本ブログの記事は、特定の投資商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任と判断において行ってください。
はじめに:娘が小学生になり、3年後の「小4の壁」を見据えて
こんにちは、みずきです。関東郊外で夫と、2020年1月生まれの6歳の娘と3人で暮らしている、ワーママ個人投資家です。日々のバタバタした暮らしの中で、家計管理と将来の資産形成をどう両立させるか、いつも試行錯誤しています。
私の娘は、今年の4月(2026年4月)に無事、小学校に入学しました。毎朝、大きなランドセルを背負って元気に登校する姿を見ては、ホッとする反面、「子どもの成長って本当にあっという間だな」としみじみ感じています。
小学校に入学して少し生活が落ち着いてきた今、私が次に考えているのが、3年後にやってくる「小4の壁」への備えです。小学4年生になると、多くの自治体で学童保育の利用が難しくなったり、子ども自身の行動範囲が広がったりします。放課後の過ごし方として、英語やプログラミング、進学に向けた塾といった習い事を増やすご家庭がとても多いですよね。
我が家でも、3年後の2029年春(娘が小学4年生になるタイミング)には、今よりも月額5,000円(年間6万円)ほどの習い事費用の増加を見込んでいます。この月5,000円を、日々のやりくりや食費の節約で捻出するのは精神的に負担が大きいものです。だからこそ、私は「高配当株から得られる配当金」という家計の第2のキャッシュフローを使って、スマートにこの教育費の増加をカバーしたいと考えています。
今回の記事では、この「3年後の月5,000円の教育費」を確保するための候補として、自動車用アルミダイカスト大手である(株)アーレスティ(5852)に注目し、他の類似銘柄と比較しながら、我が家の人生設計にどう組み込んでいくかをリアルに検討してみました。
「3年後に月5,000円の配当」を得るための逆算シミュレーション
投資を始めるとき、私は「銘柄ありき」ではなく、まず「いくら必要なのか」から逆算することを大切にしています。今回、目標とするのは「3年後に年間6万円(月5,000円)の配当金」を得ることです。
現在検討している(株)アーレスティの会社予想配当利回りは4.82%(2026年7月17日時点)です。この利回りをもとに、目標金額を達成するために必要な投資額を、税制優遇制度(NISA)を活用する場合と、通常の課税口座(税率20.315%)で保有する場合の2パターンで計算してみました。
| 保有口座のタイプ | 目標年間配当額 | 想定配当利回り | 必要な最低投資額 |
|---|---|---|---|
| 新NISA口座(非課税) | 60,000円 | 4.82% | 約1,244,800円 |
| 課税口座(特定口座) | 60,000円(手取り) | 3.84%(税引後) | 約1,562,500円 |
NISAの成長投資枠などをフルに活用して非課税で受け取ることができれば、約125万円の投資資金があれば目標の「月5,000円」を達成できる計算になります。現在のアーレスティの株価(2026年7月17日終値は705円、最低購入金額は100株で70,500円)から換算すると、およそ1,800株(18単元)を3年かけてコツコツと買い集めていけば良いということになりますね。
「125万円を一気に投資するのは怖い」と思われるかもしれませんが、3年間の猶予があります。年間で約42万円、月々に直すと約3万5,000円ずつ買い増していくペースであれば、我が家の現在の貯蓄・投資ペースからも十分に現実的な数字だと感じています。
自動車部品・製造業セクターの複数銘柄を比較してみる
投資において「1つの銘柄に全力を注ぐ」のは非常に危険です。特に、アーレスティのような自動車部品セクターは景気の影響を受けやすい「景気敏感株(シクリカル銘柄)」に分類されます。そのため、同じように高配当な自動車部品・製造関連の他銘柄と比較しながら、リスクを分散させることが不可欠です。
そこで、同じ「3年後の小4の壁」に向けて、私がサテライト枠として注目している類似の3銘柄と比較してみました。それぞれの過去の分析記事も参考にしながら、特徴を整理しています。
