく、強みと弱みの異なる銘柄を組み合わせることで、家計の安定性と投資のワクワク感を両立させることができると考えています。
6. 制度活用との組み合わせ
みずきブログのこだわりポイントである「税制優遇制度の活用」についても触れておきますね。こうした個別高配当株に投資する場合、制度を賢く組み合わせることで、手元に残るお金(実質利回り)が全く変わってきます。
新NISA(成長投資枠)での購入
通常、特定口座(課税口座)で配当金を受け取ると、20.315%の所得税・住民税が差し引かれます。せっかく年間60,000円の配当が出ても、税金を引かれると手元には約48,000円しか残りません。月々で考えると4,000円になってしまい、月謝をカバーできなくなってしまいますよね。
しかし、これを新NISAの「成長投資枠」で購入すれば、配当金はまるまる非課税で受け取ることができます。今回の「月5,000円を配当でまかなう」というシナリオを実現するためには、新NISA口座の活用が絶対に欠かせない必須条件となります。
つみたて投資枠との相互補完
我が家では、新NISAの「つみたて投資枠」やiDeCoを利用して、全世界株式(オール・カントリー)や全米株式のインデックスファンドを毎月コツコツと自動積立しています。こちらは20年後の老後資金や、子どもが大学に進学する時の大きなお金を複利で大きく育てるための「コア資産」です。
これに対して、今回のような個別株投資は「今、毎月使えるお小遣い・習い事代」を生み出すための「サテライト資産」になります。インデックス積立だけだと、資産の数字は増えても毎月の家計は一向に楽になりません。だからこそ、つみたてで未来の資産を確保しつつ、成長投資枠で「今の家計を助ける高配当株」を買うという、二段構えのシステムが私たち子育て世帯にはピッタリなのです。
配当控除の活用(特定口座の場合)
もし、すでに新NISAの枠を使い切っている、あるいは諸事情で特定口座でパソナのような国内個別株を保有する場合は、「確定申告」の際に「総合課税」を選択して「配当控除」を申請することを検討します。営業職として働く私の給与所得と合算して総合課税にすることで、所得税率によっては源泉徴収された税金の一部が還付される可能性があります。こうした税制の裏技を知っておくだけでも、投資の回収効率はグッと高まりますよ。
7. 失敗・迷い・懸念も素直に告白します
投資に「絶対安全な100点満点の正解」はありません。私も投資を始めた2021年当初は、「利回りが高ければ高いほどお得!」と単純に思い込んで、業績や財務をよく見ずに飛びつき、購入後に減配されて株価も大暴落するという痛い失敗を経験したことがあります。あの時のショックと家計簿へのダメージは、今でも忘れられません(笑)。
今回のパソナグループについても、利回り「5.45%」という数字の輝きには、正直に言ってすごく惹かれます。もし2026年6月25日の下方修正ニュースを知らずに、表面上の利回りだけで「110万円買っちゃおう!」と勢いで行動していたら、今頃発表された数字を見て青ざめていたかもしれません。
パソナのビジネスモデル自体は、官公庁のDX化に伴うBPO(業務委託)の受託など、時代の変化にマッチした可能性も秘めています。しかし、淡路島の地方創生プロジェクトをはじめとする大型の設備投資が、重いコスト負担として利益を圧迫している現状もあります。このユニークな挑戦が花開くか、それともお荷物になってしまうのかは、専門家でも意見が分かれる非常にスリリングなポイントです。
子育てに仕事にと毎日がバタバタで、じっくり株価チャートを見張り続ける時間がない私たちママ投資家にとって、一番避けたいのは「保有している株が気になって、夜も眠れなくなること」です。子どもに笑顔で「いってらっしゃい!」と言える心のゆとりを持つためにも、今のパソナへの投資は、ハラハラしない程度の「小さなお試しサイズ」から始めるのが、我が家の身の丈に合っているなと感じています。
家計の状況や、お子さんの年齢、そしてご自身の「リスクを取れる器の大きさ」によって、この銘柄の評価は180度変わると思います。この記事が、皆さんの「我が家だけの人生設計と投資のバランス」を考える、ちょっとしたヒントやきっかけになれば、これ以上に嬉しいことはありません。
小1の壁も、家計管理の工夫と賢い投資の仕組みづくりで、一緒に笑顔で乗り越えていきましょうね。それでは、また次回のブログでお会いしましょう!


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