| 銘柄名(コード) | 株価(購入最低額) | 配当利回り(予想) | PBR / ROE | みずきブログの過去記事リンク |
|---|---|---|---|---|
| アーレスティ(5852) | 705円(70,500円) | 4.82% | 0.31倍 / 6.65% | 本記事で詳細に評価 |
| プレス工業(7246) | 約650円〜750円付近 | 5.35% | 0.5倍前後 / 8%前後 | プレス工業の分析記事はこちら |
| 西川ゴム工業(5161) | 約1,500円〜1,800円付近 | 5.88% | 0.4倍前後 / 5%前後 | 西川ゴム工業の分析記事はこちら |
| 日本プラスト(7313) | 約500円〜600円付近 | 5.21% | 0.3倍前後 / 4%前後 | 日本プラストの分析記事はこちら |
どの銘柄も、日本の株式市場で「PBR1倍割れ」が意識される中、非常に割安な水準(PBR0.3〜0.5倍)に放置されています。また、配当利回りも軒並み5%前後と、高配当株投資家にとっては非常に魅力的な数字が並んでいます。
その中でも(株)アーレスティは、1株当たりの純資産が2,238.37円(実績BPS)に対して、株価が705円と、PBRが0.31倍という極めて割安な状態にあります。これは「会社を今すぐ解散して資産を分けた方が、株価よりも価値がある」というほどの解散価値割れ水準です。今後の経営改革や株主還元強化の余地(ポテンシャル)がある一方、それだけ市場から「成長性や将来性に不透明感がある」と見られている裏返しでもあります。
(株)アーレスティ(5852)の基本スペックと業績トレンド
ここで、アーレスティの現在の立ち位置をファクトデータから深掘りしてみましょう。2026年7月17日時点の各種データは以下の通りです。
- 株価・単元株数: 705円 / 100株(最低購入代金:70,500円)
- 予想配当金: 1株あたり34.00円(2027年3月期予想)
- 配当利回り(会社予想): 4.82%
- PER(会社予想): 35.16倍
- PBR(実績): 0.31倍
収益性の観点から見ると、直近のアーレスティは改善傾向にあります。純利益率は前年同期比でマイナス(赤字)からプラス(黒字)に転換しており、営業利益率も持ち直しています。ROE(自己資本利益率)は一般的に合格ラインとされる8〜10%には届いていませんが、6.65%と直近は上向きになってきており、ビジネスの収益性は徐々に安定しつつあると言えます。
また、安定性を示す自己資本比率は41.0%と、製造業として健全とされる30%のラインをしっかりと上回っています。有利子負債も足元で減少傾向にあり、財務面での急激な悪化リスクは低いと考えて良さそうです。
成長性の面では、世界的な自動車生産の回復基調に伴い、売上高は前年同期比で拡大しています。1株当たり利益(EPS)も大きく改善し、右肩上がりの流れを作っている点、さらにフリーキャッシュフローも改善している点は、高配当を維持・増配していくための強い裏付けになりますね。
キオクシアの急落ニュースから学ぶ、製造業・シクリカル株の「リスクのリアル」
ここまでアーレスティの「割安さ」や「利回りの高さ」といったポジティブな面を見てきましたが、私たちは常にリスクに対しても冷静でなければなりません。特に、製造業や自動車部品といった景気敏感セクターに投資する場合、一時的な業績悪化によって株価が急落したり、減配されたりするリスクは常に隣り合わせです。
それを象徴するようなニュースが、つい昨日の2026年7月17日、株式市場を駆け巡りました。
半導体メモリ大手のキオクシアホールディングス(285A)が、米国半導体株安の流れを受けて大幅続落し、一時は制限値幅の下限(ストップ安)まで急落。上場来高値から半値以下になるというショッキングな出来事がありました。
参考ニュース:キオクシア株、一時ストップ安 上場来高値から半値以下に – ITmedia NEWS
キオクシアのような最先端の半導体企業であっても、世界的な需要サイクルの変化や、米国市場をはじめとするマクロ経済の動向、地政学的なニュースによって、わずか数ヶ月で株価が半分になってしまうのが「シクリカル株(景気敏感株)」の現実です。
この教訓は、自動車用アルミダイカストを製造するアーレスティにもそのまま当てはまります。自動車業界は現在、EV(電気自動車)への移行やハイブリッド車の需要急増など、100年に1度の大変革期にあります。アーレスティの主要製品であるダイカスト部品(エンジン部品など)は、今後の電動化の進展によって需要構造がガラリと変わるリスクをはらんでいます。
「利回りが高いから」「PBRが異常に低いから」という理由だけで、我が家の限られた教育資金をアーレスティ1社に集中投資してしまうと、万が一自動車業界のサプライチェーンに深刻な不況が訪れた際、配当金がゼロになり、株価も大きく下落して「3年後の習い事費」どころではなくなってしまいます。このリアルな危機感を持つことが、子育て世代の投資において何より大切だと私は思っています。
みずきの「人生設計マッチ度」評価
では、これらのファクトとリスクを踏まえ、我が家の人生設計における(株)アーレスティの適合度を3つの軸で評価してみます。
A. 配当の持続性・成長性:評価【 ○ 】(まあ大丈夫)
直近の業績改善、有利子負債の減少、フリーキャッシュフローのプラス化という点から、現行の「1株34円(配当利回り4.82%)」の維持は、短期的には十分に可能だと考えています。ただし、配当性向の推移や、景気敏感株としての性質上、10年、20年という超長期で減配を一切しない「累進配当」のような強固な安心感はありません。3年後の娘の「小4の壁」を支える数年間の期間としては機能しそうですが、盲信は禁物です。
B. 人生設計との適合性:評価【 ◎ 】(ぴったり)
1単元が約7万円という金額は、家計に大きな負担をかけずに「お小遣いや、ちょっとした家計の剰余金」でスポット買いするのに最適です。「今月は節約を頑張って、家計簿が2万円黒字だったから、ちょっとアーレスティを数株(ミニ株などで)買い増してみようかな」といった、機動的な資産形成がしやすいのが魅力です。3年後の2029年までに少しずつ目標額(約125万円分)に近づけていくための調整弁として、非常に使い勝手が良いですね。
C. 我が家のリスク許容度との整合性:評価【 △ 】(やや緊張感あり)
前述のキオクシアの急落劇を見てもわかる通り、製造業の個別株は良くも悪くも値動きが激しいです。我が家は現在、夫婦共働きで安定した労働収入があるため、一時的な評価損(含み損)を抱えてもパニックにならずに保有し続ける「リスク許容度」は持っています。しかし、将来的に第2子を授かって私が再び育児休業に入るようなライフイベントが発生した場合、家計の現金流入が一時的に減るため、このようなボラティリティの高い銘柄を多く抱えることは精神的なストレスになり得ます。そのため、あくまで「主戦力」ではなく、スパイスとしての「サテライト枠」に留める必要があります。
制度活用との組み合わせ:みずき流のポートフォリオ戦略
私のような子育て世代が、アーレスティのような高配当かつシクリカルな個別株を家計に取り入れる場合、「税制優遇制度の使い分け」と「徹底したコア・サテライト戦略」が生命線になります。
我が家のポートフォリオの土台(コア)は、つみたてNISAやiDeCoを活用した、全世界株式(オール・カントリー)や全米株式などの「低コスト・インデックス投資」です。これは20年後、娘が社会人になる頃や、自分たちの老後のための資金として、一切手をつけずに複利で雪だるま式に増やしていく「アンタッチャブルな資産」です。
一方で、今回検討しているアーレスティなどの個別高配当株は、あくまで「サテライト(脇役)」です。こちらは、3年後や5年後といった「近い将来の家計のキャッシュフローを潤す」ための役割を持たせています。
このサテライト枠を運用する際、以下の制度活用を組み合わせています。
1. 新NISA「成長投資枠」での保有
配当金にかかる通常約20%の税金がゼロになるメリットは絶大です。先ほどの逆算シミュレーションでも示した通り、NISA口座で保有できれば、課税口座に比べて約30万円も少ない元手で、同じ「月5,000円」の配当金生活(手取り)を実現できます。浮いた30万円を他のディフェンシブな高配当株や、インデックス投資に回すことができるため、資産形成のスピードが劇的にアップします。
2. 課税口座で持つ場合の「配当控除」の活用
もしNISA枠をすでに使い切ってしまっている、あるいは他の用途でNISA枠をあけておきたい場合、あえて課税口座(特定口座)で高配当株を買い、確定申告で「総合課税」を選択して「配当控除」を適用するテクニックもあります。
我が家のように共働きで、個人の所得税率が比較的低いレンジ(課税所得が900万円以下など)に収まっている場合、配当控除を利用することで、配当金に課せられた税金の一部(または大部分)が還付され、実質的な税負担を大幅に軽減することができます。お金に関する最新の制度や税制をちょっと勉強しておくだけで、数万円単位で家計に残るお金が変わってくるので、これは本当に活用すべき「知恵の武器」だと思います。
失敗談とこれまでの迷い:完璧な銘柄はないからこそ
偉そうに投資の戦略を語っている私ですが、実は過去にたくさんの失敗をしてきました。
投資を始めた初期の2021年頃、「利回りが6%を超えているから」「絶対に潰れない大企業だから」という理由だけで、ある景気敏感株をよく調べもせずに一括購入したことがあります。その直後、世界的な市況悪化によって大幅な減配が発表され、株価は急落。毎日アプリを開くたびに膨らんでいく含み損を見ては、夜も眠れないほど胃が痛くなった経験があります。
「せっかく娘のために貯めたお金を減らしてしまったかもしれない」という罪悪感と焦りで、当時は夫にも相談できず、本当に暗い気持ちで過ごしていました。結局、その銘柄は損切りすることになり、手痛い勉強代を支払うことになりました。
その失敗から学んだのは、「どんなに利回りが良くても、1銘柄に惚れ込んで資金を集中させてはいけない」、そして「不景気の波が来ても、家計の屋台骨が揺らがない仕組みを作っておく」ということです。
アーレスティも、魅力的な高配当と圧倒的なPBRの低さ(割安さ)を持っていますが、これ1社で「小4の壁の習い事費」のすべてを賄おうとするのは、過去の私の失敗と同じ轍を踏むことになりかねません。
そのため、もし購入するとしても、アーレスティ、プレス工業(7246)、西川ゴム工業(5161)、日本プラスト(7313)といった複数の割安・高配当な自動車部品関連株に均等に分散して少しずつ投資する、あるいは、それらの自動車関連セクター全体の割合がポートフォリオ全体(インデックス資産を含む)の数パーセント以下に収まるようにコントロールする、という「臆病な戦略」を徹底したいと考えています。
みずきの総合評価とこれからの判断
以上の深い検討と、キオクシアの急落という市場からの警告を踏まえた、我が家における(株)アーレスティの総合評価とアクションプランです。
我が家の結論:
アーレスティは、現在の割安すぎるPBR水準と、4.8%を超える高い利回りは非常に魅力的。ただし、自動車部品という典型的な景気敏感株であるため、我が家のエースにはなれない。3年後の「小4の壁」に向けた習い事費を支えるための、『サテライトの分散トッピング枠(1つの候補)』として位置づけ、1回の取引で大金を使わず、ミニ株などを利用して「毎月1万〜2万円ずつ、他の自動車部品株とセットでカゴに盛る」ような買い方で、時間をかけて慎重にアプローチしていきたいと思います。
投資に「100点満点の完璧な選択肢」はありません。ある人にとってはリスクが高すぎる銘柄でも、ポートフォリオ全体をしっかり防衛している我が家のような家計にとっては、スパイスとして「75点くらいの面白い選択肢」になり得ます。
大切なのは、周囲の「この株がおすすめ!」という声に流されるのではなく、「私たちの人生設計において、この株はどんな役割を果たし、いつどうやって家計に貢献してくれるのか」を、自分の言葉で説明できるようになることだと思います。
これからも、完璧を目指さず、今できる範囲で、娘の笑顔と我が家の自由な未来のために、コツコツと楽しく投資を続けていきましょうね。皆さんの家計管理や人生設計のヒントに、少しでもなれば嬉しいです!


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